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甘い試練
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悶々としながらも時間が過ぎ、昼休みになった。
俺らはいつも通り、教室で弁当を開く。
パカリと蓋を開けた俺の弁当の中には、陽翔の好きなきんぴらごぼうが入っていた。それを目聡く見つけた陽翔がソワソワした表情で俺を見つめる。
その顔には、『くれるよな? くれるだろ?』と分かりやすく書かれている。
ホント、こういうトコ陽翔って、あざといくらい可愛いんだよなあ……。
「どーぞ。……でも、半分だけだぞ? 俺も食べたいから」
「ヤッター! サンキュ、由羽人」
俺の弁当箱に箸を突っ込んで、俺の言いつけを守り大体半分の量をつまんでいった。そして自分の弁当箱に移した後、なぜか『しまった……!』という表情になった。
……?
陽翔はなぜだか固まった状態で自分の弁当箱を見続けた後、中に入っている卵焼きを箸でつまんで俺の目の前に差し出した。
え?
「お礼、きんぴらの代わりに卵焼き。……はい、アーンして。アーン♪」
「え、あ……、いや」
ドクンドクンドクン。
うわわ。バカヤロー!
何を律義に反応してるんだ俺の心臓……!
陽翔のことを好きだと気付いてしまった俺は、こんな些細なことでさえ過剰に反応してしまう。
これは陽翔を狙っている奴らには俺と陽翔の関係に信ぴょう性を持たせることが出来て功を奏するのだろうけど、逆に陽翔に俺の気持ちがバレてしまうリスクがある。
自分の事を邪な目で見られ続けるのが鬱陶しいからそれを阻止するために始めた芝居なのに、協力者の俺が実は陽翔のことをそんな目で見ていると知ったら陽翔はどう思うだろう。
「由羽人ってば!」
真っ赤な顔で躊躇する俺に、容赦ないアーン攻撃を仕掛ける俺の親友……。箸を俺の口の前で上下に揺らしながら、剥れた表情で催促し続けている。
しょうがないから恐る恐る口を開く。
すると陽翔は一変して嬉しそうな顔をして、俺の口に卵焼きを差し入れた。
モグモグと咀嚼すると、ほんの少し甘じょっぱい味が口中に広がる。
「美味しい?」
嬉しそうに微笑みながら聞く陽翔にコクリと頷くと、その表情は満面の笑みへと変化していった。
綺麗で色っぽい俺の親友。
こんな些細な事ですらドキドキと止まらない心臓に、俺はこれからの『陽翔の恋人設定』にどう対処すれば良いのだろうと途方に暮れていた。
俺らはいつも通り、教室で弁当を開く。
パカリと蓋を開けた俺の弁当の中には、陽翔の好きなきんぴらごぼうが入っていた。それを目聡く見つけた陽翔がソワソワした表情で俺を見つめる。
その顔には、『くれるよな? くれるだろ?』と分かりやすく書かれている。
ホント、こういうトコ陽翔って、あざといくらい可愛いんだよなあ……。
「どーぞ。……でも、半分だけだぞ? 俺も食べたいから」
「ヤッター! サンキュ、由羽人」
俺の弁当箱に箸を突っ込んで、俺の言いつけを守り大体半分の量をつまんでいった。そして自分の弁当箱に移した後、なぜか『しまった……!』という表情になった。
……?
陽翔はなぜだか固まった状態で自分の弁当箱を見続けた後、中に入っている卵焼きを箸でつまんで俺の目の前に差し出した。
え?
「お礼、きんぴらの代わりに卵焼き。……はい、アーンして。アーン♪」
「え、あ……、いや」
ドクンドクンドクン。
うわわ。バカヤロー!
何を律義に反応してるんだ俺の心臓……!
陽翔のことを好きだと気付いてしまった俺は、こんな些細なことでさえ過剰に反応してしまう。
これは陽翔を狙っている奴らには俺と陽翔の関係に信ぴょう性を持たせることが出来て功を奏するのだろうけど、逆に陽翔に俺の気持ちがバレてしまうリスクがある。
自分の事を邪な目で見られ続けるのが鬱陶しいからそれを阻止するために始めた芝居なのに、協力者の俺が実は陽翔のことをそんな目で見ていると知ったら陽翔はどう思うだろう。
「由羽人ってば!」
真っ赤な顔で躊躇する俺に、容赦ないアーン攻撃を仕掛ける俺の親友……。箸を俺の口の前で上下に揺らしながら、剥れた表情で催促し続けている。
しょうがないから恐る恐る口を開く。
すると陽翔は一変して嬉しそうな顔をして、俺の口に卵焼きを差し入れた。
モグモグと咀嚼すると、ほんの少し甘じょっぱい味が口中に広がる。
「美味しい?」
嬉しそうに微笑みながら聞く陽翔にコクリと頷くと、その表情は満面の笑みへと変化していった。
綺麗で色っぽい俺の親友。
こんな些細な事ですらドキドキと止まらない心臓に、俺はこれからの『陽翔の恋人設定』にどう対処すれば良いのだろうと途方に暮れていた。
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