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7 愛しのアルファ
第三話
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「期待してたのか? 舐めながら」
「ん、してた。おまえに触ってほしくて」
「本当に可愛いな、聖利は」
シーツに押し倒されると、來が噛みつくようにキスをしてくる。右手が聖利の芯を包み、素早く扱き出す。待ちわびていた刺激に、聖利はびくんびくんと身体を震わせた。喘ぐ声は來の唇に吸い込まれる。息苦しささえ興奮した。
「んんっ、んう、うっ」
「可愛い。好きだ、聖利」
「らい、らいっ!」
しがみつき昇りつめる。來の手であっという間に射精させられてしまった。ふたりの腹と腹の間にたっぷりと聖利の体液が撒け出ている。
「あ……」
羞恥に頬を染める暇もなく、來が聖利の脚を割り、身体を押し入れてきた。指で後孔を探られ、さらに身体が震えた。
「後ろ向いてバックで挿れた方がラクらしい。どうする?」
優しく尋ねられ、聖利はふるふると首を左右に振った。
「やだ、來の顔見てしたい」
「おまえ、本当にめちゃくちゃ煽るね。いつもツンツンで怒ってばっかりだったから、こんなに素直で健気だとヤバイ」
來が興奮とも照れともつかない顔で笑う。聖利は頬を染めながら、唇を尖らせた。
「來だって、いつもからかってきて意地悪だった。優しくされたら調子狂うだろ」
ふたりは間近く顔を突き合わせて、ふっと笑った。
「聖利に、本当はずっと好きだって言いたかったよ。優しくしたかったし、叶うなら触れたかった。できねえから、構ってたんだ」
「僕も來のこと怒ったりしたくなかった。だけど、おまえ、ちょいちょい問題を起こすから」
「わかったわかった。今はこっちに集中すんぞ」
來の指が後孔に触れ、縁をもみほぐすように撫でてくる。指先で丹念にこね回され、つぷっと人差し指の先端が入ってくる。愛液で濡れたそこは簡単に指を飲み込んでいく。
「柔らかいな。普通、もっと準備要るらしいけど」
確かに一般的な男性の後孔は濡れない。潤滑液は必須だし、よくほぐさなければ挿入行為はできない。聖利は潤んだ目元で來をじっと見つめ言う。
「れ、練習なら家で何度か。……おまえとするならスムーズにできた方がいいかって」
「聖利、俺のためにひとりで慣らす練習したのか?」
來が驚いた声で言うので頷いた。いざとなったとき緊張してできないでは困るので、会えない期間にこっそりしていたのだ。
たまらないという表情で來がキスをしてくる。そのまま指がぐいっと奥深くまで挿入された。
「ん……、らい!」
「セックスでも真面目なのかよ。可愛すぎるだろ。……ひどくしそうになる」
「ん、してもいいよ。僕は、そう弱くはない」
後孔は甘く緩み蜜をしたたらせる。指一本はすぐに馴染み、あっという間に三本の指がじゅぱじゅぱと大きな音をたてて、ピストンできるくらいになった。
「ふあ、あん、ああっ」
「きもちい?」
「ん、気持ちいい」
腹側のしこりが徐々に膨らみ、硬くなっていくのが自分でわかる。とびきりいいところを、來のペニスで擦られたい。早く欲しい。
「もう、駄目。俺も限界」
來がささやき、手早くスキンを装着する。
硬くそそり立った中心を蕾にあてがわれ、どくんどくんと聖利の心臓が高鳴った。
「挿れるぞ」
欲しい。強くそう思った瞬間、來の先端が甘くとけた肉を押し分けた。
「う、ん。来て、來」
聖利の声に煽られ、勢いのまま來が最奥まで突き込んだ。
「うあ、ああああっ!」
「くっ……」
來のペニスがずっぽりおさまっている。來と繋がっている。たまらない快感と同時に嬉しくて涙が滲む。
「……聖利ん中あっつい」
「らいの、も、かたくて、あっつい」
視線が絡み、ふたりはキスを交わした。幸福と心地よさがないまぜになり、もうお互いしか見えない。
ゆるく來が腰を揺すりだす。
「あっ、あっ、らい、らいぃっ!」
「悪い、でも止まんねぇ」
聖利の骨盤を左右から掴み、來の抽送はどんどん激しくなっていく。擦りあげられ、突かれ、聖利は迸る嬌声を必死に抑えた。
「ふっ、ひう、う、あん、あ」
「痛くないか?」
「きもちい、來のきもちいよ」
「いいとこ、ここだろ?」
一度触れたところをきちんと覚えていて、來が的確にそのしこりを擦ってくる。頭がおかしくなりそうな快感が迸り、聖利は自分の唇を強く噛みしめた。
