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いただきます。おやすみ。いってらっしゃい。(中)
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聖女さま……ディさまは、優しくてちょっとだけ意地悪だ。僕は、神託がもらえなかった理由を知っているんだ。へーかとディさまが、反対したからだよ。ふたりともひどいや。でもディさまはそんなこと知りませんって顔で、今日も僕にお裁縫を教えてくれた。
「どうしてまっすぐに縫えないのかなあ」
「でも、前よりもずっと上手になっていますよ」
「本当に? 僕、地理のお勉強よりはお裁縫が好きだよ」
「まあ。とはいえ、家庭教師の先生のお勉強もしっかりしなくてはなりませんよ」
「大きくなってから、使うかどうかわからないのに?」
「将来役に立たない学問などあるでしょうか」
「ちゃんと神託で、絶対必要だよって言ってもらいたいの」
「神託などに縛られなくても、大丈夫です。あなたは何にでもなれますよ」
ディさまは簡単に「あなたは何にでもなれますよ」って言うけれど、何にでもなれるわけない。だいたい、僕は神託をもらってない。みんなはもらっているのに、僕だけもらえないなんてすごく嫌だ。
「僕、王子さまなんでしょ? じゃあ、僕は王さまになるんじゃないの? 何にでもはなれないよ」
「あら、王さまになるのはお嫌ですか」
「だって、へーかってば、いつも大変そうだもの。僕、へーかみたいにお仕事はできないと思うな」
「もしも本当に王さまには向いていないようなら、これからまた考えましょう。大丈夫です。この世界には、王さまになりたいひとって案外たくさんいるんです。ただ、王さまになりたいひとより、王さまになりたくないひとのほうが王さまに向いていることが多くて、それがちょっと困り物なんですけれど」
「なんだか、うまくいかないね」
「本当にその通りですね」
ディさまが僕の頭を優しく撫でた。ディさまはずるい。そんな風にされたら、僕はこれ以上わがままを言えなくなっちゃうのに。むくれながら、昼食のお弁当を取り出す。お城のひとが、ディさまとお外で食べられるように昼食を準備してくれているんだ。
もぐもぐとその中のパンにかじりつきながら、僕は聞きたかったことを尋ねてみることにした。
「ディさまは、神さまが嫌いなの?」
「まさか。どうしてそんなことを?」
「だって、ディさまは神託が嫌いでしょう?」
僕が尋ねると、ディさまはふんわりと笑った。
「神託を受け取らないと、神さまを信じていないことになるのでしょうか」
「え」
「大切なひとが話す言葉は、すべて従わなければいけないのでしょうか」
「何を言っているの?」
「神さまは絶対に正しいのでしょうか。神さまが正しければ、わたしたちが考えることを放棄してもよいのでしょうか」
「よく、わからない」
「わたしは、そうは思いません」
ずきんと胸が痛くなった。ディさまは、竜のことを言っているんだってわかったから。
「神託は、おそらく物事の一部しか切り取っていないのです。神さまにそこしか見えないのか、あるいはわたしたち只人にわかるように神託を下すと切り取った部分しか伝えられないのか。それはわかりませんが」
「ディさま?」
「ひとは、生まれながらに英雄になるのでしょうか。あるいは、生まれながらに災厄になるのでしょうか。そうなるように周囲が働きかけた結果、神託が成立するのではありませんか。神託に沿うように人々が忖度をするのであれば、それはもはや神託とは呼べません」
みんな持ってて「ずるい」なんて言っていたことが急に恥ずかしくなった。たぶん、僕だけはそんなこと言っちゃいけなかったのに。ただ、みんなと同じが良かった。それだけだったんだよ。
でもどうして変だって思えなかったんだろう。もしかして僕が当たり前だと思っていることでも、当たり前じゃないことって他にもいっぱいあるのかな。ディさまは、話を変えるように僕に質問をしてきた。
「ところで、どうしてわたしの髪と瞳の色が相手の望むように変わるのだと思いますか」
「綺麗だからかな?」
「相手にとって好ましい色であれば、わたしの話は受け入れられやすいから。ただそのためにわたしの髪と瞳の色は相手によって変わるのです。自分の知らない心の内側を映す鏡のようなものだと言ってもいいかもしれなません」
「ディさまを鏡にすると、いいことがあるの?」
「実際のところ、ある程度の効果は発揮しているように思われますよ。たいていのみなさまに」
ディさまがこてんと首を傾げれば、さらりと白い髪がひと房こぼれる。すごく綺麗な白色。どうしてみんなは、この白を別の色に変えちゃうのかな。もったいないのに。
「どうして急に、鏡の話をしたの?」
「神託の話と、鏡の話。違うようで、大事な部分はきっとよく似ているのです」
「そうなのかなあ」
「それに、最初から答えを知っていては、みんなその答えしか選ばないでしょう? きっとわたしたちの人生は、失敗したり、遠回りしたりすることによってしか見えないものもたくさんあるのだと思いますよ」
