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第108話 《アマラの視点》クリフォトの種2
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「ははははははっ、実に素晴らしいですよ。アマラ、あなたは最高です!」
レイモンが声をあげて笑うと、何故か俺を褒める。全くわけがわからん。もう頭の中が疑問符だらけで何がなにやらだ。
「いや、凄いのは二ー様だろ? なんで俺を褒めてんだよ。ていうよりお前は何者だ? いいかげん教えろ」
「ええ、もちろん話しますとも」
レイモンがニタニタと気味の悪い笑みを浮かべる。サングラスの奥の表情は読めねぇがほくそ笑んでるのは間違いねぇな。
「私の手、見ての通り木なんですけどね、なんの木かはもうお分かりでしょう?」
「クリフォトの木……だろ?」
てめぇで言ってたじゃねーか。
「ええ、正確には木の枝に過ぎません。ですので実を付けるのも一苦労ですよ。ひとつの実を付けるのに必要なのは多数の生娘の生命エネルギーと、写し身となる悪の心を持つ人間なのですよ」
……今聞き捨てならないことを言わなかったか?
写し身っつーことはあれは俺の何かを反映した姿ってことかよ!
納得いかんぞ!
「ちょっと待て。俺に女装趣味はねぇぞ」
「多分ですが、可愛い彼女が欲しいとか思っていたんじゃないですか? 残念ながら性別は写し身となる方の影響を受けますので」
いや、そこは普通に可愛い女の子出せよ。つかそれで俺の好みドンピシャだったのか。俺の性癖がねじ曲がったらどうしてくれんだよ……。
「……ドレカヴァクの時はどうだったんだ」
「シリアルキラーというヤツでしたね。人殺しが三度の飯より好きな野蛮人です」
レイモンがあれはダメだと頭を振る。そういやその人間はどうしたんだろうな。
「……野蛮人で悪かったな」
「って、お前かよ!」
ドレカヴァクはこのマスターの写し身だったのかよ。全然見えんかったわ。
「ねぇ、その話まだ続くの?」
「二ー様、もうしばらくお待ちください」
二ーはつまらなさそうにぶー垂れる。まぁこいつにとってはつまらん話か。つかこいつはこいつで何を求めるのか気になるな。だがとりあえずレイモンだな。
「んで、とりあえずお前の目的を教えろ」
「目的? 私の役目は悪魔を生み出すことのみです。そして枝である私の使命は新たなる魔王を生み出し、この世界のクリフォトの木となることなのですよ」
「俺はビッグになりたいだけなんだが。俺にもメリットあるんだよな?」
枝が木になるのか……?
普通種じゃないのかよ。
「ありますとも。ドレカヴァクの加護を失ったあなたには二ー様より加護を受けられるはずです。そして新たに二ー様を魔王として崇める団体を作り上げ、そのトップに立てばあなたの願いは叶うでしょう」
「加護かい? いいとも。飛びきりの加護をあげようじゃないか。ただし、人間の枠を越えることになるけどね」
なるほど。確かにこの世界でビッグになるには力は必要不可欠だ。ドレカヴァクの加護は確かに失ったが、いくつか残った能力もあるんだけどな。しかし人間の枠を越えるってどういう意味だ?
「ふむ、でしたらアマラさん。いっそ人魔になってみては? 人でありながら魔である存在。実に面白いじゃないですか」
人魔?
聞いた事ねぇんだが。しかし悪くねぇ響きかもしれねぇな。
「ほう……? メリットはなんだ?」
「そうだねぇ。まず寿命が1000年以上になるかな。それに魔力も人間の限界を超えられるはずだよ。君なら子爵級悪魔の魔力と同程度になれると思うよ?」
寿命が1000年!?
つまりそれだけ長く楽しめるってことか!
さらに魔力も悪魔に匹敵かよ。それって無敵ってことじゃねーか!?
