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第106話 製紙革命?
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それからというもの、僕の紙作りの研究が始まった。基本的には布から作るやり方と一緒なので教わったやり方を忠実に再現するだけでいい。
まず木材を細かく削り、粉々にしたものを漂白剤というもので数日漬け込む。で、一旦こして漂白剤を捨て、水に溶かす。ドロドロになったらこれを紙すきに広げ、重しをかけて平らにして水分を抜き、熱で乾かしてしまえばいいのだ。
「重しが足りないから少し厚いかな。あとはこれを大量生産できるようにすればいいか」
しかし実際に紙が作れることがわかったのは大きな収穫だ。そこでマルタンさんにこのことを話し、紙の大量生産計画が発動したのだった。
そんなわけで仕組みを考え、マルタンさんの協力のもと開発したのが「紙を作るための装置」だ。開発に一月かかったけど木版印刷を上回る魔法による印刷技術も同時に確立できたので十分だろう。
「しかしこれは凄いですな。木の皮は予め切り落とす手間はありますが、これなら少ない人手でも作れますぞ」
マルタンさんが装置の出来栄えに満足したのかうんうん頷く。元々魔力で一定の動きをする装置、というものは存在していたんだけどね。だからといって木をそんな簡単にバラバラにはできなかった。
しかし、新しく開発したこの装置は木が硬いという欠点を補ってくれた。まず木を切断するのは刃が回転する魔導ノコギリだ。刃はミスリル製で頑丈なのがいい。手で持てるので枝を切り落としたり皮を剥いだりするのにも大活躍だ。武器としてもかなり強力なので扱いに注意が必要だけどね。
この装置を使い皮や枝を落としたら適度な大きさに切り、細かくするための装置にぶち込むのだ。この装置も回転する刃が使われており、人が入るとミンチになってしまう。なので木を入れてからカセイソーダという薬品を入れ、蓋をしてから魔力を通す仕組みになっている。
ちなみにこの副産物として果物をジュースにする装置も開発された。これをジューサーと名付け販売することも決まっている。これもきっと売れるに違いない。
そして巨大ジューサーでドロドロにしたらジューサーが傾き、水槽に入る。そこで漂白剤に数日漬け込んだ後は排水され、水洗いして紙すきに移される。そのあとはローラーで挟んで薄くしつつ熱を加えて乾燥させれば紙が出来上がるのだ。
「ふむ、このワンセットで木1本から10万枚程は作れますな。水も水創の魔晶石を使った魔道具で大量に作れますしな。しかしこの水を生む魔道具も是非普及させたいですなぁ」
儲かりそうな商品が次々と開発され、マルタンさんは実に上機嫌だ。今後は売れ行きに応じて僕らセフィロトの家にも特許使用料というものが手に入るそうだ。
「そうですね。ですがこの魔道具の作り方は現状秘匿技術扱いですからね。この魔道具の量産となると陛下の許可が必要になるかもしれません」
紙の生産に関しては根回しが出来ていたので水の魔道具提供に問題は無い。今後増産される場合においてもそれは同じだ。ただ量産となると技術を持つ魔導士か、それを作る魔道具の量産が必要になる。そうなると技術流出の危険が生まれるんだよね。
「ふむ、そうなりますか。そうなるとセフィロトの家で商会を作り、卸してもらうしかなさそうですな」
「ええそうですね。今の所王立魔導研究所以外で作っていいのはセフィロトの家だけ、ということになっていますから」
もちろん流出させないことが条件になっているけどね。なので僕らのクランでは全て契約魔法による使用を考えている。そのためには契約文言が必要なんだけど、拡大解釈で契約文言を解読すればいけそうだし。
「まぁ、他国に流れれば戦争の道具にされるのは目に見えていますからな。この魔導円刃のように魔力でものを動かす装置は今までもありましたが、これ程力強いものはありませんでした。この技術も秘匿されるべきでしょうな」
この魔導円刃が画期的なのは魔力を通す配線にある。今までは魔力伝導率0.3のミスリルを使用した配線だったが、新しく発見した新素材があるのだ。それがケイブスパイダーの糸だったりする。このケイブスパイダーの糸が実に魔力伝導率0.9という3倍もの数字であり、しかも頑丈なのだ。
このケイブスパイダー、実はCランクレベルの魔物で結構手強いのだが、洞窟内に複数箇所に巣を張って暮らしており、別に戦わなくても糸だけ持ち帰ることが可能なのだ。今まで見向きもされず素材扱いされていなかったんだけどね。もちろん加工技術も秘匿技術扱いだ。
「まぁ、素材の情報は流出を防ぐために王立魔導研究所の協力を得ましたから、それをどう扱うかは向こう次第でしょ。ただここの装置を盗まれたら簡単に流出しちゃいますね」
「まぁ、そのときはそのときでしょう。技術なんてものはそのうち広まるものです」
マルタンさんは気にしても仕方ないと豪快に笑う。まぁ、確かに広まった方がいい技術というものはあるものだ。これがそうなのかは知らないけど。
でも今回は王立魔導研究所と研究したおかげで僕の方も色々技術を身につけることができたからね。オマケにセフィロトの家に定期収入も入るようになるし。とりあえずは成果が出たことを喜ぼう。
