五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ

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第147話:ドワーフの産声と聖樹下の愛の祭壇

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 春爛漫のアキオの町に、また一つ、力強い産声が響き渡った。長年連れ添ったドルガン親方と、彼を献身的に支えてきたヘルガの間に、待望の赤ん坊が誕生したのだ。ドワーフの出産は、人間やエルフとはまた異なり、ヘルガ自身の頑健さと、マーサやシルヴィアの的確な介助、そして何よりもドルガン親方の愛情深い励ましによって、母子ともに健やかな形で無事に終えた。
 生まれたのは、ドワーフらしいしっかりとした体格の、愛らしい女の子だった。ドルガン親方は、その小さな娘を震える手で抱き上げると、普段の厳つい顔をこれ以上ないほどに崩し、涙ながらに「よくやった…ヘルガ…わしの、宝じゃ…」と声を詰まらせた。アキオや妻たち、そして町の皆が、この老いたドワーフ夫婦に訪れた遅い春の奇跡を、心から祝福した。アキオの町は、また一つ、多様な種族の新しい命で彩られたのだ。

 その数日後。生命樹の根本近くには、いつの間にか、アキオと妻たちのための特別な場所ができていた。それは、生命樹の太い根が自然に盛り上がって形成されたかのような、滑らかで温かい岩肌の「聖なる台座」。そこは、生命樹の清浄なエネルギーが最も強く感じられる場所だった。

 その夜、アキオは六人の妻たち――シルヴィア、アウロラ、アヤネ、キナ、セレスティーナ、レオノーラ――と共に、その「聖なる台座」に集っていた。
「皆、聞いてほしい」アキオは静かに切り出した。「この町に新しい命が生まれ、家族が増え続けている。それは何よりの喜びだ。だからこそ今夜は、我々家族の魂を改めて一つにし、この聖域の未来を共に祝福したい」

 アキオが祭壇の中心に立つと、妻たちが彼を囲むように輪を作った。生命樹の葉が祝福するように囁き、彼女たちが手を取り合うと、それぞれの魂から放たれるオーラが祭壇を満たしていく。シルヴィアの森のような翠の光、アウロラの暁のようなオーロラ色の光、アヤネの陽だまりのような優しい光、キナの炎のような赤い光。その全てが中央のアキオへと流れ込み、彼の持つ太陽のような黄金の光と溶け合い、一つの巨大で美しい光の奔流となった。
 それはもはや、単なる個人の集まりではない。生命そのものを賛美し、分かち合い、そして互いの魂を深く結びつけるための、聖なる儀式だった。

 そして何よりも驚くべきは、この儀式を通じて、妻たちの間の絆が、以前にも増して強く、そして深く結ばれていったことだった。アキオへの愛を共に分かち合うことで、彼女たちはライバルとしてではなく、同じ男性を愛する運命共同体として、魂のレベルで共鳴し合い、互いを慈しみ合うようになっていたのだ。生命樹の下の「聖なる台座」は、アキオと妻たちにとって、愛を育み、家族の絆を深める、かけがえのない「愛の祭壇」となったのだった。

 暁の御子、アキラとアケミは、そんな両親たちの深い愛と生命樹の祝福を浴びながら、日に日にその神聖な輝きを増していく。アヤネの二人目のお腹も、シルヴィアのお腹も、順調に大きくなっていた。キナは「生命樹の活力剤」のおかげで、産後の回復も早く、ますます元気いっぱいだ。
 エルドリアへ向かった商人ヨハンからの続報はまだないが、セレスティーナとレオノーラは、アキオ家のこの溢れるほどの生命力と愛情に触れる中で、故郷への希望を静かに、しかし力強く育んでいるようだった。

 アキオの町は、ドワーフの赤ん坊の誕生という新たな喜びと、生命樹の下で育まれる、より深く、より神聖な家族の愛の形を得て、その聖域としての輝きを、また一段と増していた。
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