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1章⭐︎プロローグ⭐︎
ドラゴンの里
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-side エリク-
エリクが乗っているエンシェントドラゴンが山脈にある広場に着地すると、周囲のドラゴンは一斉に注目した。
「おかえりなさいませ。トール様」
エリクが乗ってきたエンシェントドラゴンはトールという名前のようだ。
様付けされていることからも、相当な地位だということがわかる。さっきの言ったことは嘘ではなかったのだろう。
「ああ。今日は珍しく人族を連れてきた。ここにやつ以外の人族を招くとはのう。悪いが、客人としてもてなすから頼む」
「……!!なんと、すぐに準備いたします。」
さっき、トールに声をかけたドラゴンはおそらくトール以外では1番、位の高いドラゴンだろう。部下に指示を飛ばしていく。
「ささ、あなたもどうぞ。」
「ありがとうございます。
私はエリクと申します。不束者ですが、どうぞよろしくお願いいたします。」
エリクはトールに乗ったままだが、カリスマ性たっぷりの堂々とした礼儀作法で言った。残念さがなかったら優秀なのである。
「ほほう。これはまた。人族を見るのは、何度もありますが、確かにこの勇敢さ、あの方並みでしょうか。」
「だろう。なかなか、面白いなと思ってな。もてなそうと思ったのだ。」
しかし、このドラゴン達は、エリクの残念な部分を分かっていなかった。悲劇の始まりなのかも知れない。
「なるほど、左様でございますか。ささ、こちらへ。私はトール様の執事のルカと言います。
以後お見知り置きを。」
ルカはトールと同じ銀色の鱗に漆黒の目だが、トールよりもひと回り小さいドラゴンだ。何かを納得した様に頷くと、慣れたように、エリクをもてなしていく。
「よろしくお願いします。」
エリクも、客人としてもてなされているのに慣れた様子でトールの上に乗りながら、対応する。
トールの背中に乗りながら、エリクはあたりを見渡すと、そこには巨大な山脈を切り開いてできた巨大な都市があった。
全ての建物がドラゴンが住みやすいようにできているため、とても巨大である。
外から見ただけでは気づかなかったが、どうやら山脈自体も相当な大きさみたいだ。
おそらく、外敵から身を守るためになんらかの視覚阻害的な結界魔法が張られているのだろう。
また、空間魔法で山脈の空間が明らかに異質なところがちらほらと見える。
どちらにせよ、とてつもない高度な魔法技術と魔法量が要求されるので、エリクは柄にもなく、度肝を抜かれた。
「ガハハハ。流石のお前でも、我らの住処を見ると驚いたか。すごいだろう。」
トールは得意げに言った。
「ああ。とてつもないな。普通これだけ都市が巨大なら、どこかに建物の配置が整っていないところがあってもおかしくはない。
ただ、この都市はまるで最初から全てが計算されてできているようだ。
加えて、建物に宝石をふんだんに使っているのにも関わらず、どことなく洗練されていて気品と風格を感じさせる。まるで、神が作ったユートピアみたいだな!」
「そうだろう。エンシェントドラゴンは神にもっとも近いからな。このくらいは容易にできるのだ。」
「(どうやら、神ではなく、エンシェントドラゴンが力を合わせてできた都市らしい。
おそらく、人間が作る建物とは作り方が違うのだろう。
最初から、設計図が共有されいるみたいだ。3Dプリンターで作った建物で山脈に都市を作るとこんな感じになるのかな。
……それにしても、エンシェントドラゴンが貴金属を溜め込むのも本当みたいだ。
ここの財宝が、マスク王国に少しでも流れたら、間違いなく隣国に宣戦布告されるだろう。
まだ、旅行を始めて最初の地域だけど既にこのようなものが見れるとは…。これは幸先いいかもしれない。
家族に反対されながらも、家を飛び出して来てよかったー。)」
エリクは3歩以上歩いたことで、追放されたことをすっかりと忘れていたので、かなり事実認識が異なる部分があるが、とにかく喜んでいた。
「さて、こちらの建物です。」
先導しているルカに続いて、トールに乗ったまま入ると、絢爛豪華といった言葉がよく似合うエントランスの中に入った。
外からではわからなかったが、内部も空間魔法で拡張されているようだ。
ただでさえ、巨大な建物が空間魔法によって広がっているため、この建物だけでどこかのスタジアム並みにでかい。
「ここは、我がアトラニア王国の王城でございます。
客室を用意させていますので、後でそちらの方にお入りください。
それより、聞きたいこともたくさんおありでしょう。
後で、応接室に案内しますから、遠慮なくお聞きください。」
「はい。ありがとうございます。」
「(まあ、聞きたいことは山ほどある。
エンシェントドラゴンにかかれば、エリクなどあっさり踏み潰せる矮小な生き物であるため、大丈夫なのだろうが、それでもここまでの待遇の良さはなぜだろうとか。
王族とは言っていたが、トールは一体どのような権限があるのだとか。
それに……、さっき遠くに見えた、明らかにサイズが小さく、まるで人が住むために作られたような屋敷は誰がどんな目的で作られた建物だろうかとか。
あと、さっきから会話に出てくる会話に「やつ」というエリク以外の人間が出てくるが何者なのだろうかとか。
おそらく、エリク以外にもここに来た人物がいたのだろうが、どんな人物だろうかとか。
デゾートアイランドのこともエンシェントドラゴンならよく知っているかもしれないから教えてくれないだろうかとか。)」
さまざまな疑問が、エリクの中に思い浮かんできたが、それよりも長旅の疲れで、眠くなったエリクはトールの上で爆睡してしまったのだった。
ここが、安全な場所かもまだ確認できていないのに、相変わらず図太すぎる。
