45 / 85
3章⭐︎新しい家族から学ぶ帝王学編⭐︎
食の大賢者について
しおりを挟む
-side リアム-
仮想戦闘装置で作られた、仮想空間の中に入ると体が急に重くなるのを感じた。
……?なんだこの感じは。体が思うように動かない。重石をつけているような感じだ。
「……どうした?リアム。早く武器を持て」
「は、はい」
ヘンリーはすごいやる気だから、仕方ないけど戦うしかないか。
『そうはいっても、どーせ勝てないんだし、メンタル折れない程度にほどほどにな』
『ZZZZZZZZZZZ……』
ルーカスとシルバーは眠そうだ。というか、シルバーは寝ているな。
「分かってる。うーん。武器はせっかくだしノアから貰ったナイフを使うか」
この前貰ったノアからの広範囲斬撃ナイフは結構便利なものだった。森で軽く素振りをした感じだと今の俺でも、10メートルくらいは斬撃を飛ばせる。
ヘンリーが相手の場合、斬撃を飛ばせない剣だと腕の長さ的にも射程で負けてしまうので、近接戦を諦め、魔法を使った遠距離戦に頼らざるを得なくなる。
ただ、遠くから魔法しか撃ってこない人というのは、行動が読まれやすいからな。
従魔たちの力を使えれば別だけど、1対1となると、圧倒的に火力とエイム力がなければ、魔法攻撃は通じないだろう。
つまり、持ち武器が剣だけだったら、この時点でこの試合に勝つことは不可能ということになるから、ナイフをくれたノアには感謝しないとな。
「さて、両者位置についたことを確認。試合はどちらかが、戦闘不能になるまで行うとする」
仮想空間での戦闘不能というのは、魔法の身代わりが壊れるまでのことであるらしい。
「審判はレオンが行う。それでは、開始!」
戦闘態勢をとる。といっても、レオンに稽古をつけてもらった時くらいしか対人戦はしたことがなかった。だから、なにをしていいかわからず、警戒するだけだ。
「どうした?リアム。遠慮せずにかかってきなさい。あと、手を抜くのはなしだ。ちゃんとやんないと、感謝祭での飯は抜きだぞ」
『な……なに?頑張れリアム。全力であいつをぶっ倒せ!』
『ZZZZZ……?むにゃ!?ま、まあ、リアムなら大丈夫だろうて。期待してるからのう』
いや、手のひら返しはっや。急に応援のやる気出しやがって。シルバーに関しては飯の話聞いて、今起きただろ。なーにが、リアムなら大丈夫だ、期待してるからのう……だ。
そもそも相手は俺が勝てる相手でもないのに、適当すぎるだろ。
「はあ。やるしかない……か」
手始めに俺は斬撃をヘンリーに向かって放つ。どうせ、かわされるのは分かっているけど初見殺しワンチャンにかけつつ、
牽制目的と、敵の精神と行動に圧力をかけるのが目的だ。
ザッ……。
ん……?あれ?
「どうした?リアム。届いてない斬撃を放ってきても意味ないだろう」
今出た斬撃は5メートル。
おかしい。昨日まで10メートルの斬撃で間違いなく届くはずだったはずなのに。
「リアム?戦場において絶対はないぞ。考えるのは後にしな」
「う、うん」
それはそれとして、どうしようか。
とりあえず、斬撃は5メートルほどまで近づかないといけないらしい。
反撃の可能性を考えると、5メートルまで近づくのはリスキーだけど、圧倒的にステータス差のある相手に1対1で勝つ方法なんて、射程外から斬撃を飛ばして初見殺しをするか、魔法をうまく使いながら死角から攻撃するか、後ろを取って攻撃するかの3択だから仕方がない。
そう思い、ヘンリーに向かってファイアーボールを放ち、煙で周りが見えなくなったところで後ろに回り込み斬撃を放つ。
「ふん。仮想空間での初戦闘にしてはなかなかいい動きだな。だが……」
次の瞬間、目の前のヘンリーがブレたかと思うと、気づいたら魔法体の首は刎ねられ、壊れていた。
「は……?」
「そこまで。勝者ヘンリー!」
「……ってうわ。はあ。子供相手に容赦なさすぎでしょ。死角から攻撃してたのに、完全に見破って手加減なしの本気のカウンターとか」
「す、すまん。期待以上の動きと思考力だったもので、つい加減を間違えてしまった」
いや、最後の動き目で追えなかったんだけど。あれで、“つい”ってレベルなのか。
「まあまあ。いい試合だったぜ。リアムの動きも最初に比べたら大分ましになっている。だが、今日は少し調子が悪かったか?」
「うーん。そうでもないよ?ただ……。少し1人にさせてくれない?考えたいことがあるんだ」
「……?分かった。本当は総評を今すぐしたいところだが、後でもいいや。だが、迎えの時間までには必ず戻ってこいよ」
「はーい」
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
