【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!

まにゅまにゅ

文字の大きさ
100 / 188

第97話 勇士の紋章に乾杯

しおりを挟む
     そしてドレカヴァク討伐成功を祝う式典が催された。場所は謁見室。まずはここで国王陛下の宣言と発表、そして勲章の授与が行われるのだ。今回は僕ら龍炎光牙全員そろい踏みである。格好はむしろドレカヴァクと戦った格好にしてくれと言われ、いつもの愛用の装備だ。もっとも、色々魔改造してあるから下手な礼服より高価かもしれない。

「諸君、よく集まってくれた。戦いに参加した者たちよ、大義であった。余はここに我が息子エリオット第1王子率いる精鋭達によりドレカヴァクの完全討伐が成されたことをここに宣言する!」

    国王陛下が王錫を掲げ、高らかに宣言すると拍手が巻き起こる。

「オルベスタの街が壊滅したことは真に残念であった。これは2年前ほどではないにせよかなりの被害である。オルベスタは今や死の街となり、未だゾンビやレイスがたむろしているが、それはまたそのうち浄化されることだろう。今はあの強大な力を持つ魔神に人類が勝利したことを喜ぼうではないか」

    確かにオルベスタの街はそのままだ。話によると、冒険者ギルドの方で近いうちに討伐隊が結成されるらしい。

「そしてこの戦いで大きな役割を果たした英雄達がいる。クラン勇士の紋章だ。だが残念ながらクラン勇士の紋章はその役割を終え、解散の運びとなっている。中心メンバーとなったライミスを始め、多くの者は余に仕えることを望んでおる」

    実際には貴族の義務を果たすためらしいんだけどね。求心力を高めるにはこう発言するわな。

「そこでこの魔神を討伐した最高の栄誉の証である大勲位天龍章を新たなる英雄、龍炎光牙の諸君に贈りたいと思う。今回の彼らの活躍は素晴らしく、彼ら無しでは全滅さえ有り得た程のものであったと聞いている。また、アルテア様召喚の奇跡を起こした大魔導士、リーネを教会が聖女と認め、克肖女の称号が与えられることとなったを伝えておこう」

    その言葉に会場の貴族たちが騒ぎ始める。情報仕入れているから知ってると思うんだけど、何をそんなに騒いでいるんだろう。

「静粛にしたまえ。大魔導士リーネには既にアルテア様がお認めになった伴侶とすべき相手が既にいる。取り入るために政略結婚を企むことはアルテア様に対する冒涜であると知るがいい」

    国王陛下の言葉に貴族たちのため息が聞こえた。なるほど、そういうことか。魔導士として優秀でアルテア様を召喚できる聖女となれば取り入りたいわな。

    しかしアルテア様もお認めになったとは盛ったものだ。今更どこぞのハイソな貴族のイケメンに横からかっさらわれたら辛すぎる。
そういう意味ではグッジョブだね。

「では龍炎光牙の諸君。余の前に立つことを許そう」

    国王陛下が静かだが重みのある声で僕たちを呼ぶ。それに応え、アレサ、サルヴァン、僕、リーネの並びで陛下の前まで行き、跪いた。

「面を上げよ。これより大勲位天龍章の授与を行なう。これは授与される勲章の中でも最高クラスのものであると伝えておこう」

    さ、最高位!?
    そんな凄いものを授与されるとは。改めて考えると、魔神討伐って凄いことだもんね。

    前回も見た美しい女性、 多分王女殿下?
    が木箱に勲章を入れてサルヴァンの前に止まる。その女性がサルヴァンに勲章を与えると、軽く頭を下げてから下がって行った。

「龍炎光牙の諸君、立ちたまえ。そして皆にその姿を見せてやりなさい」

    国王陛下の言葉に従い立ち上がると、僕らは後ろを振り向く。そしてサルヴァンが勲章を掲げると、拍手が巻き起こった。

    僕らはそれに応えるよう手を振る。ライミスさんと目が合った。ライミスさんはウィンクすると、親指を立てる。

    ついにクラン勇士の紋章は解散か。ここから僕らは新たなるステージに登るわけだ。苦労も多いと思うけど頑張ろう。




    クランの会議室に集まり、僕らは最後の食事会を行なうことになった。それと同時に僕ら龍炎光牙が新たに設立するクラン、セフィロトの家の樹立宣言も行なう予定だ。

「さてみんな、今日でクラン勇士の紋章は解散する。今まで付いてきてくれて本当にありがとう。そして龍炎光牙のみんなもありがとう。君たちの加入が無ければこの勝利はなかっただろう」

    そしてライミスさんがグラスを掲げる。それに合わせ、皆も一斉にグラスを掲げた。

「クラン勇士の紋章に」

    アレクさんが少し寂しそうに口にする。

「ドレカヴァク完全討伐に」

    アレイスター師匠は高らかに。

「そして最高の仲間たちに!」

    アレーテさんは少し涙ぐみながら。

「そして龍炎光牙の皆さんの新たな門出に」

   リオネッセさんは涙でぐしゃぐしゃになりながら。

「俺たち龍炎光牙のクラン、セフィロトの家の樹立に!」

    サルヴァンは堂々としている。

「「「「カンパーイ!」」」」

   僕らは揃ってグラスを掲げる。僕はこのクランのみんなを忘れない。期間にしたら本当に短い期間だった。でもここで過ごした時間はとても貴重で、そしてここに来たから強くなれたと思う。まだまだライミスさんたちには及ばないけど、いつかきっと追いつくことが恩返しになると思う。




    
しおりを挟む
感想 56

あなたにおすすめの小説

アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。 ふとした事でスキルが発動。  使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。 ⭐︎注意⭐︎ 女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~

海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。 地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。 俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。 だけど悔しくはない。 何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。 そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。 ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。 アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。 フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。 ※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

異世界で世界樹の精霊と呼ばれてます

空色蜻蛉
ファンタジー
普通の高校生の樹(いつき)は、勇者召喚された友人達に巻き込まれ、異世界へ。 勇者ではない一般人の樹は元の世界に返してくれと訴えるが。 事態は段々怪しい雲行きとなっていく。 実は、樹には自分自身も知らない秘密があった。 異世界の中心である世界樹、その世界樹を守護する、最高位の八枚の翅を持つ精霊だという秘密が。 【重要なお知らせ】 ※書籍2018/6/25発売。書籍化記念に第三部<過去編>を掲載しました。 ※本編第一部・第二部、2017年10月8日に完結済み。 ◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。

処理中です...