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エリザベート嬢はあきらめない
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ドリミア城の半分ほどの敷地をもつフェナンシル伯爵領には、魔法騎士団や親衛隊が勢揃いして訓練をする十分な広さがあった。
ドルマンの仲間達が入ってきた事で、ドリミア城を辞めさせられたメイドや使用人達を呼び戻して、生活させるだけの設備も整えた。
精霊達のおかげで食材も豊富で、水も美味しく空気も澄んでいる。
魔法騎士団のメンバーは瞬間移動ができるので、ドリミア城とここを行き来している。
ドルマンやそ仲間達に気づかれる事なく、彼らは少しずつ、政治の拠点をフェナンシル伯爵領に移していった。
実は国王陛下と妃殿下も、とっくに此方(こちら)に避難をして来ていた。
城で宰相デイビス・ブルーノやドルマンに見張られていたのは〈国王陛下と妃殿下の影の者〉だった。
彼らも魔法騎士団の隊員で、幼い頃から影としての訓練を受けている。
魔法を使って変装している2人の側には、いつも本物のホワイル・ブラウンがいたので、宰相デイビス・ブルーノやドルマン達も、彼らの変装に全く気が付かなかったのだ。
厨房の料理人達も、少しずつロリエッタ派の料理人に主要な座を譲って城を離れ、フェナンシル伯爵領に集まっている。
そしてたった今、ドリミア城の厨房の要であったシェフがフェナンシル伯爵領に到着した。
「これで予定していた者は揃いました。これで此方の体制は整いました。後のことは、ホワイル様やベルトン隊長にお任せしています。
レティシア様から連絡があり、異世界から現れた魔物の数が思っていたよりも多く、父上が苦戦しているとの事。私もすぐに応援にいって参ります」
リアムがそう言うと国王陛下は頷いた。
「必ず無事に帰ってくるのだぞ。待っている」
それからすぐに、リアムは寮から戻っているエリザベートに会いに、ノイズ家の屋敷に戻った。
そして、エリザベートに事情を話してアフレイド達と合流する為に旅立ったのだ。
リアムが旅立ったのは、『聖女ロリエッタのお披露目パーティー』が開かれる少し前のことだ。
そのパーティーの後、エリザベートが国を追われて姿を消してしまう。
聖女レティシアの加護を持たない者の魔力が、無くなってしまう。
そして・・・
闇魔法の使い手の魔力までもが使えなくなり、ドルマン以外の者が、アフレイド達の帰国を恐れて城から居なくなるのだ。
・・・・・
ドルマンやその仲間達によって、ドリミア城が完全に支配されていた頃の話しに戻る。
アフレイドをはじめ魔法騎士団の主要メンバーが留守にしている間に、城内はドルマンとその仲間達に支配されてしまった。
それは国王陛下が少しの間でも彼らを信じて、重鎮に取り上げてしまったからだった。
けれど、今は国王もそれを悔いて息子ウィリアムを隣国に逃がした。
「陛下、このフェナンシル伯爵領をドリミア城の代わりの住居にしてお使い下さい」
今、城を支配しているのは闇魔法の使い手達だ。彼らのやり方はわかっていた。
だからドルマン達が、一度でも支配した事のある場所に住まうのは危険だと、リアムは思ったのだ。
こうしてドリミア城とは違う場所で、着々と国王の周りは信用のおける人物で固められていった。
城に出入りする貴族達は、ロリエッタの魅了魔法の虜になっていた。使用人達も同様で、誰も彼もが聖女ロリエッタを褒め称えた。
そんな人々にドルマンやその仲間達が、そっと魔の手を伸ばして、巧みに彼らを支配していったのだった。
・・・・・
ドルマン達は『禁断の黒魔術の書』を持っていた。しかし、〈死の神や悪魔を呼び出せる黒魔術〉を使うだけの『力』はなかった。
彼らに出来るのは、〈異世界から瘴気を呼び込む事〉と〈魅了魔法を使う事〉だけだった。
多量の瘴気を呼び込むと、魔法騎士団に場所が分かってしまう。
『禁断の書』には微量の瘴気を呼び込む方法も書いてあった。
瘴気は少量すぎると、空気の中で自然に浄化されてしまう。
しかし、その少量の瘴気を浄化させずに利用する方法も、その『禁断の書』に書いてあったのだ。
