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第十五話
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「お兄様、授業中に他の女生徒に色目を使うのはやめて下さい」
「色目? そんな物は使った事がないな」
「では目が合ったからと微笑むのをやめて下さい」
「それは相手に失礼だろう?」
「授業の妨害をする方が失礼でしょう⁉」
教室での昼食中、プリメラがセフィーロ様に対して怒っています。
セフィーロ様は何というか、相手から言い寄られることが多々ある上に御本人から言い寄る事もあるため、女生徒が本当に勘違いしています。
ああ訂正します、御本人は言い寄っているつもりは無いようで、女性と話をするときは口説くのが当たり前なんだそうです。
当たり前の様に昼食のメンバーの女性は全員口説かれました。
色々な貴族に会ったつもりでしたが、女性であれば年齢を問わずに社交辞令として口説く人は初めてです。
「お前はいつからそんなに口うるさくなったんだ? まさかお前……俺に口説かれないから妬んでいるのか?」
「そんなはずないでしょ!!」
えぇえぇ、この光景もあと何回繰り返すんでしょうね。
さ、二人が疲れるのを待つとお昼時間が無くなりますから、私達はお先に頂くとしましょう。
「おおっとシルビアのから揚げは一つ残しておいてくれよ? 愛妻弁当を食べられないのは辛いからね」
「まだ言いますかお兄様は!」
数日で学園の女性は全て口説かれたという噂が流れ、実際にセフィーロ様に夢中になる女生徒も多数誕生しました。
そして不思議なのが男子生徒です。
最初の頃はセフィーロ様を目の敵にしていましたが、気が付けば男子生徒とも普通に会話をしています。
どうやら恋愛相談に乗ったり女性に慣れていない人へアドバイスをしているらしく、恋愛マスターなどと呼ばれていました。
「ねえプリメラ、セフィーロさんがいると逆に目立ってしまうのではなくて?」
「そうなのよリバティ、少しおとなしくしてとお願いしても「俺はいつも通りだ」と言われてしまうの」
「本当に普段からあの通りなのかしら?」
「……ええ、我が兄ながらお恥ずかしいわ」
学園の帰り道、セフィーロ様は学園内だけの護衛なのでお別れし、今は見えない場所から別の護衛が付いて来ています。
流石に貴族の跡取りが、ずっと付き人の護衛をするという矛盾した関係を一日中続ける訳にもいかないものね。
行きつけのカフェに入り何を注文しようかメニューを見て悩みます。
あら? 新しい店員さんかしら、初めて見る人がウェイトレスにいるわね。
「いらっしゃいませ。今日は活きの良いケーキが入っていますよ」
「まぁ、では活きのいいケーキセットをお願いしますわ」
鼻の下の髭が渋いマスターの冗談交じりのおススメを聞き、リバティ様とプリメラは活きの良いケーキセットを、私はショートケーキセット、もう一人の付き人マーチはチョコケーキセットを注文します。
店の中から外を眺めながらケーキセットが来るのを待っていると、新人らしきウェイトレスがケーキセットを持ってきてくれました。
順番にテーブルに並べてもらうと、ウェイトレスのスカートのポケットから猫のアクセサリーが見えました。
あら可愛いアクセサリー……ん? アクセサリーの紐に文字が書かれていますね、なになに「すべての者に祝福を」ですか。
そうですね、可愛い猫のアクセサリーを見たら、全ての人が幸せな気持ちになれるでしょうね。
……あれ? どこかで聞いた事があるような気がします。
「シルビアどうしたの? 早くいただきましょ?」
「あ、はいそうですね。早速いただきましょう」
一通りおしゃべりをして、そろそろ夕日が眩しくなってきたので帰る事にしました。
お店を出ようとした時に、何故かセフィーロ様がいきなり現れて、お見送りしてくれた新人のウェイトレスを羽交い絞めにします。
「お、お兄様⁉ いきなり現れて女性を襲うなんて何をしているんですか!!」
「まぁまぁ我が妹よ落ち着きたまえ。いまもう一人くるから……来た来た」
お店の外から走ってきたのはなんとアベニール様⁉
しかも凄い速度で走ってくると、有無を言わさずにウェイトレスを拘束して連れて行ってしまいました。
「……あ! 思い出しました! あの文字は悪魔教の!!」
「そうだよシルビア。あのウェイトレスは昨日から入った新人なんだけど、なんと悪魔教徒だったのさ。いやいや、間に合って良かったよ」
「もしかしてお兄様は……シルビアを助けてくださったのかしら……?」
申し訳なさそうにプリメラが上目遣いでセフィーロ様を見ると、セフィーロ様はコクリと頷いて手に持っていたナイフを見せてくれました。
「あのウェイトレスの力じゃ殺す事は出来ないだろうけど、大怪我をするのは間違いないからね。俺の将来のお嫁さんを傷つけさせるわけにはいかないな」
「ごめんなさいお兄様、でもシルビアをお兄様に渡すつもりはありませんからね?」
「応援してくれないのか⁉ 俺とシルビアが結ばれればお前の義姉になるのに」
そう言われて気が付いたのか、プリメラはハッとして考え込みます。
ぷ、プリメラ? 冗談よね??
「俺は店長と話をしてくるから、君たちは今日は帰るといい」
寮に帰り、気が付かない内に狙われていた事を改めて思い出すと体が震えました。
何とか気を持ち直した翌日、昼食時に事件は起こりました。
「セフィーロ様、昨日は僕のシルビアを守っていただきありがとうございます」
「……へぇ、リック君もそんな気の強いことが言えるんですね」
なぜかリック様がセフィーロ様にとんでもないことを言ってしまったのです!!