俺は一旦2人と別れ、確かめたい事があったので外に向かった。領主の館の庭……というのには少し広すぎるが、そこの一角で斬撃ナイフで素振りをする。
ザアアアアア……。
すると、この前のように10メートルほど飛んだ。
「おお!やっぱりだ。なんでだろう?」
『ああ?それはお前、仮想空間ではスキルが使えなくなってるんだったら当然だろ?』
いつの間にか、後からついてきていたルーカスが言う。
「どういう事?」
『お前の持つ[食の大賢者]のスキルには、単純に料理のレシピが思いつくだけじゃねえって事だよ。視覚、聴覚、嗅覚、身体能力を体の負担にならない限界まで常時引き上げる効果もあるんだぜ』
なるほど、たしかに思い返せばさっきの戦い、
①匂いが効きにくい:料理の香りを嗅ぐのに必要
②動体視力も悪い:調理中食材の変化に対応するために必要
③耳も悪くなっている:調理中食材の変化に対応するのに必要
④体も重い:鍋を振るのに必要。料理は意外と力仕事。
という状態だったのかもしれない。
それに加えて、斬撃も半分になっていたんだ。初めて仮想空間で戦ったから、仕方がないが、事前の想定とは完全に異なった状態で戦わされていたわけだ。
『まあ、事前の想定通り動けていたとしていてもヘンリーには勝てないだろうけどな』
「う……」
『ふんっ。主人殿が弱くても、我らが守るから問題あるまい』
おおー。シルバーその発言はイケメンすぎ。
しかし、そうか……これが今まで俺が強かった理由か。[食の大賢者]は[絶対領域食堂]に比べてかなり地味なスキルだと思っていたが、破格のスキルだったわけね。
しっかし……。
「はー。それ以前には早くそのことについて教えてくれたら良かったのに!」
『教えたら、転生前までのお前だと目立つからとかいう理由で、受け取らなかっただろ』
「そうだけど」
『だから、わざわざ[賢者]の上位スキルをノート様が作ったんだからよ。むしろもっと、感謝するべきだぜ』
「は?………はあああ?」
----------------------------
仮想戦闘装置で作られた、仮想空間の中に入ると体が急に重くなるのを感じた。
……?なんだこの感じは。体が思うように動かない。重石をつけているような感じだ。
「……どうした?リアム。早く武器を持て」
「は、はい」
ヘンリーはすごいやる気だから、仕方ないけど戦うしかないか。
『そうはいっても、どーせ勝てないんだし、メンタル折れない程度にほどほどにな』
『ZZZZZZZZZZZ……』
ルーカスとシルバーは眠そうだ。というか、シルバーは寝ているな。
「分かってる。うーん。武器はせっかくだしノアから貰ったナイフを使うか」
この前貰ったノアからの広範囲斬撃ナイフは結構便利なものだった。森で軽く素振りをした感じだと今の俺でも、10メートルくらいは斬撃を飛ばせる。
ヘンリーが相手の場合、斬撃を飛ばせない剣だと腕の長さ的にも射程で負けてしまうので、近接戦を諦め、魔法を使った遠距離戦に頼らざるを得なくなる。
ただ、遠くから魔法しか撃ってこない人というのは、行動が読まれやすいからな。
従魔たちの力を使えれば別だけど、1対1となると、圧倒的に火力とエイム力がなければ、魔法攻撃は通じないだろう。
つまり、持ち武器が剣だけだったら、この時点でこの試合に勝つことは不可能ということになるから、ナイフをくれたノアには感謝しないとな。
「さて、両者位置についたことを確認。試合はどちらかが、戦闘不能になるまで行うとする」
仮想空間での戦闘不能というのは、魔法の身代わりが壊れるまでのことであるらしい。
「審判はレオンが行う。それでは、開始!」
戦闘態勢をとる。といっても、レオンに稽古をつけてもらった時くらいしか対人戦はしたことがなかった。だから、なにをしていいかわからず、警戒するだけだ。
「どうした?リアム。遠慮せずにかかってきなさい。あと、手を抜くのはなしだ。ちゃんとやんないと、感謝祭での飯は抜きだぞ」
『な……なに?頑張れリアム。全力であいつをぶっ倒せ!』
『ZZZZZ……?むにゃ!?ま、まあ、リアムなら大丈夫だろうて。期待してるからのう』
いや、手のひら返しはっや。急に応援のやる気出しやがって。シルバーに関しては飯の話聞いて、今起きただろ。なーにが、リアムなら大丈夫だ、期待してるからのう……だ。
そもそも相手は俺が勝てる相手でもないのに、適当すぎるだろ。
「はあ。やるしかない……か」
手始めに俺は斬撃をヘンリーに向かって放つ。どうせ、かわされるのは分かっているけど初見殺しワンチャンにかけつつ、
牽制目的と、敵の精神と行動に圧力をかけるのが目的だ。
ザッ……。
ん……?あれ?
