34 / 57
3章⭐︎仲間集まってきた編⭐︎
生産性は向上したようだ
しおりを挟む
-side エリク-
「エリク。近況報告をしたいのだが、今、時間はあるか?」
「はい。大丈夫です。兄上。」
エリクは、この度、新しく作った自身の書斎にて、紅茶を優雅に飲みながら、ジルに最近の話を聞こうとしていた。
「まず、お金の製造は順調だ。既に、川のインフラ整備参加者にあげる分は、充分にできている。それから、川のインフラ整備にも多くのものが、参加してくれるみたいだし、こちらも順調だ。」
「良い感じですね。何か困った事でもあれば教えてください。」
「ああ。今のところ、セバスが呼んできた役人だけで対処出来ているし、今後もそうするつもりだ。問題があっても、なるべく、現場だけで対処させるようにする。トップは他にやるべき事が山のようにあるし、仕事は、軽減するべきだからな。」
「や、山のようにあるんですか?どんな?」
トールにリーダーはそこまで仕事が無いと聞かされていたエリクは、若干顔を引き攣らせた。
「そうだな……、色々あるが、一番大変なのは、他国との首脳会談だな。
もし、ここと国交を結びたいと言ってきた国があった場合、役人が交渉したとしても、それは全て、国王であるエリクの責任だ。だから、詳細はともかく、何を交渉したかくらいは最低限把握しておいた方が良い。」
「なるほど。」
「まあ、エリクなら大丈夫だろうがな。」
「いえいえ。そんな事はないです。」
「(なるほど。エンシェントドラゴンであるトールは他国と仲良くする必要も無いので、外交をする必要が無い。
だから、内政の事だけに集中できて、仕事に余裕があるのか。……まあ、実質内政の実務のトップはルカだと思うから、トールは書類仕事だけ。なんと羨ましい。)」--と、エリクは頭の中で考えた。
実際には、ダンジョンなどの資源管理や、竜神の儀式の事など、トール達には彼らなりの大変さも存在するのだが。
また、「(そういえば、外交といえば、商業都市マーチャルトに行ったと思われる、セシルとエリーゼは元気にやっているだろうか?)」--とやっとこのタイミングで、エリクは思い出し、こう考えたが、すぐにどうでも良くなったようだ。
婚約者と、親友事を考えている時間の短さに彼のドライさが現れているのだろう。
今は、国を建国して間もないので、彼らのことなど考えている暇が全くないのもあるのだが。
「さて。報告は以上かな。エンシェントドラゴン様達の結界のおかげで、魔物に襲われたという事件も聞かないし、特に困った事もない。極めて快適だと民からは、聞いている。」
「そうですか。それは良かった。」
「ああ。エリク、ここまで、色々準備してくれてありがとう。俺は正直、ここに来るまで、お前が生きているかはかなり怪しいと思ったが、まさか、拠点を作って、畑を耕し、エンシェントドラゴンと交友関係を作り、大量の魔物を狩っているとは思わなかった。
本当に、お前は俺の自慢の弟だ。」
「きょ……、兄上。ありがとうございます。」
エリクは、「今日はデレ兄か。」--という言葉がでかかったが、それを口に出す前に飲み込む。
実は、ツンツンしている方が好みであるという事がジルに、バレたくないからだ。
ちなみに、様子を見ていたセバスにはバレバレである。
「ああ。俺はもう行く。内政のことに関しては任せてくれ。俺も、しっかりとした教育を受けているしな。」
「ええ。頑張ってください。俺は、これらの書類にサインしときますね。」
「頼む。」
餅は餅屋。公爵家で次期当主として育てられていたジルは、まさに適任だろう。
エリク自身は、書類にサインするだけ。最近では、魔法で押した人物の特定ができる印鑑を作ったので、かなり時間を短縮することに成功した。
ちなみに、トールにも教えたところ、喜んで使う事にしていた。ルカも、トールが出来る仕事が増えて万々歳のようだった。つまるところ、この場合、生産性が上がっただけで、トールの仕事時間は同じだった。南無。
さて、こうして、エリク達は川に簡易的とはいえ、港を作り、輸送手段を確立したのだった--。
--------------------------------------
「エリク。近況報告をしたいのだが、今、時間はあるか?」
「はい。大丈夫です。兄上。」
エリクは、この度、新しく作った自身の書斎にて、紅茶を優雅に飲みながら、ジルに最近の話を聞こうとしていた。
「まず、お金の製造は順調だ。既に、川のインフラ整備参加者にあげる分は、充分にできている。それから、川のインフラ整備にも多くのものが、参加してくれるみたいだし、こちらも順調だ。」
「良い感じですね。何か困った事でもあれば教えてください。」
「ああ。今のところ、セバスが呼んできた役人だけで対処出来ているし、今後もそうするつもりだ。問題があっても、なるべく、現場だけで対処させるようにする。トップは他にやるべき事が山のようにあるし、仕事は、軽減するべきだからな。」