闇魔法を使って瘴気の浄化を防ぎ、その瘴気を自分達の手元に縛り付けておく。その方法が書いてあったのだ。
その僅かな瘴気で、弱っている人の心を闇に堕とす事が出来る。
闇は闇でも精霊テネーブの夜の闇とは違う。
人間を支配して狂わせる、悪魔と死神が纏(まと)う、陰湿な死の闇だった。
テネーブはそれに気がついていた。使いたければ使うが良い。使い方を間違えれば『彼ら』がやって来るだけだ。
そしてそれは自分の管轄(かんかつ)ではない。
しかし、自分の守る〈夜の闇〉に干渉してきた時は、たとえそれが『彼ら』であろうとも容赦はしない。
テネーブの闇は死を呼ばない。しかし、〈呼ばない〉のであって〈呼べない〉のではない。
『あの神とは反りが合わない』
だから関わりたくない。それだけだった。
・・・・・
アフレイドと魔法騎士団のメンバーが聖女レティシアやリアムと一緒に帰ってきた。
「陛下、お待たせ致しました」
彼らは聖女ロリエッタが瘴気を浄化出来なかった事を知り、急いで帰国して来たのだ。
外から帰ってきた彼らには、この国の空気が澱んでいるのが肌で感じられた。
国民が聖女ロリエッタに怒りをぶつけ、暴動を起こしたとの報告も入っていた。
聖女ロリエッタのお披露目パーティーの頃には
国民の大多数がロリエッタ派と呼んでもおかしくないほど、聖女ロリエッタを崇拝していて、そのほとんど全ての人々が、エリザベート・ノイズの処刑を望んでいた。
(民衆の意見というのは、こんなにもコロコロと変わるものなのか。)
報告を聞いた国王は思った。アフレイド達も同じ思いだった。
「アフレイド、エリザベート嬢の居場所はわかったのか?」
「今は少し信頼を失っているとは言え、聖女ロリエッタの仲間に見つかったら、処刑されてしまうわ。彼らより先に見つけて守ってあげてね。お願いよ」
国王陛下も妃殿下もエリザを心配していた。
「陛下、我が娘エリザベートはこのフェナンシル伯爵領に加護を与えた『伝説の精霊王』に守られているようです」
「ほう。伝説の精霊王カイが現れたのか」
「私には分かりませんが、この地の当主である息子リアムは精霊と話す事が出来るのです。リアムが精霊に聞いたと申しておりました」
「フェナンシル伯爵領の当主が、精霊王の子孫という伝説は真実だったのだな」
「不思議な存在ですね。でも、エリザちゃんの無事が分かって安心しました」
両陛下は昔からエリザには甘い。聖女ロリエッタが現れた時に、『ウィリアム殿下の婚約者に』と唆されてその気になってしまった事など、陛下はもうすっかり忘れているようだ。
「ところでアフレイド。10年ほど前のエリザベート嬢の夢神託は本当だったな」
「はい、陛下」
「其方(そなた)達が国外で戦っている時に、聖女ロリエッタのお披露目パーティーが開催されたのだ。
そのパーティーで我が息子ウィリアムに変装した者が、聖女ロリエッタと共に現れて、エリザベート嬢に婚約破棄を言い渡したそうだ。
親衛隊のホワイルに聞いたのだが、その時のウィリアムに変装した者の言葉は、昔エリザベート嬢が言っていた言葉と殆ど変わりがなかった」
「婚約もしていないのに、娘との婚約破棄を言い渡すとは驚きました」
アフレイドが言うと、落ち度だらけのニセウィリアム殿下とロリエッタを思い出したのか、陛下は面白そうに笑った。
「まったく間抜けな奴らだ。噂のウィリアムも今ごろは、アミルダ王国でアントワーズ王女と仲良く勉学に励んでいる事だろう。
それより問題はこの瘴気だ。少し前に異世界より魔物が現れたと報告があった」
「はい。それを聞いて急いで戻って参りました。今からロリエッタ嬢に会いに、魔法騎士団の本部に行ってまいります」
「宜しく頼む!」
その話のあと、アフレイド達は魔法騎士団の本部で、聖女ロリエッタと再開するのだ。
「今は闇魔法の使い手達もいないときく。アフレイドに危険だと言われそうだが、城の私の部屋から王都の様子をみてみたい」
「私も一緒に参りますわ」
そう言ったのは妃殿下だった。
その夜に王都の空にエリザベートと闇の精霊テネーブが現れて、ドリミア王国の瘴気を浄化した後、聖女ロリエッタを連れ去ってしまうとは、この時、誰が想像できただろう。
そんな事になるとは知らずに、魔法騎士団の護衛と共に、王と王妃はドリミア城に向かって姿を消したのだった。
ドルマンの仲間達が入ってきた事で、ドリミア城を辞めさせられたメイドや使用人達を呼び戻して、生活させるだけの設備も整えた。
精霊達のおかげで食材も豊富で、水も美味しく空気も澄んでいる。
魔法騎士団のメンバーは瞬間移動ができるので、ドリミア城とここを行き来している。
ドルマンやそ仲間達に気づかれる事なく、彼らは少しずつ、政治の拠点をフェナンシル伯爵領に移していった。
実は国王陛下と妃殿下も、とっくに此方(こちら)に避難をして来ていた。
城で宰相デイビス・ブルーノやドルマンに見張られていたのは〈国王陛下と妃殿下の影の者〉だった。
彼らも魔法騎士団の隊員で、幼い頃から影としての訓練を受けている。
魔法を使って変装している2人の側には、いつも本物のホワイル・ブラウンがいたので、宰相デイビス・ブルーノやドルマン達も、彼らの変装に全く気が付かなかったのだ。
厨房の料理人達も、少しずつロリエッタ派の料理人に主要な座を譲って城を離れ、フェナンシル伯爵領に集まっている。
そしてたった今、ドリミア城の厨房の要であったシェフがフェナンシル伯爵領に到着した。
「これで予定していた者は揃いました。これで此方の体制は整いました。後のことは、ホワイル様やベルトン隊長にお任せしています。
レティシア様から連絡があり、異世界から現れた魔物の数が思っていたよりも多く、父上が苦戦しているとの事。私もすぐに応援にいって参ります」
リアムがそう言うと国王陛下は頷いた。
「必ず無事に帰ってくるのだぞ。待っている」
それからすぐに、リアムは寮から戻っているエリザベートに会いに、ノイズ家の屋敷に戻った。
そして、エリザベートに事情を話してアフレイド達と合流する為に旅立ったのだ。
リアムが旅立ったのは、『聖女ロリエッタのお披露目パーティー』が開かれる少し前のことだ。
そのパーティーの後、エリザベートが国を追われて姿を消してしまう。
聖女レティシアの加護を持たない者の魔力が、無くなってしまう。
そして・・・
闇魔法の使い手の魔力までもが使えなくなり、ドルマン以外の者が、アフレイド達の帰国を恐れて城から居なくなるのだ。
・・・・・
ドルマンやその仲間達によって、ドリミア城が完全に支配されていた頃の話しに戻る。
アフレイドをはじめ魔法騎士団の主要メンバーが留守にしている間に、城内はドルマンとその仲間達に支配されてしまった。
それは国王陛下が少しの間でも彼らを信じて、重鎮に取り上げてしまったからだった。
けれど、今は国王もそれを悔いて息子ウィリアムを隣国に逃がした。
「陛下、このフェナンシル伯爵領をドリミア城の代わりの住居にしてお使い下さい」
今、城を支配しているのは闇魔法の使い手達だ。彼らのやり方はわかっていた。
だからドルマン達が、一度でも支配した事のある場所に住まうのは危険だと、リアムは思ったのだ。
こうしてドリミア城とは違う場所で、着々と国王の周りは信用のおける人物で固められていった。
城に出入りする貴族達は、ロリエッタの魅了魔法の虜になっていた。使用人達も同様で、誰も彼もが聖女ロリエッタを褒め称えた。
そんな人々にドルマンやその仲間達が、そっと魔の手を伸ばして、巧みに彼らを支配していったのだった。
・・・・・
ドルマン達は『禁断の黒魔術の書』を持っていた。しかし、〈死の神や悪魔を呼び出せる黒魔術〉を使うだけの『力』はなかった。
彼らに出来るのは、〈異世界から瘴気を呼び込む事〉と〈魅了魔法を使う事〉だけだった。
多量の瘴気を呼び込むと、魔法騎士団に場所が分かってしまう。
『禁断の書』には微量の瘴気を呼び込む方法も書いてあった。
瘴気は少量すぎると、空気の中で自然に浄化されてしまう。
しかし、その少量の瘴気を浄化させずに利用する方法も、その『禁断の書』に書いてあったのだ。
闇魔法を使って瘴気の浄化を防ぎ、その瘴気を自分達の手元に縛り付けておく。その方法が書いてあったのだ。
その僅かな瘴気で、弱っている人の心を闇に堕とす事が出来る。
闇は闇でも精霊テネーブの夜の闇とは違う。