「いいねぇ、実にいい話だ。信じていいんだよな?」
「もちろんですとも」
これが本当なら是非飛びつきたいところなんだがな。
「ふふっ、じゃあ取り引き成立でいいよね? 君はこの世界でビッグになる。僕はこの世界で信徒を増やし、新たな魔王として台当する。わかりやすいだろ?」
「そうだな。なんだ、あんたは魔王になりたいのか」
ギブアンドテイクが成り立つなら信用してもいいかもしれんな。しかし魔王になりたいとはね。
「僕たち魔神の役割なんてそんなもんだよ。魔神の使命は魔族の勢力拡大さ。そのための手段がクリフォトの木を植えることさ。それには王クラスの力が必要なんだけど、力の得方は色々ある。そのひとつが信徒なんだ」
「ドレカヴァクは大量の屍で力を得ようとしていましたがね。あれは効率が悪いんです。強い人の想念が大事ではあるのですが、想念の方向性がよくありません」
そういうもんなんかね。よくわからんが。まぁ信奉者が必要なら集めてやるさ。闇ギルドの人間やスラムの奴らなんざ力が支配する世界だからな。簡単なもんだろ。
「まぁ、とにかく君には特に素敵な力をあげようじゃないか」
二ーは自分の入っていたクリフォトの実に触れる。するとその実が一瞬で溶けたかと思うと二ーの手の中で再生され、ひとつの赤い実となった。
「これを食べるといい。僕だと思ってゆっくりと味わうんだよ?」
二ーはニコニコと可愛らしい笑みを浮かべちゃいるが、男なんだよな……。そんな言い方されたら食べにくいだろうが!
「……ありがたくちょうだいします」
とはいえ、これ断ったら後が怖そうだ。力が手に入るんだし我慢我慢……。
俺は平静を装い赤い実を受け取ると、つつーと一筋の汗が流れた。そしてゴクリと唾を飲み込む。
ええーい、ままよ!
意を決して赤い実にかぶりつき、その身をムシャムシャと咀嚼する。
意外と美味い。ちょっと安心したわ。
「……結構いけるな」
「ふふっ、僕の味がするでしょ?」
ゴホッ!
やべ、むせたわ。変なこと言うんじゃねーっての!
しかし文句を口に出すこともできず、俺は赤い実を食べ尽くすのだった。
レイモンが声をあげて笑うと、何故か俺を褒める。全くわけがわからん。もう頭の中が疑問符だらけで何がなにやらだ。
「いや、凄いのは二ー様だろ? なんで俺を褒めてんだよ。ていうよりお前は何者だ? いいかげん教えろ」
「ええ、もちろん話しますとも」
レイモンがニタニタと気味の悪い笑みを浮かべる。サングラスの奥の表情は読めねぇがほくそ笑んでるのは間違いねぇな。
「私の手、見ての通り木なんですけどね、なんの木かはもうお分かりでしょう?」
「クリフォトの木……だろ?」
てめぇで言ってたじゃねーか。
「ええ、正確には木の枝に過ぎません。ですので実を付けるのも一苦労ですよ。ひとつの実を付けるのに必要なのは多数の生娘の生命エネルギーと、写し身となる悪の心を持つ人間なのですよ」
……今聞き捨てならないことを言わなかったか?
写し身っつーことはあれは俺の何かを反映した姿ってことかよ!
納得いかんぞ!
「ちょっと待て。俺に女装趣味はねぇぞ」
「多分ですが、可愛い彼女が欲しいとか思っていたんじゃないですか? 残念ながら性別は写し身となる方の影響を受けますので」
いや、そこは普通に可愛い女の子出せよ。つかそれで俺の好みドンピシャだったのか。俺の性癖がねじ曲がったらどうしてくれんだよ……。
「……ドレカヴァクの時はどうだったんだ」
「シリアルキラーというヤツでしたね。人殺しが三度の飯より好きな野蛮人です」
レイモンがあれはダメだと頭を振る。そういやその人間はどうしたんだろうな。
「……野蛮人で悪かったな」
「って、お前かよ!」
ドレカヴァクはこのマスターの写し身だったのかよ。全然見えんかったわ。
「ねぇ、その話まだ続くの?」
「二ー様、もうしばらくお待ちください」
二ーはつまらなさそうにぶー垂れる。まぁこいつにとってはつまらん話か。つかこいつはこいつで何を求めるのか気になるな。だがとりあえずレイモンだな。
「んで、とりあえずお前の目的を教えろ」
「目的? 私の役目は悪魔を生み出すことのみです。そして枝である私の使命は新たなる魔王を生み出し、この世界のクリフォトの木となることなのですよ」
「俺はビッグになりたいだけなんだが。俺にもメリットあるんだよな?」
枝が木になるのか……?