「えええええ」
「まずは答えを知らない中で、あがいてみなくては。どうにも手詰まりになった時に助言をもらって、それから自分なりの答えを見つけられたら嬉しいものですから」
「大人になるってなんだか大変だね」
「そして、神さまも大変なお仕事なのでしょうね」
僕たちは顔を見合わせてちょっとだけ笑った。
***
話に夢中になっていたら、食べかけのパンが地面に落ちちゃった。泥がついちゃったから、もうこれを食べるのは無理かな。もったいないから、近くの池にちぎって投げてみる。わらわらとお魚が集まっているのを見るのは、ちょっと楽しかった。パンに群がっていたお魚がいなくなると、急に辺りは静かになる。
「ねえ、ディさま。なんとなくなんだけれど」
「はい」
「僕、いつかこの世界から魔法が消えてしまいそうな気がする」
「それならば、世界は最初からそうなる運命だったのですよ、きっと」
池の中のお魚たちは、僕がパンをちぎってあげたりしなくてもちゃんと生きていける。パンがあるときっと嬉しいけれど、なくっても大丈夫。そういうことを、ディさまは言いたいのかなあ。
でも、ディさまはそれでいいのかな。僕は、ディさまがいっぱいいっぱい勉強して、聖女さまになったことを知っているよ。聖女さまになってからも、たくさん勉強しているのも知っているよ。本を読んで、いろんなひととお話をして、前に会ったひとのことはひとり残らずちゃんと覚えていてくれるのも。
だからみんな、ディさまのことが大好きなんだ。それなのに、その力がなくなっちゃっていいのかな。僕は嫌だな。みんなにがっかりされたくなんてないもの。それでも、ディさまはその力を神さまに返したほうがいいって言えるのかな。
「わたしの力は、もともとわたしのものではありませんもの」
「そっかあ。僕たち、余計なことしちゃった?」
「いいえ。あなたがたのおかげで、わたしもたくさんのことを学びましたから」
ディさまがぬいぐるみをそっと撫でた。ちょっとどきりとする。前にディさまが何かをしようとして、ふたりから黒い煙がもくもく出ちゃったのを思い出したから。僕、本当に心配したんだよ。でも、ディさまは頑固だからきっとまた何かやろうとしているんだろうなってことはわかってる。ディさまは、笑いながらなんだってやりとげるひとだもん。だから、僕はディさまの前に右手を伸ばした。
「ディさま、何か特別なことをするときにはちゃんと僕のことも呼んでね」
「特別なことというのは何のことでしょう」
「わかんない。でも、放っておくと、ディさまったらひとりですごいことを始めちゃいそう」
「まあ、信用ありませんのね」
「違うよ、僕はディさまのことをちゃんと信じてるもん。だから指切りするの」
「はいはい、わかりました」
「絶対に約束だよ。ゆびきりげんまん、嘘ついたら針千本のます。指切った」
ディさま。ディさままで勝手にいなくなったりしたら、僕泣いちゃうんだからね!
「どうしてまっすぐに縫えないのかなあ」
「でも、前よりもずっと上手になっていますよ」
「本当に? 僕、地理のお勉強よりはお裁縫が好きだよ」
「まあ。とはいえ、家庭教師の先生のお勉強もしっかりしなくてはなりませんよ」
「大きくなってから、使うかどうかわからないのに?」
「将来役に立たない学問などあるでしょうか」
「ちゃんと神託で、絶対必要だよって言ってもらいたいの」
「神託などに縛られなくても、大丈夫です。あなたは何にでもなれますよ」
ディさまは簡単に「あなたは何にでもなれますよ」って言うけれど、何にでもなれるわけない。だいたい、僕は神託をもらってない。みんなはもらっているのに、僕だけもらえないなんてすごく嫌だ。
「僕、王子さまなんでしょ? じゃあ、僕は王さまになるんじゃないの? 何にでもはなれないよ」
「あら、王さまになるのはお嫌ですか」
「だって、へーかってば、いつも大変そうだもの。僕、へーかみたいにお仕事はできないと思うな」
「もしも本当に王さまには向いていないようなら、これからまた考えましょう。大丈夫です。この世界には、王さまになりたいひとって案外たくさんいるんです。ただ、王さまになりたいひとより、王さまになりたくないひとのほうが王さまに向いていることが多くて、それがちょっと困り物なんですけれど」
「なんだか、うまくいかないね」
「本当にその通りですね」
ディさまが僕の頭を優しく撫でた。ディさまはずるい。そんな風にされたら、僕はこれ以上わがままを言えなくなっちゃうのに。むくれながら、昼食のお弁当を取り出す。お城のひとが、ディさまとお外で食べられるように昼食を準備してくれているんだ。
もぐもぐとその中のパンにかじりつきながら、僕は聞きたかったことを尋ねてみることにした。
「ディさまは、神さまが嫌いなの?」
「まさか。どうしてそんなことを?」
「だって、ディさまは神託が嫌いでしょう?」
僕が尋ねると、ディさまはふんわりと笑った。
「神託を受け取らないと、神さまを信じていないことになるのでしょうか」
「え」
「大切なひとが話す言葉は、すべて従わなければいけないのでしょうか」
「何を言っているの?」
