義妹は自分が跡取りだと思っていたようですが、彼は私と結婚しますから大変な事になりますよ。

義妹は自分が跡取りだと思っていたようですが、彼は私と結婚しますから大変な事になりますよ。

今日は婚約者のダンとピクニックに行く日。私が彼から送られたドレスを着ようと思っていると、義妹のシャリーは当たり前のように私のドレスを着て現れた。

( 私の物をなんでも欲しがる子だったけど、婚約者から贈られたドレスを着るなんて。どういうつもりかしら。)

ダンもあきれ顔で、
「 ルイーズ、あのドレスは気に入らなかったから義妹にあげたのかい？」

「 いいえ、私の知らぬ間に着てたんです。」
「 じゃあ、この前のブローチもバッグも帽子も？」
「 ええ全部。勝手に持っていきました。」
「 なんだ、じゃあいいよ。今度から2つずつプレゼントするから。」

義母も義妹を私よりもお金持ちに嫁がせようと必死になって、画家を呼んでは肖像画を描かせた。実物の何倍も美しい姿の肖像画を何十枚も送りまくって義妹の婚約も整った。

しかし、あまりにも実物と違い過ぎると婚約は破棄されてしまった。

「 どうして私が婚約破棄されるの？私はこの家の総領娘でしょう？なんでなのよー！」

義妹はいつもの癇癪を起こしてキーキーわめき散らした。

なんと義妹は自分こそ、この家の総領娘だと思っていたらしい。まぁそれも仕方ないかもしれない。

だって子供の頃から両親からチヤホヤされて、私の物を何でも欲しがって何でも奪って来たから。

でも貴族の家の血統だけは無理だったみたい。私が父の長子だということは貴族年刊にも載ってるし。

財産を継げる者は長子のみ。後は自分で人生を切り開いていかないといけないのに。子供の頃からずっと義母に意地悪をされてた私は、義妹の事も好きじゃない。

婚約者のダンにも、その事はバレちゃったし。でも私は復讐はしない。全ては神様にお任せします。
私は幸せな家族を作りたいんだと自分の心に誓った。