「や、山のようにあるんですか?どんな?」
トールにリーダーはそこまで仕事が無いと聞かされていたエリクは、若干顔を引き攣らせた。
「そうだな……、色々あるが、一番大変なのは、他国との首脳会談だな。
もし、ここと国交を結びたいと言ってきた国があった場合、役人が交渉したとしても、それは全て、国王であるエリクの責任だ。だから、詳細はともかく、何を交渉したかくらいは最低限把握しておいた方が良い。」
「なるほど。」
「まあ、エリクなら大丈夫だろうがな。」
「いえいえ。そんな事はないです。」
「(なるほど。エンシェントドラゴンであるトールは他国と仲良くする必要も無いので、外交をする必要が無い。
だから、内政の事だけに集中できて、仕事に余裕があるのか。……まあ、実質内政の実務のトップはルカだと思うから、トールは書類仕事だけ。なんと羨ましい。)」--と、エリクは頭の中で考えた。
実際には、ダンジョンなどの資源管理や、竜神の儀式の事など、トール達には彼らなりの大変さも存在するのだが。
また、「(そういえば、外交といえば、商業都市マーチャルトに行ったと思われる、セシルとエリーゼは元気にやっているだろうか?)」--とやっとこのタイミングで、エリクは思い出し、こう考えたが、すぐにどうでも良くなったようだ。
婚約者と、親友事を考えている時間の短さに彼のドライさが現れているのだろう。
今は、国を建国して間もないので、彼らのことなど考えている暇が全くないのもあるのだが。
「さて。報告は以上かな。エンシェントドラゴン様達の結界のおかげで、魔物に襲われたという事件も聞かないし、特に困った事もない。極めて快適だと民からは、聞いている。」
「そうですか。それは良かった。」
「ああ。エリク、ここまで、色々準備してくれてありがとう。俺は正直、ここに来るまで、お前が生きているかはかなり怪しいと思ったが、まさか、拠点を作って、畑を耕し、エンシェントドラゴンと交友関係を作り、大量の魔物を狩っているとは思わなかった。
本当に、お前は俺の自慢の弟だ。」
「きょ……、兄上。ありがとうございます。」
エリクは、「今日はデレ兄か。」--という言葉がでかかったが、それを口に出す前に飲み込む。
実は、ツンツンしている方が好みであるという事がジルに、バレたくないからだ。
ちなみに、様子を見ていたセバスにはバレバレである。
「ああ。俺はもう行く。内政のことに関しては任せてくれ。俺も、しっかりとした教育を受けているしな。」
「ええ。頑張ってください。俺は、これらの書類にサインしときますね。」
「頼む。」
餅は餅屋。公爵家で次期当主として育てられていたジルは、まさに適任だろう。
エリク自身は、書類にサインするだけ。最近では、魔法で押した人物の特定ができる印鑑を作ったので、かなり時間を短縮することに成功した。
ちなみに、トールにも教えたところ、喜んで使う事にしていた。ルカも、トールが出来る仕事が増えて万々歳のようだった。つまるところ、この場合、生産性が上がっただけで、トールの仕事時間は同じだった。南無。
さて、こうして、エリク達は川に簡易的とはいえ、港を作り、輸送手段を確立したのだった--。
--------------------------------------
81
あなたにおすすめの小説
異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。
桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。
だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。
そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。
異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。
チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!?
“真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!
異世界は流されるままに
椎井瑛弥
ファンタジー
貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。
日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。
しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。
これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる