【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!

まにゅまにゅ

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第181話 アルテアの審判 後編

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「続いて元魔王ニーグリ。貴方の罪もまた決して軽いものではありません。アマラ同様多くの人を不幸にした罪がありますが、貴方は一度滅び神霊へと生まれ変わってしまった。ならばその神威をもってニーグリンドの人々を導きなさい。クリフォト教を廃し新たなる教えをもって導くのです。多少はアマラに力を貸すことも許しましょう。それと仮にも熾天使は神霊の最高位です。四柱の眷属を持つことを許します。そしてニーグリンドに住まう悪魔達も貴方には従います。それらを全て従えるように」
「寛大な処置、感謝いたします!」

 ニーグリが平伏し、感謝の意を伝える。でもこのままだとあまりにエスペラント教国がかわいそうだよね。だから救済処置を設けることにしてある。

「さて、このままではエスペラントの民はとても納得できないでしょう。とはいえ、いくらなんでも死んで肉体もなくなった人々を蘇らせることはできません。既に魂は輪廻の輪に入ってしまっていますから。それにニーグリンドに神霊が住み着けばエスペラントの求心力も落ちてしまいます。そこでどうでしょう。熾天使ニーグリをエスペラントに住まわせ、眷属の四柱はニーグリンドに派遣されていることにします。ニーグリはまず聖都復活に尽力し、たまにアマラに会いに行けばいいでしょう」
「確かにそれなら我が国の求心力は落ちないでしょう。しかし戻っても元魔王と同じ名前というのは些か複雑と申しますか……」

 同じ名前というか当人だけどね。結構な無茶振りではあるけど、妥結案は一応用意してある。大人なんだし清濁併せ呑むくらいのことはできるでしょ。

「ではこうしましょう。ドレカヴァクに全て押し付けてしまえばいいのです。魔王ドレカヴァクによって熾天使ニーグリは堕天させられていた。しかし皇女ナターシャによってニーグリは神霊としての力を取り戻し、龍炎光牙の皆に力を貸して魔王ドレカヴァクを討伐したのです」
「そ、それだと私が聖女になってしまうじゃありませんか! そんな能力もないのに無茶です!」

 いやいやいや、ここに女神様や神霊様がいるんだけど。能力がないなら加護をもらえば済む話だと思うけどね。

「僕の加護で良ければ差し上げます。聖女と呼ぶに相応しい加護を授けますよ?」
「ほ、本当にいいんですか!?」

 まさかのニーグリの提案にナターシャが驚きの声をあげた。神霊から直に加護をもらった人間なんて記録上存在してないんだよね。これは人類初の偉業とも言えるわけだ。

「し、神霊様の加護だと!?」
「おお、人類初ではないのかそれは」
「これは克肖女の認定をしなくてはなりませんな、教皇聖下」
「う、うむ……!」

 まぁ、こんくらいのリターンがないと呑むことはできないだろう。それに神霊が直に再建した国なら神の祝福を得た国であると大々的に宣言できるでしょ。死んだ人間を生き返らせることは無理なんだから政治的な解決で妥協するしかないよね。

「わかりました、アルテア様。宣言通りアルテア様の裁定に異議はございません」

 教皇聖下も一定の理解を示し、アルテア様(というか僕)の案に同意した。よし、言質は取ったぞ。女神様に宣言したんだから後から文句は無しだよ?

「あのー、我が国には何かないのでございましょうか……?」

 恐る恐る陛下が尋ねる。あー、そういや何にも考えてなかったっけ。だって、特に被害受けていないし。

「何か、とは? 魔王を倒した英雄がいるだけでも国威を示すことができましょう。それにルウの発明で結構な税収もありましたね。とはいえ、本来ならニーグリンドに賠償を求める権利を有しています。その権利を行使すればいいでしょう」
「宜しいので?」
「当然の権利だ。ちゃんと払おう。もちろんエスペラント教国にも支払うことを約束する。全て金での支払いになるがな」

 国王陛下が尋ねると、アマラが返答する。この自信、さては資金をたんまり持ってるんだろうなぁ。なんでもアマラもニーグリも無から金を生み出せたらしいからねぇ……。

「そ、そうか。まぁ、金額についてはまた追々話し合うとしよう」
「ああ。女神様の前であまり金の話はしたくないからな」
「うぐっ……」

 あ、陛下が精神的ダメージ受けてる。賠償の話なんて女神様を通す必要これっぽっちもないのにね。過分な要求に軽い罰を与えたのかもしれない。

「私からの裁定は以上です。まだ何かあるようでしたら今の内にお願いします」
「い、いえ。素晴らしい裁定でございました。全て女神アルテア様の意に添えるよう歴史を作りましょう」

 悪く言えば歴史を改竄しますと宣言したようなもんである。でもまぁ女神様公認なので問題無しかな?
 それで丸く収まるなら良いと思う。かくしてこの事件は女神の審判と呼ばれ、世界の歴史に刻まれたのであった。

 なんてね。
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