フェル 森で助けた女性騎士に一目惚れして、その後イチャイチャしながらずっと一緒に暮らす話

カトウ

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けちゃっぷ

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 78 けちゃっぷ

 そのあとはフェルの無双で終わった。
 フェルは右側の敵を相手にするのが苦手らしい。全然そうは見えないけど。
 なのでだんだんと右側に寄って行く癖があるのだそうだ。乱戦になるとそのため、少しずつ前に出ていってしまうとフェルが言っていた。

 右手側の敵を減らすようにして、フェルが前に出過ぎてしまったら声をかける。

「フェル!」
 
 そうするとフェルが敵を引きつけ左右どちらかに回り込む。
 その塊を速射で処理する。

 次の交代を待たずにホーンラビットの討伐は終了した。

「まあ、いいじゃないか。仕事も早く終わったことだし、さっさと街に行って疲れをほぐそう」

 森の中を確認する班に混ぜてもらって、探索しながら香草やキノコ、薬草など採取する。フェルも手伝ってくれてけっこういい収穫になった。

「そんな草集めてどうすんだよ」

 黒狼の剣士のドミニクさんが聞いてくる。

「料理に使うんですよ。市場で買うと意外と高いんですよ。この香草はトマトソースとかに使いますね」

「それはあのけちゃっぷというやつにも使えるのか?」

 トマトソースと聞いてフェルが目を輝かせる。

「そうだよ。この草と、この葉っぱ。そろそろトマトも終わりだからね。作りためておきたくて」

「それは大事だな!ドミニク。あの草だ。一緒に集めてくれ」

「まあいいけどよう。俺には雑草にしか見えねーけどな」

「けちゃっぷは最高だぞ。食べたことがない者にはわかるまい。なんの料理にでも合う。素晴らしいソースだ」

 フェルが興奮して語り出し、ドミニクさんはしぶしぶだが、それでも丁寧に集めてくれる。

 森も異常なし、ということで村で食事をいただいて僕たちは出発した。

 道中魔物が現れたりしたが、冒険者4パーティの敵ではなかった。

 黒狼の人たちが体がなまっちまうと前線に出て、現れたキラーウルフの群れを叩く。
 セシル姉さんが僕にボスを狙えと指示をする。流石に一撃とはいかなかったが、弱ったボスはセシル姉さんが切り込んで行き、首を刎ねた。
 ものの5分でキラーウルフの群れは壊滅。逃げようとした個体はオイゲンさんとリンさんに狩られた。

 街はけっこう規模が大きくて、案内された宿はとても高級そうな宿だった。

「ギルドもやるねえ。この街1番の高級宿じゃないか」

 セシル姉さんも驚いている。
 流石に個室というわけではなかったが、2人部屋の鍵をもらってフェルと部屋に向かう。部屋にはお風呂が付いていて、2人部屋なのに少し広かった。
 フェルがお風呂に入っている間に、森で採取した薬草でポーションを作る。
 中級ポーションの材料があったのだ。
 採取できた分量では3本しかできなかったけど、フェルに持っていてもらおう。

 ちょうどいい依頼があるかはわからないけど。たまに森に入って採取するのもいいな。王都の市場で売ってるスパイスは少し高いからな。

 風呂からあがってきたフェルの髪を乾かしてから、僕もお風呂に入る。
 気持ちいい。王都のいいところは公衆浴場があるってとこだな。誰でも安くお風呂に入れる。

 夕飯の時間にはまだ早いので、街を少し散策してみる。
 この街は布製品、毛皮など、服飾の産業で成り立っているそうだ。前にエリママが西の領地は布製品で有名だと言っていた。
 きっとこの街で加工されて王都に入ってくるんだろう。

 市場を見つけたのでいろいろ見て回る。
 油が安いな。お店の人に聞いたら、布の材料になる花の種から油が取れるらしい。
 ここは産地に近いからこの値段で出せるそうだ。小型の樽に入ったものを5つ買った。それでも銅貨20枚、王都で買うより全然安い。

「石鹸とかもこの街にはいいのが揃ってるぜ」

 油を買った店の人が教えてくれる。

 日用品を扱う店でオススメを聞く。
 そしたら向こうに石鹸を取り扱ってる店があるからそこに行くといいと言われる。
 親切な人だな。お礼を言ってその店に向かう。

 いくつか見本を見せてもらって、フェルが気に入った香りのものをいくつか買った。シャンプーもこの際だとまとめ買いする。シャンプーを小分けにする容器をサービスでもらった。

 夕飯は宿の食堂でみんなで食べることになっていたけど、個室を追加料金で抑えてくれていた。追加料金は先輩方が出してくれた。

 食事代は全部ギルドが払ってくれるらしい。ギルドが、というよりは、どうやらギルマスの奢りなんだそうだ。
 無理言って依頼を受けてもらうから、最後の日は俺の奢りで好きなだけ食えと、先輩たちには話があったそうだ。
 個室にした意味がわかった。
 その日は大宴会で、僕もフェルも少しだけお酒を飲んだ。

 新人パーティの3人とけっこういろんな話をした。
 3人はこの街からもっと西に行ったところの小さな町で育ったそうで、3人とも末っ子で家業を継げるわけではないから、王都で何か仕事を探そうと一緒に出てきたそうだ。しばらくは冒険者を続けるらしいのだけど、彼らのパーティには盾役がいないから、少し困っているそうだ。
 たまに一緒に依頼を受ける約束をした。

 酔っ払った先輩たちに絡まれたり、急にエイミーさんが歌い出したり。とにかくその日は楽しい夜だった。











 
 



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