【本編、番外編完結】血の繋がらない叔父にひたすら片思いしていたいのに、婚約者で幼馴染なアイツが放っておいてくれません

１８－１１

上半身に残るはキャミソール一枚だけ。
当然全部脱がされるのだろうけど。

今更、物凄い羞恥心に襲われる。

遼平くんのときの比ではない。

一番近くに居た晴臣だからこそ。
そして、三年も離れていたからこそ。
突如として人見知りに近い感情が湧き上がり、私を怖気づかせた。

キャミソールの裾を掴みにかかる晴臣の手を止める。

「千歳？手、どけて」

「む、無理、ハダカになるの、やっぱ恥ずかしい！」

「じゃあ、俺も脱ぐ」

「え、ちょっ…そういうことじゃ…！」

私が止める前に、晴臣はインナーごとパジャマの上をかなぐり捨てた。

蛍光灯の下に、私の体とは全然違う、引き締まった肉体が現れた。

腕は、半袖を着ているときに、私より随分太いなと思ったことはあるけれど。
服の下にこんな体ものを隠してたとは…！

初めて間近で見る父以外の男性の裸に、圧倒されていると、再び晴臣がキャミソールの裾を掴んで我に返った。

「待って！」

「だから！待てないって言ってるだろ？」

「電気！電気を消して」

「却下。千歳の体、隅から隅まで見たいし。俺のも見ていいから」

隅から隅まで…！？
そんなことされたら、行為の最中に軽く三回は恥ずか死ぬ。

羞恥のあまり、体の半分までたくし上げられたところで、目からポロッと涙が溢れた。

「はっ、晴臣…お願いだから」

「あー！もう！！」

晴臣は枕元のリモコンを手にすると、

「今回だけだからな！次は絶対全部見せてもらうから！！」

と、一方的に宣言して、常備灯ボタンを押した。

晴臣…やっぱり優しい。
なんて感動した私も、そこのあなたも。

甘い。

突然暗くなった部屋に目が慣れないうちに、どこからともなく腕が伸びて来ると、問答無用でキャミソールを脱がされてしまった。

慌てて両手で庇うように胸を隠せば、肩を軽く押され、私の体は簡単にバランスを崩し、コロリとベッドに転がった。
再び伸びてきた腕は、ズボンとショーツを一気に引きずり下ろし、部屋の照明が暗くなって１０秒も経たないうちに、私を生まれたままの姿にした。

最悪なタイミングで暗闇に目が慣れ、晴臣と目が合う。

恥ずかしさで、もう、声も出せない。
ただ口をパクパクと動かしていると、晴臣がベッドの上で跪き、私の片足を持ち上げた。

―見えっ、見える！！この体勢、大事な所が見えちゃう！！！

内心パニック状態の私を知ってか知らずか、晴臣は足の甲に触れるか触れないかの軽いキスをした。

それを、ゆっくり三回繰り返す。

神聖な儀式のような光景に、私の心が凪いだところで、パンと手を鳴らし、合掌した晴臣が一言。

「いただきます」