「どうした?リアム。届いてない斬撃を放ってきても意味ないだろう」
今出た斬撃は5メートル。
おかしい。昨日まで10メートルの斬撃で間違いなく届くはずだったはずなのに。
「リアム?戦場において絶対はないぞ。考えるのは後にしな」
「う、うん」
それはそれとして、どうしようか。
とりあえず、斬撃は5メートルほどまで近づかないといけないらしい。
反撃の可能性を考えると、5メートルまで近づくのはリスキーだけど、圧倒的にステータス差のある相手に1対1で勝つ方法なんて、射程外から斬撃を飛ばして初見殺しをするか、魔法をうまく使いながら死角から攻撃するか、後ろを取って攻撃するかの3択だから仕方がない。
そう思い、ヘンリーに向かってファイアーボールを放ち、煙で周りが見えなくなったところで後ろに回り込み斬撃を放つ。
「ふん。仮想空間での初戦闘にしてはなかなかいい動きだな。だが……」
次の瞬間、目の前のヘンリーがブレたかと思うと、気づいたら魔法体の首は刎ねられ、壊れていた。
「は……?」
「そこまで。勝者ヘンリー!」
「……ってうわ。はあ。子供相手に容赦なさすぎでしょ。死角から攻撃してたのに、完全に見破って手加減なしの本気のカウンターとか」
「す、すまん。期待以上の動きと思考力だったもので、つい加減を間違えてしまった」
いや、最後の動き目で追えなかったんだけど。あれで、“つい”ってレベルなのか。
「まあまあ。いい試合だったぜ。リアムの動きも最初に比べたら大分ましになっている。だが、今日は少し調子が悪かったか?」
「うーん。そうでもないよ?ただ……。少し1人にさせてくれない?考えたいことがあるんだ」
「……?分かった。本当は総評を今すぐしたいところだが、後でもいいや。だが、迎えの時間までには必ず戻ってこいよ」
「はーい」
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
俺は一旦2人と別れ、確かめたい事があったので外に向かった。領主の館の庭……というのには少し広すぎるが、そこの一角で斬撃ナイフで素振りをする。
ザアアアアア……。
すると、この前のように10メートルほど飛んだ。
「おお!やっぱりだ。なんでだろう?」
『ああ?それはお前、仮想空間ではスキルが使えなくなってるんだったら当然だろ?』
いつの間にか、後からついてきていたルーカスが言う。
「どういう事?」
『お前の持つ[食の大賢者]のスキルには、単純に料理のレシピが思いつくだけじゃねえって事だよ。視覚、聴覚、嗅覚、身体能力を体の負担にならない限界まで常時引き上げる効果もあるんだぜ』
なるほど、たしかに思い返せばさっきの戦い、
①匂いが効きにくい:料理の香りを嗅ぐのに必要
②動体視力も悪い:調理中食材の変化に対応するために必要
③耳も悪くなっている:調理中食材の変化に対応するのに必要
④体も重い:鍋を振るのに必要。料理は意外と力仕事。
という状態だったのかもしれない。
それに加えて、斬撃も半分になっていたんだ。初めて仮想空間で戦ったから、仕方がないが、事前の想定とは完全に異なった状態で戦わされていたわけだ。
『まあ、事前の想定通り動けていたとしていてもヘンリーには勝てないだろうけどな』
「う……」
『ふんっ。主人殿が弱くても、我らが守るから問題あるまい』
おおー。シルバーその発言はイケメンすぎ。
しかし、そうか……これが今まで俺が強かった理由か。[食の大賢者]は[絶対領域食堂]に比べてかなり地味なスキルだと思っていたが、破格のスキルだったわけね。
しっかし……。
「はー。それ以前には早くそのことについて教えてくれたら良かったのに!」
『教えたら、転生前までのお前だと目立つからとかいう理由で、受け取らなかっただろ』
「そうだけど」
『だから、わざわざ[賢者]の上位スキルをノート様が作ったんだからよ。むしろもっと、感謝するべきだぜ』
「は?………はあああ?」
----------------------------
68
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
農家の四男に転生したルイ。
そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。
農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。
十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。
家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。
ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる!
見切り発車。不定期更新。
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる