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3章⭐︎新しい家族から学ぶ帝王学編⭐︎
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-side リアム-
「それで、リアム殿は何を望むんだ?多くは飲めないが、そうだな……、3つで勘弁して欲しい。どうだ?」
話がひと段落したところで、ようやく国王が口を開いてこの会をまとめようとした。
早く逃げたいと思ったのだろう。
「俺としては、ヘンリー様のお心で充分ですが、どうしても物で償いたいというなら……そうですね」
((((((誰も物で償いたいなんて言ってないんだけど、この状況で言い出せない))))))
うーん。仕方ないなあ。何にしようかな。
『主人。みんなヘンリー様が“物で償いたいとは言っていない”と思っているらしいぞ!』
「(え、そうなの?じゃあ、無理難題な条件吹っかけまくってみようか。ヘンリー様が持っている利権欲しいですとか)」
『主人殿……』「(リアム……はあ、全く)」
「(じょ、冗談だよ冗談)」
今更だけど一応実の父親でこれから養父になる人とその家族ではあるからね。鬼の要求して利権奪いとるよりは、win-winになるような要求をするのが1番な気がする。
だとすると、自己への投資を優先させるのが今は1番いいか。
考えた結果。
①必要な教育を俺に与える事。
②屋敷メンバーの働き口をヘンリー様が用意する事。
③ノアと俺の、進路に口出ししない事。
の3つの要求を伝えた。
大体、公の場で要求を3つ行う場合、①、②は軽めの要求で、③に本当に受け入れて欲しい事を書く場合が多い。
ということで、その通りに要求を行った結果国王は少し笑ってこう言った。
「……そうか。リアム殿だけでなく、ノアの進路を口出し出来なくなったのは痛手だな。
だが、分かった。要求を飲もう」
③に関しては、もっと揉めるかと思った。
ノアを巻き込むなとか色々。だが、意外とすんなり受け入れてくれたようだ。
理由を聞くと、「リアム殿が、ノアの側近になりたいと思うような環境づくりをこちらで用意すればいいのだろう?なら問題ない。」とのことだった。
やはり、賢王と呼ばれる人は自信と意識の高さが違うのかもしれない。
思わず動揺して、「え、ええ。ノアが王宮に残か否かも、俺がノアの側近になって、王宮で働くかどうかは今後のあなた方次第です。
嫌だったら出て行きますので。」となんとも言えない返事を別れ際にしてしまった。
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
その後考えたことだが、これに関しては俺の認識も甘かったと言わざるを得ない。
向こうも馬鹿ではない……、というか、俺よりも遥かに優秀な政治のプロなわけで、難題を押し付ければ抜け穴を探すということくらいは想定できた事である。
とはいえ、交渉が100%うまくはいかなかったというだけだけどね。
①、②の要求はすぐに実行してくれそうだし、ヘンリー様に実の父親であると言う事を認めさせたのと、③の要求をしたおかげで、最近感じていたノアとの距離も再び近くなったから戦果としては十分だ。
お互いここら辺が妥協点だろうという雰囲気でもあったと思う。
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
さて、順調で良かったのはここまでで、交渉を終えたあとは地獄の日々が待っていた。
①戦争に参加した際の領地、金の受け取り。
②子爵位を受け取るための手続き。
③交渉ごとの結果を書面にまとめる。
④養子となる手続きをする。
⑤王宮から王都にある公爵家の屋敷へ引っ越しの準備。
⑥3ヶ月後の秋に入学をするため、王立学園への受験手続きをする。
などなど、大量の事務作業をこなす必要があったからだ。
『主人ー。外でねえの?』
あまりの忙しさにルーカスの相手を忘れていたら、声をかけてきた。
「後で出る」
『そう言って、もう3日も外に出てねえじゃねえか!連れ出すぞ』
そういえば、出会って最初の頃も外に出てない俺を見かねて外に連れ出したっけ?
3ヶ月くらい前なのに既に懐かしい記憶だ。
『そうだのう。無理矢理でも外に出した方が良かろう』
前と違うとこは、シルバーも一緒にいるという事か。ちなみに今レオンは冒険者稼業に戻っている。戦争から帰って来てすぐに冒険者としての使命依頼が舞い込んでしまったみたいだ。それでも、疲れも結構溜まっていただろうに、引き受けるのはタフだなと思う。
--ヒョイッ……とそんな事を考えているとシルバーが俺のことを掴み、持ち上げた。
「ん……?どうしたの?」
『まあまあ。いいじゃねえか』
『そうだのう。こちらも、主人殿のために仕方なくやった事だ』
そういうや否や、ルーカスに乗せらた。
「あ、まさか。まて。う、うわああああ」
そのまま俺は心の準備がないまま、いきなりルーカスジェットコースターに乗せられ、外を飛び回り、しばらくの間ずっと叫び続けていた。類は友を呼ぶというが、こいつらも俺とは違った種類の悪魔なのかもしれない。
そんな感じで、しばし悪友とのある意味で幸せで楽しい日常を送っていた。
そして、ついに引っ越しの日が来た。
本日をもって、クズガーの養子、リアム=スミスから、ヘンリーの養子、リアム=ルイスになる。
「ヘンリー様。いえ、お父様。これから、よろしくお願いいたします」
「ああ。リアム。よろしくな」
ヘンリーともなんだかんだあったけど、仲良くなりいい関係が築けそうである。まあ、ヘンリーが俺と母親を捨てたのは、外部環境の影響もあって仕方がない部分もあるからね。
今後の反省次第では、水に流して信用してもいいと思っている。
そもそも、向こうは俺を被害者だと思っているが、俺にはその時の記憶もない。
あった事といえば、ノアとの関係が少しギクシャクするなど、ちょっとした間接的被害だけだ。
今回 交渉をしたのも、養子になるのに少しでもいい条件をって思ったからという理由だけだしな。
だから、別に恨んでいるわけではないし、実の父親としてはむしろ好感度は高い。
「さあ、リアム。中に入ろう!」
「はい!」
そんな事を考えながら、公爵家の中に入る。ここから、また違う人生が始まるのかもしれない。
「「「「「いらっしゃいませ」」」」」
すると、そこにはレオンを含む屋敷メンバー、ノアやミラまで出迎えてくれた。
ん……?風景が変わり映えしない上に、ノアやミラがなんでここにいるの?
しかも、使用人の格好までして。
-------------------------------
[2019ファミリーネームランキング(アメリカ)]
1位 スミス(意味:職人)
23位 ルイス(ゲルマン語で「戦い」と「名高い」を組み合わせたルートヴィヒに対応する姓)
料理「職人」から「戦闘」狂へ。
「それで、リアム殿は何を望むんだ?多くは飲めないが、そうだな……、3つで勘弁して欲しい。どうだ?」
話がひと段落したところで、ようやく国王が口を開いてこの会をまとめようとした。
早く逃げたいと思ったのだろう。
「俺としては、ヘンリー様のお心で充分ですが、どうしても物で償いたいというなら……そうですね」
((((((誰も物で償いたいなんて言ってないんだけど、この状況で言い出せない))))))
うーん。仕方ないなあ。何にしようかな。
『主人。みんなヘンリー様が“物で償いたいとは言っていない”と思っているらしいぞ!』
「(え、そうなの?じゃあ、無理難題な条件吹っかけまくってみようか。ヘンリー様が持っている利権欲しいですとか)」
『主人殿……』「(リアム……はあ、全く)」
「(じょ、冗談だよ冗談)」
今更だけど一応実の父親でこれから養父になる人とその家族ではあるからね。鬼の要求して利権奪いとるよりは、win-winになるような要求をするのが1番な気がする。
だとすると、自己への投資を優先させるのが今は1番いいか。
考えた結果。
①必要な教育を俺に与える事。
②屋敷メンバーの働き口をヘンリー様が用意する事。
③ノアと俺の、進路に口出ししない事。
の3つの要求を伝えた。
大体、公の場で要求を3つ行う場合、①、②は軽めの要求で、③に本当に受け入れて欲しい事を書く場合が多い。
ということで、その通りに要求を行った結果国王は少し笑ってこう言った。
「……そうか。リアム殿だけでなく、ノアの進路を口出し出来なくなったのは痛手だな。
だが、分かった。要求を飲もう」
③に関しては、もっと揉めるかと思った。
ノアを巻き込むなとか色々。だが、意外とすんなり受け入れてくれたようだ。
理由を聞くと、「リアム殿が、ノアの側近になりたいと思うような環境づくりをこちらで用意すればいいのだろう?なら問題ない。」とのことだった。
やはり、賢王と呼ばれる人は自信と意識の高さが違うのかもしれない。
思わず動揺して、「え、ええ。ノアが王宮に残か否かも、俺がノアの側近になって、王宮で働くかどうかは今後のあなた方次第です。
嫌だったら出て行きますので。」となんとも言えない返事を別れ際にしてしまった。
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
その後考えたことだが、これに関しては俺の認識も甘かったと言わざるを得ない。
向こうも馬鹿ではない……、というか、俺よりも遥かに優秀な政治のプロなわけで、難題を押し付ければ抜け穴を探すということくらいは想定できた事である。
とはいえ、交渉が100%うまくはいかなかったというだけだけどね。
①、②の要求はすぐに実行してくれそうだし、ヘンリー様に実の父親であると言う事を認めさせたのと、③の要求をしたおかげで、最近感じていたノアとの距離も再び近くなったから戦果としては十分だ。
お互いここら辺が妥協点だろうという雰囲気でもあったと思う。
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
さて、順調で良かったのはここまでで、交渉を終えたあとは地獄の日々が待っていた。
①戦争に参加した際の領地、金の受け取り。
②子爵位を受け取るための手続き。
③交渉ごとの結果を書面にまとめる。
④養子となる手続きをする。
⑤王宮から王都にある公爵家の屋敷へ引っ越しの準備。
⑥3ヶ月後の秋に入学をするため、王立学園への受験手続きをする。
などなど、大量の事務作業をこなす必要があったからだ。
『主人ー。外でねえの?』
あまりの忙しさにルーカスの相手を忘れていたら、声をかけてきた。
「後で出る」
『そう言って、もう3日も外に出てねえじゃねえか!連れ出すぞ』
そういえば、出会って最初の頃も外に出てない俺を見かねて外に連れ出したっけ?
3ヶ月くらい前なのに既に懐かしい記憶だ。
『そうだのう。無理矢理でも外に出した方が良かろう』
前と違うとこは、シルバーも一緒にいるという事か。ちなみに今レオンは冒険者稼業に戻っている。戦争から帰って来てすぐに冒険者としての使命依頼が舞い込んでしまったみたいだ。それでも、疲れも結構溜まっていただろうに、引き受けるのはタフだなと思う。
--ヒョイッ……とそんな事を考えているとシルバーが俺のことを掴み、持ち上げた。
「ん……?どうしたの?」
『まあまあ。いいじゃねえか』
『そうだのう。こちらも、主人殿のために仕方なくやった事だ』
そういうや否や、ルーカスに乗せらた。
「あ、まさか。まて。う、うわああああ」
そのまま俺は心の準備がないまま、いきなりルーカスジェットコースターに乗せられ、外を飛び回り、しばらくの間ずっと叫び続けていた。類は友を呼ぶというが、こいつらも俺とは違った種類の悪魔なのかもしれない。
そんな感じで、しばし悪友とのある意味で幸せで楽しい日常を送っていた。
そして、ついに引っ越しの日が来た。
本日をもって、クズガーの養子、リアム=スミスから、ヘンリーの養子、リアム=ルイスになる。
「ヘンリー様。いえ、お父様。これから、よろしくお願いいたします」
「ああ。リアム。よろしくな」
ヘンリーともなんだかんだあったけど、仲良くなりいい関係が築けそうである。まあ、ヘンリーが俺と母親を捨てたのは、外部環境の影響もあって仕方がない部分もあるからね。
今後の反省次第では、水に流して信用してもいいと思っている。
そもそも、向こうは俺を被害者だと思っているが、俺にはその時の記憶もない。
あった事といえば、ノアとの関係が少しギクシャクするなど、ちょっとした間接的被害だけだ。
今回 交渉をしたのも、養子になるのに少しでもいい条件をって思ったからという理由だけだしな。
だから、別に恨んでいるわけではないし、実の父親としてはむしろ好感度は高い。
「さあ、リアム。中に入ろう!」
「はい!」
そんな事を考えながら、公爵家の中に入る。ここから、また違う人生が始まるのかもしれない。
「「「「「いらっしゃいませ」」」」」
すると、そこにはレオンを含む屋敷メンバー、ノアやミラまで出迎えてくれた。
ん……?風景が変わり映えしない上に、ノアやミラがなんでここにいるの?
しかも、使用人の格好までして。
-------------------------------
[2019ファミリーネームランキング(アメリカ)]
1位 スミス(意味:職人)
23位 ルイス(ゲルマン語で「戦い」と「名高い」を組み合わせたルートヴィヒに対応する姓)
料理「職人」から「戦闘」狂へ。
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