有栖と奉日本『カクれんぼ』

ぴえ

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第二章:もういいかい?

反保_2-2

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 事前にアポイントをとっていたので、桜華学園の受付での案内はスムーズだった。受付の職員によって反保と我孫子は応接室へと案内され、木材でできた立派な扉が開けられて、入室を促された。二人が応接室へと足を踏み入れると、
「あっ、来た」
 と、聞き覚えのある声が反保の耳に入ると、同時に視界には見覚えのある三人が先客としていた。警察の飛田、虹河原、そして――天使だ。虹河原と飛田は応接室にある二人がけのソファに並んで座り、天使は周囲を見渡していたのか立っていた。ちなみに、反保を見て反応したのは飛田だ。その情報が揃うと、後方で扉の閉まった音がした。
「サイバーフェス以来ですか?」
「あ、はい。まぁ、一応……」
 天使に問われ、飛田が答え、虹河原も一度だけ頷いた。
「どうぞ、ユースティティアの二人も座って下さい」
 天使が笑顔で反保達を虹河原達の対面――正確には高級感と重厚感のある木材で出来たテーブルを挟んで置いてある同じソファへと座るように促す。我孫子が座ったので、反保もワンテンポ遅れて座った。

 応接室は入室した瞬間から解るぐらいに、大事な来客用に作られた部屋、という印象を与えた。六畳ほどの広さで、床には柔らかく、複雑な紋様が描かれた絨毯が敷き詰められている。その上にはニスを何重にも塗って黒光りする木材で出来た家具類が統一されて置かれていた。反保達が座るソファも、腰を下ろしたときに沈んで包み込むような座り心地の良いものだ。このソファも反保達と虹河原達が座る二人用の物以外にも、長方形のテーブルの短辺側に一人用の物が一席ずつ用意されていた。
 そして、その一人用のソファに天使が座る。

 全員が座ると天使が切り出した。
「さて、警察側からは虹河原と飛田が協力します。彼らが選出された理由は、そちらの反保さんとサイバーフェスで一緒に仕事をしたことがあるからです」
「それが何故、理由なんですか?」
 反保は率直な疑問を伝えた。
「一緒に仕事をしたことがある人の方が、捜査もやりやすいでしょう? 警察と一緒に仕事なんて、やりにくいでしょうから……少しでもやりやすい方がいいかと思いまして」
「……えっと、ありがとうございます」
 天使の気づかいに、反保は戸惑いながら礼を言った。その反応に天使はクスクスと笑う。
「対立する組織とはいえ、別に捜査の妨げをしたいわけではありません。この桜華学園で駄目なところ、悪しきところがあれば暴き、正すことが我々の組織がのすべき事――そうでしょう?」
「なるほど、確かにそうですね」
 天使の言葉を聞き、反保は納得する。同時に、対立しているとはいえ警察も治安を守る組織だ。その考えを重視する人もいるのだ、と少し嬉しくも思った。
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