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エリクが乗っているエンシェントドラゴンが山脈にある広場に着地すると、周囲のドラゴンは一斉に注目した。
「おかえりなさいませ。トール様」
エリクが乗ってきたエンシェントドラゴンはトールという名前のようだ。
様付けされていることからも、相当な地位だということがわかる。さっきの言ったことは嘘ではなかったのだろう。
「ああ。今日は珍しく人族を連れてきた。ここにやつ以外の人族を招くとはのう。悪いが、客人としてもてなすから頼む」
「……!!なんと、すぐに準備いたします。」
さっき、トールに声をかけたドラゴンはおそらくトール以外では1番、位の高いドラゴンだろう。部下に指示を飛ばしていく。
「ささ、あなたもどうぞ。」
「ありがとうございます。
私はエリクと申します。不束者ですが、どうぞよろしくお願いいたします。」
エリクはトールに乗ったままだが、カリスマ性たっぷりの堂々とした礼儀作法で言った。残念さがなかったら優秀なのである。
「ほほう。これはまた。人族を見るのは、何度もありますが、確かにこの勇敢さ、あの方並みでしょうか。」
「だろう。なかなか、面白いなと思ってな。もてなそうと思ったのだ。」
しかし、このドラゴン達は、エリクの残念な部分を分かっていなかった。悲劇の始まりなのかも知れない。
「なるほど、左様でございますか。ささ、こちらへ。私はトール様の執事のルカと言います。
以後お見知り置きを。」
ルカはトールと同じ銀色の鱗に漆黒の目だが、トールよりもひと回り小さいドラゴンだ。何かを納得した様に頷くと、慣れたように、エリクをもてなしていく。
「よろしくお願いします。」
エリクも、客人としてもてなされているのに慣れた様子でトールの上に乗りながら、対応する。
トールの背中に乗りながら、エリクはあたりを見渡すと、そこには巨大な山脈を切り開いてできた巨大な都市があった。
全ての建物がドラゴンが住みやすいようにできているため、とても巨大である。
外から見ただけでは気づかなかったが、どうやら山脈自体も相当な大きさみたいだ。
おそらく、外敵から身を守るためになんらかの視覚阻害的な結界魔法が張られているのだろう。
また、空間魔法で山脈の空間が明らかに異質なところがちらほらと見える。
どちらにせよ、とてつもない高度な魔法技術と魔法量が要求されるので、エリクは柄にもなく、度肝を抜かれた。
「ガハハハ。流石のお前でも、我らの住処を見ると驚いたか。すごいだろう。」
トールは得意げに言った。
「ああ。とてつもないな。普通これだけ都市が巨大なら、どこかに建物の配置が整っていないところがあってもおかしくはない。
ただ、この都市はまるで最初から全てが計算されてできているようだ。
加えて、建物に宝石をふんだんに使っているのにも関わらず、どことなく洗練されていて気品と風格を感じさせる。まるで、神が作ったユートピアみたいだな!」
「そうだろう。エンシェントドラゴンは神にもっとも近いからな。このくらいは容易にできるのだ。」
「(どうやら、神ではなく、エンシェントドラゴンが力を合わせてできた都市らしい。
おそらく、人間が作る建物とは作り方が違うのだろう。
最初から、設計図が共有されいるみたいだ。3Dプリンターで作った建物で山脈に都市を作るとこんな感じになるのかな。
……それにしても、エンシェントドラゴンが貴金属を溜め込むのも本当みたいだ。
ここの財宝が、マスク王国に少しでも流れたら、間違いなく隣国に宣戦布告されるだろう。
まだ、旅行を始めて最初の地域だけど既にこのようなものが見れるとは…。これは幸先いいかもしれない。
家族に反対されながらも、家を飛び出して来てよかったー。)」
エリクは3歩以上歩いたことで、追放されたことをすっかりと忘れていたので、かなり事実認識が異なる部分があるが、とにかく喜んでいた。
「さて、こちらの建物です。」
先導しているルカに続いて、トールに乗ったまま入ると、絢爛豪華といった言葉がよく似合うエントランスの中に入った。
外からではわからなかったが、内部も空間魔法で拡張されているようだ。
ただでさえ、巨大な建物が空間魔法によって広がっているため、この建物だけでどこかのスタジアム並みにでかい。
「ここは、我がアトラニア王国の王城でございます。
客室を用意させていますので、後でそちらの方にお入りください。
それより、聞きたいこともたくさんおありでしょう。
後で、応接室に案内しますから、遠慮なくお聞きください。」
「はい。ありがとうございます。」
「(まあ、聞きたいことは山ほどある。
エンシェントドラゴンにかかれば、エリクなどあっさり踏み潰せる矮小な生き物であるため、大丈夫なのだろうが、それでもここまでの待遇の良さはなぜだろうとか。
王族とは言っていたが、トールは一体どのような権限があるのだとか。
それに……、さっき遠くに見えた、明らかにサイズが小さく、まるで人が住むために作られたような屋敷は誰がどんな目的で作られた建物だろうかとか。
あと、さっきから会話に出てくる会話に「やつ」というエリク以外の人間が出てくるが何者なのだろうかとか。
おそらく、エリク以外にもここに来た人物がいたのだろうが、どんな人物だろうかとか。
デゾートアイランドのこともエンシェントドラゴンならよく知っているかもしれないから教えてくれないだろうかとか。)」
さまざまな疑問が、エリクの中に思い浮かんできたが、それよりも長旅の疲れで、眠くなったエリクはトールの上で爆睡してしまったのだった。
ここが、安全な場所かもまだ確認できていないのに、相変わらず図太すぎる。
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