僕の⁉ 僕のって何ですか!?
「色目? そんな物は使った事がないな」
「では目が合ったからと微笑むのをやめて下さい」
「それは相手に失礼だろう?」
「授業の妨害をする方が失礼でしょう⁉」
教室での昼食中、プリメラがセフィーロ様に対して怒っています。
セフィーロ様は何というか、相手から言い寄られることが多々ある上に御本人から言い寄る事もあるため、女生徒が本当に勘違いしています。
ああ訂正します、御本人は言い寄っているつもりは無いようで、女性と話をするときは口説くのが当たり前なんだそうです。
当たり前の様に昼食のメンバーの女性は全員口説かれました。
色々な貴族に会ったつもりでしたが、女性であれば年齢を問わずに社交辞令として口説く人は初めてです。
「お前はいつからそんなに口うるさくなったんだ? まさかお前……俺に口説かれないから妬んでいるのか?」
「そんなはずないでしょ!!」
えぇえぇ、この光景もあと何回繰り返すんでしょうね。
さ、二人が疲れるのを待つとお昼時間が無くなりますから、私達はお先に頂くとしましょう。
「おおっとシルビアのから揚げは一つ残しておいてくれよ? 愛妻弁当を食べられないのは辛いからね」
「まだ言いますかお兄様は!」
数日で学園の女性は全て口説かれたという噂が流れ、実際にセフィーロ様に夢中になる女生徒も多数誕生しました。
そして不思議なのが男子生徒です。
最初の頃はセフィーロ様を目の敵にしていましたが、気が付けば男子生徒とも普通に会話をしています。
どうやら恋愛相談に乗ったり女性に慣れていない人へアドバイスをしているらしく、恋愛マスターなどと呼ばれていました。
「ねえプリメラ、セフィーロさんがいると逆に目立ってしまうのではなくて?」
「そうなのよリバティ、少しおとなしくしてとお願いしても「俺はいつも通りだ」と言われてしまうの」
「本当に普段からあの通りなのかしら?」
「……ええ、我が兄ながらお恥ずかしいわ」
学園の帰り道、セフィーロ様は学園内だけの護衛なのでお別れし、今は見えない場所から別の護衛が付いて来ています。
流石に貴族の跡取りが、ずっと付き人の護衛をするという矛盾した関係を一日中続ける訳にもいかないものね。
行きつけのカフェに入り何を注文しようかメニューを見て悩みます。
あら? 新しい店員さんかしら、初めて見る人がウェイトレスにいるわね。
「いらっしゃいませ。今日は活きの良いケーキが入っていますよ」
「まぁ、では活きのいいケーキセットをお願いしますわ」
鼻の下の髭が渋いマスターの冗談交じりのおススメを聞き、リバティ様とプリメラは活きの良いケーキセットを、私はショートケーキセット、もう一人の付き人マーチはチョコケーキセットを注文します。
店の中から外を眺めながらケーキセットが来るのを待っていると、新人らしきウェイトレスがケーキセットを持ってきてくれました。
順番にテーブルに並べてもらうと、ウェイトレスのスカートのポケットから猫のアクセサリーが見えました。
あら可愛いアクセサリー……ん? アクセサリーの紐に文字が書かれていますね、なになに「すべての者に祝福を」ですか。
そうですね、可愛い猫のアクセサリーを見たら、全ての人が幸せな気持ちになれるでしょうね。
……あれ? どこかで聞いた事があるような気がします。
「シルビアどうしたの? 早くいただきましょ?」
「あ、はいそうですね。早速いただきましょう」
一通りおしゃべりをして、そろそろ夕日が眩しくなってきたので帰る事にしました。
お店を出ようとした時に、何故かセフィーロ様がいきなり現れて、お見送りしてくれた新人のウェイトレスを羽交い絞めにします。
「お、お兄様⁉ いきなり現れて女性を襲うなんて何をしているんですか!!」
「まぁまぁ我が妹よ落ち着きたまえ。いまもう一人くるから……来た来た」
お店の外から走ってきたのはなんとアベニール様⁉
しかも凄い速度で走ってくると、有無を言わさずにウェイトレスを拘束して連れて行ってしまいました。
「……あ! 思い出しました! あの文字は悪魔教の!!」
「そうだよシルビア。あのウェイトレスは昨日から入った新人なんだけど、なんと悪魔教徒だったのさ。いやいや、間に合って良かったよ」
「もしかしてお兄様は……シルビアを助けてくださったのかしら……?」
申し訳なさそうにプリメラが上目遣いでセフィーロ様を見ると、セフィーロ様はコクリと頷いて手に持っていたナイフを見せてくれました。
「あのウェイトレスの力じゃ殺す事は出来ないだろうけど、大怪我をするのは間違いないからね。俺の将来のお嫁さんを傷つけさせるわけにはいかないな」
「ごめんなさいお兄様、でもシルビアをお兄様に渡すつもりはありませんからね?」
「応援してくれないのか⁉ 俺とシルビアが結ばれればお前の義姉になるのに」
そう言われて気が付いたのか、プリメラはハッとして考え込みます。
ぷ、プリメラ? 冗談よね??
「俺は店長と話をしてくるから、君たちは今日は帰るといい」
寮に帰り、気が付かない内に狙われていた事を改めて思い出すと体が震えました。
何とか気を持ち直した翌日、昼食時に事件は起こりました。
「セフィーロ様、昨日は僕のシルビアを守っていただきありがとうございます」
「……へぇ、リック君もそんな気の強いことが言えるんですね」
なぜかリック様がセフィーロ様にとんでもないことを言ってしまったのです!!
僕の⁉ 僕のって何ですか!?
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