【本編、番外編完結】血の繋がらない叔父にひたすら片思いしていたいのに、婚約者で幼馴染なアイツが放っておいてくれません

恩田璃星

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俺の幼馴染で婚約者が可愛すぎて辛い7

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恋を知った千歳は一層綺麗になっていった。
まるで、蓮の花の蕾が一枚一枚花びらを綻ばせていくように。

高校生になってからは、薄っすらと化粧も施すようになった。
気がかりなのは、千歳にたか男たち害虫…ではなく、意識的なのかそうでないのかは知らないけれど、その容姿が日に日に永美さんに似てくるところだった。

幸い、あの男との接点は、そんなに多くはないようで。
それでも、千歳がたまに青白い顔をしているときは、千歳にバレないよう家に帰ってからおじさんに探りを入れてみれば、親戚の集まりがあったと聞かされ、胸が潰れそうになる。

いつもはほんのりと桜色の肌をしているのに。
今日は顔色も悪かったし、目の下にクマもできていた。
明らかに、寝不足の顔。

寝不足という言葉に、つい、良からぬ想像が頭を過ぎった。

もしかして、千歳は、あの男を思って自分を慰めたりするのだろうかー

頭では到底受け入れがたい設定だというのに、体の方はムクッと下半身に熱を集める。

最近部屋に入っていないけど、確か千歳のベッドには天蓋がついていた。
その中で繰り広げられる秘め事―

ゴクッと唾を飲み込んだ。

最初は、パジャマの上からだろうか。
おずおずと、指先で胸を撫でているうちに、服を着たままでもソレがどこにあるのか分かってしまう状態になって。
爪でカリカリと引っ掻くだけでは物足りなくなる。
恥じらいながらボタンを外し、直接肌に触れてあの形の良い胸を自分で揉みしだくのか。

声は、きっと、押し殺してる。

一頻り胸を触ったら、今度はいよいよ一番敏感な部分だ。
ズボンの下のショーツはきっともうぐっしょりと濡れている。

待ちきれなくて、いきなり下着に手を入れれば、声は潜めていても淫靡な水音がハッキリと聞こえ。
自分のはしたなさに震えてそうだな。
でも、怖がりな千歳は、きっと、指は挿れない。

溢れ出る蜜を掬い、膨らんだ花芽に塗りたくり、捏ね上げる。
もっと、もっと、気持ちよくなるように反対の手で、割れ目を開いて。

指の動きがどんどん速く、激しくなり、絶頂が近づく。

「ふぅっ、ぅっ、んっ、んっ…遼平…くんっ!!」

脳内の千歳があの男の名前を呼んだのと同時に我にかえると、俺は自分自身を握りしめ、妄想の中の千歳と一緒にってしまっていた。

例の夢も続いているのに。
このままじゃ千歳を本当に犯してしまう。
いつか千歳の目が覚めるときまで、千歳の側に居続けなければならないのに。

その後、俺は、千歳がキレイになったのは俺のせいだと勘違いして言い寄って来た女子を適当に付き合った。

罪悪感がなかったわけじゃない。
でも、千歳が放つ色香に負けてしまいそうで。
千歳を守るために、欲望をぶつける相手を据えるのは、仕方のないことだった。

千歳じゃないなら、誰でも同じだという気持ちだった。
もし千歳が同じような扱いを他の男からされたら、絶対に許せないと分かっていたのに。

分かっていながら俺がこんなことをしたから、罰が下ったんだ。

川瀬が千歳のなりすまし犯であること突き止め、片を付けて駆けつけた先。
手塚の部屋から出てきた千歳を見て、視界が歪むほど実感した。
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