普通種じゃないのかよ。
「ありますとも。ドレカヴァクの加護を失ったあなたには二ー様より加護を受けられるはずです。そして新たに二ー様を魔王として崇める団体を作り上げ、そのトップに立てばあなたの願いは叶うでしょう」
「加護かい? いいとも。飛びきりの加護をあげようじゃないか。ただし、人間の枠を越えることになるけどね」
なるほど。確かにこの世界でビッグになるには力は必要不可欠だ。ドレカヴァクの加護は確かに失ったが、いくつか残った能力もあるんだけどな。しかし人間の枠を越えるってどういう意味だ?
「ふむ、でしたらアマラさん。いっそ人魔になってみては? 人でありながら魔である存在。実に面白いじゃないですか」
人魔?
聞いた事ねぇんだが。しかし悪くねぇ響きかもしれねぇな。
「ほう……? メリットはなんだ?」
「そうだねぇ。まず寿命が1000年以上になるかな。それに魔力も人間の限界を超えられるはずだよ。君なら子爵級悪魔の魔力と同程度になれると思うよ?」
寿命が1000年!?
つまりそれだけ長く楽しめるってことか!
さらに魔力も悪魔に匹敵かよ。それって無敵ってことじゃねーか!?
「いいねぇ、実にいい話だ。信じていいんだよな?」
「もちろんですとも」
これが本当なら是非飛びつきたいところなんだがな。
「ふふっ、じゃあ取り引き成立でいいよね? 君はこの世界でビッグになる。僕はこの世界で信徒を増やし、新たな魔王として台当する。わかりやすいだろ?」
「そうだな。なんだ、あんたは魔王になりたいのか」
ギブアンドテイクが成り立つなら信用してもいいかもしれんな。しかし魔王になりたいとはね。
「僕たち魔神の役割なんてそんなもんだよ。魔神の使命は魔族の勢力拡大さ。そのための手段がクリフォトの木を植えることさ。それには王クラスの力が必要なんだけど、力の得方は色々ある。そのひとつが信徒なんだ」
「ドレカヴァクは大量の屍で力を得ようとしていましたがね。あれは効率が悪いんです。強い人の想念が大事ではあるのですが、想念の方向性がよくありません」
そういうもんなんかね。よくわからんが。まぁ信奉者が必要なら集めてやるさ。闇ギルドの人間やスラムの奴らなんざ力が支配する世界だからな。簡単なもんだろ。
「まぁ、とにかく君には特に素敵な力をあげようじゃないか」
二ーは自分の入っていたクリフォトの実に触れる。するとその実が一瞬で溶けたかと思うと二ーの手の中で再生され、ひとつの赤い実となった。
「これを食べるといい。僕だと思ってゆっくりと味わうんだよ?」
二ーはニコニコと可愛らしい笑みを浮かべちゃいるが、男なんだよな……。そんな言い方されたら食べにくいだろうが!
「……ありがたくちょうだいします」
とはいえ、これ断ったら後が怖そうだ。力が手に入るんだし我慢我慢……。
俺は平静を装い赤い実を受け取ると、つつーと一筋の汗が流れた。そしてゴクリと唾を飲み込む。
ええーい、ままよ!
意を決して赤い実にかぶりつき、その身をムシャムシャと咀嚼する。
意外と美味い。ちょっと安心したわ。
「……結構いけるな」
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