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婚約破棄されたけど実は私も嫌いだった事は秘密にしておきますね。
しおりを挟む私はサリー・アナスイ。5歳の時に魔力を見いだされて、聖女になるべく魔法学院へ入学した。
聖女に決まって、王子の婚約者になった途端に王妃になる準備が始まった。
聖女の仕事だけでも大変なのに、お妃教育なんてキツすぎた。
それでも私は一生懸命頑張って、マナーや外国語や姿勢などなど、数えきれない教育を受けた。
でも私は、王子のママに嫌われていたみたいだった。
生まれた時から教育を受けて来た貴族のママにとって、私は全くお話にならない程度の小娘だったと思う。
義理のお母様に全く気に入られて無い私は、王子と結婚しても上手くやって行ける自信がなかった。
嫌われてると思うと、なんだか自分が小さくなったような気がして、自分が自分でなくなってしまうような気がしてた。
私は本当に辛かった。
そんな時、婚約者のポールに婚約を破棄された。
「 お前は暗くて、可愛く無いし、僕にふさわしく無いよね。ママも何を教えても上手く出来無いって言ってた。ママがユーリの方がいいって言うから婚約は破棄させてもらう。慰謝料は払うから。」
( えっ、いいの?
ラッキーラッキー超ラッキー。
フォー!)
と、叫びそうになるのを必死でこらえて、
「 わかりました。出て行きます。」
と、城を出た。
私の後には国民の列が出来た。
聖女の去った国には魔獣が入って、山は燃え、水はニガヨモギの味になった。
祖国は壊滅してしまったが、私は復讐なんてしてませんよ。
神様の言う通りですから。
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