まず木材を細かく削り、粉々にしたものを漂白剤というもので数日漬け込む。で、一旦こして漂白剤を捨て、水に溶かす。ドロドロになったらこれを紙すきに広げ、重しをかけて平らにして水分を抜き、熱で乾かしてしまえばいいのだ。
「重しが足りないから少し厚いかな。あとはこれを大量生産できるようにすればいいか」
しかし実際に紙が作れることがわかったのは大きな収穫だ。そこでマルタンさんにこのことを話し、紙の大量生産計画が発動したのだった。
そんなわけで仕組みを考え、マルタンさんの協力のもと開発したのが「紙を作るための装置」だ。開発に一月かかったけど木版印刷を上回る魔法による印刷技術も同時に確立できたので十分だろう。
「しかしこれは凄いですな。木の皮は予め切り落とす手間はありますが、これなら少ない人手でも作れますぞ」
マルタンさんが装置の出来栄えに満足したのかうんうん頷く。元々魔力で一定の動きをする装置、というものは存在していたんだけどね。だからといって木をそんな簡単にバラバラにはできなかった。
しかし、新しく開発したこの装置は木が硬いという欠点を補ってくれた。まず木を切断するのは刃が回転する魔導ノコギリだ。刃はミスリル製で頑丈なのがいい。手で持てるので枝を切り落としたり皮を剥いだりするのにも大活躍だ。武器としてもかなり強力なので扱いに注意が必要だけどね。
この装置を使い皮や枝を落としたら適度な大きさに切り、細かくするための装置にぶち込むのだ。この装置も回転する刃が使われており、人が入るとミンチになってしまう。なので木を入れてからカセイソーダという薬品を入れ、蓋をしてから魔力を通す仕組みになっている。
ちなみにこの副産物として果物をジュースにする装置も開発された。これをジューサーと名付け販売することも決まっている。これもきっと売れるに違いない。
そして巨大ジューサーでドロドロにしたらジューサーが傾き、水槽に入る。そこで漂白剤に数日漬け込んだ後は排水され、水洗いして紙すきに移される。そのあとはローラーで挟んで薄くしつつ熱を加えて乾燥させれば紙が出来上がるのだ。
「ふむ、このワンセットで木1本から10万枚程は作れますな。水も水創の魔晶石を使った魔道具で大量に作れますしな。しかしこの水を生む魔道具も是非普及させたいですなぁ」
儲かりそうな商品が次々と開発され、マルタンさんは実に上機嫌だ。今後は売れ行きに応じて僕らセフィロトの家にも特許使用料というものが手に入るそうだ。
「そうですね。ですがこの魔道具の作り方は現状秘匿技術扱いですからね。この魔道具の量産となると陛下の許可が必要になるかもしれません」
紙の生産に関しては根回しが出来ていたので水の魔道具提供に問題は無い。今後増産される場合においてもそれは同じだ。ただ量産となると技術を持つ魔導士か、それを作る魔道具の量産が必要になる。そうなると技術流出の危険が生まれるんだよね。
「ふむ、そうなりますか。そうなるとセフィロトの家で商会を作り、卸してもらうしかなさそうですな」
「ええそうですね。今の所王立魔導研究所以外で作っていいのはセフィロトの家だけ、ということになっていますから」
もちろん流出させないことが条件になっているけどね。なので僕らのクランでは全て契約魔法による使用を考えている。そのためには契約文言が必要なんだけど、拡大解釈で契約文言を解読すればいけそうだし。
「まぁ、他国に流れれば戦争の道具にされるのは目に見えていますからな。この魔導円刃のように魔力でものを動かす装置は今までもありましたが、これ程力強いものはありませんでした。この技術も秘匿されるべきでしょうな」
この魔導円刃が画期的なのは魔力を通す配線にある。今までは魔力伝導率0.3のミスリルを使用した配線だったが、新しく発見した新素材があるのだ。それがケイブスパイダーの糸だったりする。このケイブスパイダーの糸が実に魔力伝導率0.9という3倍もの数字であり、しかも頑丈なのだ。
このケイブスパイダー、実はCランクレベルの魔物で結構手強いのだが、洞窟内に複数箇所に巣を張って暮らしており、別に戦わなくても糸だけ持ち帰ることが可能なのだ。今まで見向きもされず素材扱いされていなかったんだけどね。もちろん加工技術も秘匿技術扱いだ。
「まぁ、素材の情報は流出を防ぐために王立魔導研究所の協力を得ましたから、それをどう扱うかは向こう次第でしょ。ただここの装置を盗まれたら簡単に流出しちゃいますね」
「まぁ、そのときはそのときでしょう。技術なんてものはそのうち広まるものです」
マルタンさんは気にしても仕方ないと豪快に笑う。まぁ、確かに広まった方がいい技術というものはあるものだ。これがそうなのかは知らないけど。
でも今回は王立魔導研究所と研究したおかげで僕の方も色々技術を身につけることができたからね。オマケにセフィロトの家に定期収入も入るようになるし。とりあえずは成果が出たことを喜ぼう。
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◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。
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