フェル 森で助けた女性騎士に一目惚れして、その後イチャイチャしながらずっと一緒に暮らす話

カトウ

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 次の日、朝早く起きて仕入れに向かう。いつも仕入れの日はちょっと朝が早くなってしまう。朝ごはんを作ってフェルと一緒に食べてから、僕はおそらく始発の乗り合い馬車に乗っていつも南門まで行っている。
 けっこう慌ただしい。

「それなら朝ごはんは店で食べれば良いのではないか?食材の仕入れには私も付き合おう。そうしたら朝はもう少しゆっくり出来ると思うぞ」

 フェルがそんなことを昨日の夜に言い出して、そのおかげで朝はいつもの時間に起きて余裕を持って出かけることができた。

 南市場までは走って行くことになってしまったが。

 朝早い王都の道をフェルと2人で走る。市場に着いたらけっこう汗だくになってしまったけど、何だかフェルが楽しそう。
 ラウルさんのところに行って牛乳を飲んだ。

「2人してそうやってうちに来るのも久しぶりだね。前はよく朝に2人で来てたから何だか懐かしいよ。朝ごはんまだだろ?これ使いなよ」

 小熊亭で使う分のタマゴとチーズを買ったらタマゴを4つ、ラウルさんが多めに入れてくれた。

「今日は2人で来たのか。久しぶりだね。ああ、フェル、昨日は助かったよ。ホーンラビットもなかなか減らなくてね。たまに来てくれるとすごく助かるよ。フェルの好きなトマト、お礼の代わりに入れておくからな」

 そう言ってゴードンさんは美味しそうなトマトを何個か選んでくれた。
 
 昨日フェルはゴードンさんのところでホーンラビットを狩って来た。他にも3箇所くらいの集落を回って帰って来たらしいけど、僕たちがしばらくいなかったからまた小さな集落ではホーンラビットが少しずつ増えてきていたみたいだ。

 日曜日の営業で使う分の野菜はゴードンさんにいろいろ教えてもらいながら、いいやつばかり選んでもらってきた。

 そのまま仕入れ先のジェフさんの八百屋に行こうとしたら途中で乾物屋の主人に声をかけられる。

「ケイ!今日は仕入れの日かい?いいのが入ってるんだ見てってよ」

 そう言って主人が大きなシイタケを見せてくれる。

「すごく立派だね。これくらいでいくら?えー、ちょっと高いな。明日は珍しく師匠の昔馴染みの人で貸切なんだ。他にもいろいろ買って行くから少しまけてよ」

「クライブの昔馴染み?それならぜひ食べてもらいたいね。いいぜ。値段は勉強してやるからいっぱい買ってってくれ」

 これ天然のシイタケだろうな。串揚げにするよりはステーキにした方が美味しそう。いいものが買えた。
 今日のスープはキノコにしよう。安くしてもらった分他のキノコも多めに買った。
 店の主人にお礼を言ってジェフさんの八百屋に行く。

「お?今日の仕入れはケイが来たか。いつも通りでいいかい?隣の女の子は初めてだね。たしか小熊亭で夜に給仕をして子じゃなかったっけ」

「仕入れに一緒に来たのは初めてかも。その……僕たち一緒に住んでるんです」

 少し照れながらジェフさんにそう言った。

「何だ、ケイにもそんな子がいるんだね。リンゴは好きかい?良かったらあとでこれ食べなよ」

「ありがとう。たしか、ジェフだったかな。いつも店に質のいい野菜を届けてくれるとサンドラから聞いている。フェルだ。今後もよろしく頼む」

 そう言われて喜ぶジェフさんに欲しい分量を伝えて配達をお願いする。
 フェルはリンゴを2個もらって上機嫌。次は肉屋で、最後は調味料の店。
 歩いていると次々といろんなお店の人が声をかけてくれて、いつものように寄り道しながら見つけたいいものをいくつか買う。

「いらっしゃい、あらフェルちゃん。朝に一緒なんて珍しいわね。あいかわらず2人とも仲良しねー。ケイくん中に入って。主人が待ってるわ」

 コンソメスープの件でロバートさんの肉屋にはフェルと一緒に何度か来ている。
 エマさんと店先で話しているフェルを残してお店に入って肉を選んだ。

「ここのとこを4キロ、あっちは丸ごともらいます。レバーありますか?明日使いたいんです。あとはいつも通りでいいかな。あ、ベーコンは多めにください。2キロで足りるかな?いや3キロください。余ったら次の日使えばいいし」

「了解。携行用のスープに使う燻製肉も入れとくからな。前よりなるべく油も落としたつもりだ。なあ、お前ガンツと知り合いなんだって?今度燻製用の魔道具の相談に乗ってもらえないか頼んでくれないか?うちでもそろそろ準備しておこうと思うんだ」

「わかった。言っておくよ。でも帰ってきたばかりで今は忙しいかも。でもそのうちここに来るように言っておくね」

「助かるぜ。エマ、今日のケイの買い物は少し割引しといてやれ。今日も自分で食べる分、買って行くんだろ?細かいのはエマに言ってくれ」

 店先で自分で使う分の買い物を済ませてお金を払う。ベーコンと夕飯に使う分を買い足す。

 足りない調味料はメモしてきていたので、調味料のお店ではそのメモを渡して終了。お店の主人は早く炊き出しが再開できるようになればいいねと言ってくれた。

「フェル。朝ごはんはロイの店でパンを買って行こう。この前は挨拶しただけで素通りだったからね」

「良いな。しかしリンゴをもらってきてしまったからな。いつものアップルパイではない方が良いだろうな。何にしたら良いだろうかな」

 少しはしゃいでいるフェルと手を繋いでパンを買いに行く。
 見知った冒険者とすれ違うけれど気にしない。お互い笑顔で挨拶して手を振った。

「ロイ。おはよう!これ焼きたて?」
 
「ケイくん!ああ仕入れの帰りっすね。2人で行ってきたんすか?フェルさん今日は苺のクリームが入ったやつがオススメっすよ」

「ロイそれはどこにあるのだ?他にもオススメはあったりするのか?」

「詳しいことは妹に聞いて欲しいっす。アイリ!話してたケイくんとフェルさんっすよ。今日のオススメを教えてあげて欲しいっす」

 ロイはそう言って店の奥にパンを作りに行く。忙しいだろうな。これやってから毎日店に来て働いてるんだもんな。大変だなロイ。

「どっちも中途半端はイヤっすからね。美味しいパンも焼けて、美味しいハンバーグも焼けるようになりたいっす。父の店は他の人が継ぐので、自分は好きなことをやっていいって言われているから今のうちに家の仕事はなるべく手伝ったあげたいんすよ」

 前にロイにそんなことを言ったらそんなことを言っていた。
 王都にいつか大人気のハンバーガー屋がきっと誕生するだろう。王都に来たらこれ食べないと、知らない奴はモグリだよ、みたいなそんな人気店になるはずだ。今はまだ僕たち2人とも修行中だけど。

 フェルはロイの妹のアイリさんにオススメをいろいろ紹介してもらって食べたいパンを3個持ってきた。僕の分と合わせて会計してもらう。
 帰りにアイリさんに手を振るとペコっと恥ずかしそうにお辞儀をしていた。

 裏口の鍵を開けて店に入る。
 買ってきた食材を作業台に広げて朝ごはんの準備をする。フェルには仕入れた物を食糧庫にしまってもらった。

 乾物屋で買ってきたキノコを少し拝借して王宮のオムレツを作る。
 スープは試作のコンソメで簡単に作った。コンソメだけならもうだいぶ完成に近づいている。
 今はこれを携行用の簡易コンソメスープにする工程でまだ苦労している状態だ。とにかく味を均一にするのが難しい。

 ふわふわのオムレツにカリカリに焼いたロバートさんのベーコンを添えて、トマトをたくさん盛り付けた生野菜のサラダとロイのところのパン。
 フェルが紅茶を淹れてくれて僕たちは遅めの朝食を食べた。

「王宮のオムレツとロイのパン。この組み合わせは素晴らしいな。こんな料理は王族でもなかなか食べられないと思うぞ」
 
 フェルさんそれは言い過ぎです。
 














 
 
 
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