「ほら、唇噛むな」
「だって、そこ、良過ぎて声が」
「キスしてやろうな」
甘く唇を重ねて唾液を混ぜ合わせる。しかし、一度触れられた部分はどうしようもなく感覚過敏で、苦しいほどだ。
さらに聖利の腰をすくいあげ、來が圧し掛かってくる。深く最奥まで押し込まれ突き当りをえぐられた。
「いや、深いっ、らい、そこだめぇ!」
前立腺を刺激される良さとはまた違う。來の根元のふくらみが縁に引っかかり、快感を助長する。
「あっ、奥、だめ! 変になる、だめぇ!」
最奥は内臓を直に圧迫される感覚で、その強い刺激は倒錯した快楽だった。征服される暗い喜びだ。我慢できない嬌声が迸る。
「結腸の奥に……オメガの子宮があるって、聞いた。そこにぶちまけてやりたいな」
荒く息を吐きながら、來は夢中な瞳で見下ろしていた。ものすごく野蛮で艶やかだ。愛しい。今この瞬間、この男のものになっている。
「來、すき、來」
「俺も好きだ。奧で出していいか?」
「ん、いい、よ」
怖い。未知の感覚に恐怖と期待でおかしくなりそうだ。だけど、來と昇りつめたい。聖利はすがりつき、激しくなる律動を受け入れた。
「ふ、うあ、あ、ああ、あっ、來、來っ!」
「イキそう。出すぞ」
「あ、出して。來のいっぱい、ちょうだい! ああっ!」
視界が弾けたようになり、聖利はびゅくびゅくと激しく吐精した。スキン越しでも、身体の内に熱い奔流を感じる。
「わり、まだ止まんねぇ」
來は聖利をかき抱いたまま、射精の強い快楽に耐えている。番とのセックスで、アルファの射精は長いと聞いたことがあるが、確実に孕ませるためのものなのだろう。まだ子は成せない。番にもなれない。それでも聖利は來の頭をかき抱き、ねだるように言った。
「來、首、噛んでほしい」
「聖利、でも」
「いつか、來の本当の番になりたい。だから、おまえのものだって予約の印をくれ」
自分で言って照れくさくて仕方ない。來が耳朶をはみささやいた。
「俺もしてる最中ずっと、噛みたいって思ってた」
「本当か?」
「俺の番だって、世界中のヤツに証明したいからな」
來が口を開け、柔らかな聖利の左の首筋に歯を立てる。じわっとした痛みすら快感だ。短く吐息をついた。最初の約束。いつか本当の番になるための誓い。
「來、僕幸せだ」
「馬鹿、俺もだ」
何度目かのキスは甘く、想い合っていた期間を埋めるには、まだまだ全然足りなかった。
「ん、してた。おまえに触ってほしくて」
「本当に可愛いな、聖利は」
シーツに押し倒されると、來が噛みつくようにキスをしてくる。右手が聖利の芯を包み、素早く扱き出す。待ちわびていた刺激に、聖利はびくんびくんと身体を震わせた。喘ぐ声は來の唇に吸い込まれる。息苦しささえ興奮した。
「んんっ、んう、うっ」
「可愛い。好きだ、聖利」
「らい、らいっ!」
しがみつき昇りつめる。來の手であっという間に射精させられてしまった。ふたりの腹と腹の間にたっぷりと聖利の体液が撒け出ている。
「あ……」
羞恥に頬を染める暇もなく、來が聖利の脚を割り、身体を押し入れてきた。指で後孔を探られ、さらに身体が震えた。
「後ろ向いてバックで挿れた方がラクらしい。どうする?」
優しく尋ねられ、聖利はふるふると首を左右に振った。
「やだ、來の顔見てしたい」
「おまえ、本当にめちゃくちゃ煽るね。いつもツンツンで怒ってばっかりだったから、こんなに素直で健気だとヤバイ」
來が興奮とも照れともつかない顔で笑う。聖利は頬を染めながら、唇を尖らせた。
「來だって、いつもからかってきて意地悪だった。優しくされたら調子狂うだろ」
ふたりは間近く顔を突き合わせて、ふっと笑った。
「聖利に、本当はずっと好きだって言いたかったよ。優しくしたかったし、叶うなら触れたかった。できねえから、構ってたんだ」
「僕も來のこと怒ったりしたくなかった。だけど、おまえ、ちょいちょい問題を起こすから」
「わかったわかった。今はこっちに集中すんぞ」
來の指が後孔に触れ、縁をもみほぐすように撫でてくる。指先で丹念にこね回され、つぷっと人差し指の先端が入ってくる。愛液で濡れたそこは簡単に指を飲み込んでいく。
「柔らかいな。普通、もっと準備要るらしいけど」
確かに一般的な男性の後孔は濡れない。潤滑液は必須だし、よくほぐさなければ挿入行為はできない。聖利は潤んだ目元で來をじっと見つめ言う。
「れ、練習なら家で何度か。……おまえとするならスムーズにできた方がいいかって」