「神さまは絶対に正しいのでしょうか。神さまが正しければ、わたしたちが考えることを放棄してもよいのでしょうか」
「よく、わからない」
「わたしは、そうは思いません」
ずきんと胸が痛くなった。ディさまは、竜のことを言っているんだってわかったから。
「神託は、おそらく物事の一部しか切り取っていないのです。神さまにそこしか見えないのか、あるいはわたしたち只人にわかるように神託を下すと切り取った部分しか伝えられないのか。それはわかりませんが」
「ディさま?」
「ひとは、生まれながらに英雄になるのでしょうか。あるいは、生まれながらに災厄になるのでしょうか。そうなるように周囲が働きかけた結果、神託が成立するのではありませんか。神託に沿うように人々が忖度をするのであれば、それはもはや神託とは呼べません」
みんな持ってて「ずるい」なんて言っていたことが急に恥ずかしくなった。たぶん、僕だけはそんなこと言っちゃいけなかったのに。ただ、みんなと同じが良かった。それだけだったんだよ。
でもどうして変だって思えなかったんだろう。もしかして僕が当たり前だと思っていることでも、当たり前じゃないことって他にもいっぱいあるのかな。ディさまは、話を変えるように僕に質問をしてきた。
「ところで、どうしてわたしの髪と瞳の色が相手の望むように変わるのだと思いますか」
「綺麗だからかな?」
「相手にとって好ましい色であれば、わたしの話は受け入れられやすいから。ただそのためにわたしの髪と瞳の色は相手によって変わるのです。自分の知らない心の内側を映す鏡のようなものだと言ってもいいかもしれなません」
「ディさまを鏡にすると、いいことがあるの?」
「実際のところ、ある程度の効果は発揮しているように思われますよ。たいていのみなさまに」
ディさまがこてんと首を傾げれば、さらりと白い髪がひと房こぼれる。すごく綺麗な白色。どうしてみんなは、この白を別の色に変えちゃうのかな。もったいないのに。
「どうして急に、鏡の話をしたの?」
「神託の話と、鏡の話。違うようで、大事な部分はきっとよく似ているのです」
「そうなのかなあ」
「それに、最初から答えを知っていては、みんなその答えしか選ばないでしょう? きっとわたしたちの人生は、失敗したり、遠回りしたりすることによってしか見えないものもたくさんあるのだと思いますよ」
「えええええ」
「まずは答えを知らない中で、あがいてみなくては。どうにも手詰まりになった時に助言をもらって、それから自分なりの答えを見つけられたら嬉しいものですから」
「大人になるってなんだか大変だね」
「そして、神さまも大変なお仕事なのでしょうね」
僕たちは顔を見合わせてちょっとだけ笑った。
***
話に夢中になっていたら、食べかけのパンが地面に落ちちゃった。泥がついちゃったから、もうこれを食べるのは無理かな。もったいないから、近くの池にちぎって投げてみる。わらわらとお魚が集まっているのを見るのは、ちょっと楽しかった。パンに群がっていたお魚がいなくなると、急に辺りは静かになる。
「ねえ、ディさま。なんとなくなんだけれど」
「はい」
「僕、いつかこの世界から魔法が消えてしまいそうな気がする」
「それならば、世界は最初からそうなる運命だったのですよ、きっと」
池の中のお魚たちは、僕がパンをちぎってあげたりしなくてもちゃんと生きていける。パンがあるときっと嬉しいけれど、なくっても大丈夫。そういうことを、ディさまは言いたいのかなあ。
でも、ディさまはそれでいいのかな。僕は、ディさまがいっぱいいっぱい勉強して、聖女さまになったことを知っているよ。聖女さまになってからも、たくさん勉強しているのも知っているよ。本を読んで、いろんなひととお話をして、前に会ったひとのことはひとり残らずちゃんと覚えていてくれるのも。
だからみんな、ディさまのことが大好きなんだ。それなのに、その力がなくなっちゃっていいのかな。僕は嫌だな。みんなにがっかりされたくなんてないもの。それでも、ディさまはその力を神さまに返したほうがいいって言えるのかな。
「わたしの力は、もともとわたしのものではありませんもの」
「そっかあ。僕たち、余計なことしちゃった?」
「いいえ。あなたがたのおかげで、わたしもたくさんのことを学びましたから」
ディさまがぬいぐるみをそっと撫でた。ちょっとどきりとする。前にディさまが何かをしようとして、ふたりから黒い煙がもくもく出ちゃったのを思い出したから。僕、本当に心配したんだよ。でも、ディさまは頑固だからきっとまた何かやろうとしているんだろうなってことはわかってる。ディさまは、笑いながらなんだってやりとげるひとだもん。だから、僕はディさまの前に右手を伸ばした。
「ディさま、何か特別なことをするときにはちゃんと僕のことも呼んでね」
「特別なことというのは何のことでしょう」
「わかんない。でも、放っておくと、ディさまったらひとりですごいことを始めちゃいそう」
「まあ、信用ありませんのね」
「違うよ、僕はディさまのことをちゃんと信じてるもん。だから指切りするの」
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