人間を支配して狂わせる、悪魔と死神が纏(まと)う、陰湿な死の闇だった。
テネーブはそれに気がついていた。使いたければ使うが良い。使い方を間違えれば『彼ら』がやって来るだけだ。
そしてそれは自分の管轄(かんかつ)ではない。
しかし、自分の守る〈夜の闇〉に干渉してきた時は、たとえそれが『彼ら』であろうとも容赦はしない。
テネーブの闇は死を呼ばない。しかし、〈呼ばない〉のであって〈呼べない〉のではない。
『あの神とは反りが合わない』
だから関わりたくない。それだけだった。
・・・・・
アフレイドと魔法騎士団のメンバーが聖女レティシアやリアムと一緒に帰ってきた。
「陛下、お待たせ致しました」
彼らは聖女ロリエッタが瘴気を浄化出来なかった事を知り、急いで帰国して来たのだ。
外から帰ってきた彼らには、この国の空気が澱んでいるのが肌で感じられた。
国民が聖女ロリエッタに怒りをぶつけ、暴動を起こしたとの報告も入っていた。
聖女ロリエッタのお披露目パーティーの頃には
国民の大多数がロリエッタ派と呼んでもおかしくないほど、聖女ロリエッタを崇拝していて、そのほとんど全ての人々が、エリザベート・ノイズの処刑を望んでいた。
(民衆の意見というのは、こんなにもコロコロと変わるものなのか。)
報告を聞いた国王は思った。アフレイド達も同じ思いだった。
「アフレイド、エリザベート嬢の居場所はわかったのか?」
「今は少し信頼を失っているとは言え、聖女ロリエッタの仲間に見つかったら、処刑されてしまうわ。彼らより先に見つけて守ってあげてね。お願いよ」
国王陛下も妃殿下もエリザを心配していた。
「陛下、我が娘エリザベートはこのフェナンシル伯爵領に加護を与えた『伝説の精霊王』に守られているようです」
「ほう。伝説の精霊王カイが現れたのか」
「私には分かりませんが、この地の当主である息子リアムは精霊と話す事が出来るのです。リアムが精霊に聞いたと申しておりました」
「フェナンシル伯爵領の当主が、精霊王の子孫という伝説は真実だったのだな」
「不思議な存在ですね。でも、エリザちゃんの無事が分かって安心しました」
両陛下は昔からエリザには甘い。聖女ロリエッタが現れた時に、『ウィリアム殿下の婚約者に』と唆されてその気になってしまった事など、陛下はもうすっかり忘れているようだ。
「ところでアフレイド。10年ほど前のエリザベート嬢の夢神託は本当だったな」
「はい、陛下」
「其方(そなた)達が国外で戦っている時に、聖女ロリエッタのお披露目パーティーが開催されたのだ。
そのパーティーで我が息子ウィリアムに変装した者が、聖女ロリエッタと共に現れて、エリザベート嬢に婚約破棄を言い渡したそうだ。
親衛隊のホワイルに聞いたのだが、その時のウィリアムに変装した者の言葉は、昔エリザベート嬢が言っていた言葉と殆ど変わりがなかった」
「婚約もしていないのに、娘との婚約破棄を言い渡すとは驚きました」
アフレイドが言うと、落ち度だらけのニセウィリアム殿下とロリエッタを思い出したのか、陛下は面白そうに笑った。
「まったく間抜けな奴らだ。噂のウィリアムも今ごろは、アミルダ王国でアントワーズ王女と仲良く勉学に励んでいる事だろう。
それより問題はこの瘴気だ。少し前に異世界より魔物が現れたと報告があった」
「はい。それを聞いて急いで戻って参りました。今からロリエッタ嬢に会いに、魔法騎士団の本部に行ってまいります」
「宜しく頼む!」
その話のあと、アフレイド達は魔法騎士団の本部で、聖女ロリエッタと再開するのだ。
「今は闇魔法の使い手達もいないときく。アフレイドに危険だと言われそうだが、城の私の部屋から王都の様子をみてみたい」
「私も一緒に参りますわ」
そう言ったのは妃殿下だった。
その夜に王都の空にエリザベートと闇の精霊テネーブが現れて、ドリミア王国の瘴気を浄化した後、聖女ロリエッタを連れ去ってしまうとは、この時、誰が想像できただろう。
そんな事になるとは知らずに、魔法騎士団の護衛と共に、王と王妃はドリミア城に向かって姿を消したのだった。
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