「聖利、俺のためにひとりで慣らす練習したのか?」
來が驚いた声で言うので頷いた。いざとなったとき緊張してできないでは困るので、会えない期間にこっそりしていたのだ。
たまらないという表情で來がキスをしてくる。そのまま指がぐいっと奥深くまで挿入された。
「ん……、らい!」
「セックスでも真面目なのかよ。可愛すぎるだろ。……ひどくしそうになる」
「ん、してもいいよ。僕は、そう弱くはない」
後孔は甘く緩み蜜をしたたらせる。指一本はすぐに馴染み、あっという間に三本の指がじゅぱじゅぱと大きな音をたてて、ピストンできるくらいになった。
「ふあ、あん、ああっ」
「きもちい?」
「ん、気持ちいい」
腹側のしこりが徐々に膨らみ、硬くなっていくのが自分でわかる。とびきりいいところを、來のペニスで擦られたい。早く欲しい。
「もう、駄目。俺も限界」
來がささやき、手早くスキンを装着する。
硬くそそり立った中心を蕾にあてがわれ、どくんどくんと聖利の心臓が高鳴った。
「挿れるぞ」
欲しい。強くそう思った瞬間、來の先端が甘くとけた肉を押し分けた。
「う、ん。来て、來」
聖利の声に煽られ、勢いのまま來が最奥まで突き込んだ。
「うあ、ああああっ!」
「くっ……」
來のペニスがずっぽりおさまっている。來と繋がっている。たまらない快感と同時に嬉しくて涙が滲む。
「……聖利ん中あっつい」
「らいの、も、かたくて、あっつい」
視線が絡み、ふたりはキスを交わした。幸福と心地よさがないまぜになり、もうお互いしか見えない。
ゆるく來が腰を揺すりだす。
「あっ、あっ、らい、らいぃっ!」
「悪い、でも止まんねぇ」
聖利の骨盤を左右から掴み、來の抽送はどんどん激しくなっていく。擦りあげられ、突かれ、聖利は迸る嬌声を必死に抑えた。
「ふっ、ひう、う、あん、あ」
「痛くないか?」
「きもちい、來のきもちいよ」
「いいとこ、ここだろ?」
一度触れたところをきちんと覚えていて、來が的確にそのしこりを擦ってくる。頭がおかしくなりそうな快感が迸り、聖利は自分の唇を強く噛みしめた。
「ほら、唇噛むな」
「だって、そこ、良過ぎて声が」
「キスしてやろうな」
甘く唇を重ねて唾液を混ぜ合わせる。しかし、一度触れられた部分はどうしようもなく感覚過敏で、苦しいほどだ。
さらに聖利の腰をすくいあげ、來が圧し掛かってくる。深く最奥まで押し込まれ突き当りをえぐられた。
「いや、深いっ、らい、そこだめぇ!」
前立腺を刺激される良さとはまた違う。來の根元のふくらみが縁に引っかかり、快感を助長する。
「あっ、奥、だめ! 変になる、だめぇ!」
最奥は内臓を直に圧迫される感覚で、その強い刺激は倒錯した快楽だった。征服される暗い喜びだ。我慢できない嬌声が迸る。
「結腸の奥に……オメガの子宮があるって、聞いた。そこにぶちまけてやりたいな」
荒く息を吐きながら、來は夢中な瞳で見下ろしていた。ものすごく野蛮で艶やかだ。愛しい。今この瞬間、この男のものになっている。
「來、すき、來」
「俺も好きだ。奧で出していいか?」
「ん、いい、よ」
怖い。未知の感覚に恐怖と期待でおかしくなりそうだ。だけど、來と昇りつめたい。聖利はすがりつき、激しくなる律動を受け入れた。
「ふ、うあ、あ、ああ、あっ、來、來っ!」
「イキそう。出すぞ」
「あ、出して。來のいっぱい、ちょうだい! ああっ!」
視界が弾けたようになり、聖利はびゅくびゅくと激しく吐精した。スキン越しでも、身体の内に熱い奔流を感じる。
「わり、まだ止まんねぇ」
來は聖利をかき抱いたまま、射精の強い快楽に耐えている。番とのセックスで、アルファの射精は長いと聞いたことがあるが、確実に孕ませるためのものなのだろう。まだ子は成せない。番にもなれない。それでも聖利は來の頭をかき抱き、ねだるように言った。
「來、首、噛んでほしい」
「聖利、でも」
「いつか、來の本当の番になりたい。だから、おまえのものだって予約の印をくれ」
自分で言って照れくさくて仕方ない。來が耳朶をはみささやいた。
「俺もしてる最中ずっと、噛みたいって思ってた」
「本当か?」
「俺の番だって、世界中のヤツに証明したいからな」
來が口を開け、柔らかな聖利の左の首筋に歯を立てる。じわっとした痛みすら快感だ。短く吐息をついた。最初の約束。いつか本当の番になるための誓い。
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