72 / 85
4章⭐︎学園編⭐︎
能力試験概要
しおりを挟む
-side リアム-
「これから魔法の総合的な実力についてこれからクラス分けテストを行う」
ざっくりとした説明の後、担任のカーティス先生がはじめの授業を行うことになった。
どうやら、魔法の授業については平民、貴族、王族関係なく実力で行うらしい。
ここで上のクラスになれば、平民にとっては将来の進路で有利になりやすくなる、貴族にとっては優秀な友達ができれば後々自分にとって働く試験と言えるだろう。
……まあ、所詮は初等部の授業なのでそこまでは関係ないし才能の部分も大きい内容になっているが、それでも重要な試験にとっては変わりないだろう。
「リアム、おそらく僕たち二人で最終決戦だと思うけど、よろしく」
「随分な自信だな。そもそも、ノア、お前戦えるのか?」
「多分、王宮での評判はなかなかだったよ」
「うわっ……、結構だな、それは」
「なんでちょっと及び腰になるのさ、それで」
だって、王宮の人たち結構な猛者ばかりだったからな。強いのは間違いないのだろう。
そーいえば、長い付き合いになるけどいまだにノアの実力って知らないんだよな。
ルーカスの鑑定で知ることもできないし、本人も血気盛んというよりは大人しめな性格だ。脳筋よりは圧倒的に頭脳派だし、そもそも戦っているところを見たことがない。
……まあ、そもそも王族が戦うところを見るということ自体が結構やばめな状況なのだろうけれど。
「そーいえばさ、ノアって普段護衛とかつけてなかったの?王族って普通護衛がいるもんんだと思っていたけれど」
「あっ、それはね……」
「こら!そこ!私語しない!」
「……!!?」
コソコソと話しているのがバレてびっくりする。今せっかく、良い話を聞けるところだったのに……。
言い訳しようと思ったら、--キッ!!と睨まれたので、とりあえず、黙って聞いておこう。
カーティス先生によると、魔法の総合試験は以下の3つの観点から評価されるみたいだ。
1.実技試験:受験者は与えられた魔法器具を使って、魔力、魔法属性を図ります。また、指定された魔法を正確に詠唱し、効果的に展開する必要があります。才能の部分。
2.戦術試験:複数の魔法使いでチームを構成し、与えられたシミュレーションされた戦闘シナリオで戦術を駆使して勝利する必要があります。実力の部分。
3.創造力の試験:与えられた課題に対して、創造的な魔法の使用方法を考え出し、実際に実践する能力を評価します。応用の部分。
「1、2はともかく3の創造力の試験は面白いな。応用力というところも見ているのか」
「どちらかというと、適応力じゃない?戦闘に応じて適切な魔法を作れるかどうかの」
なるほど……、もし相手が自分の情報を事前に手に入れてメタって来た時に、それに応じで適切な対応をできるかの試験らしい。
なかなか考えられている。
『まあ、比重的には戦闘試験が圧倒的に大きいだろうな!結局は実力が全てだしな!』
「そうとも言えないよ、初等部はまだ基礎を勉強する段階だから、才能がある人間が先頭で強いとは限らないからな、そこのところも加味されているとみた」
「意見がわれたね、どうだろう」
気になっていると、点数配分の割合も発表された。実技試験2割、戦闘試験5割、創造試験3割だ。
『よっし!』
「ルーカスが正解かー」
「そうとも限らないよ」
「『へっ……!?』」
『戦闘試験も結局は魔力量に応じて勝敗が決まりやすくなりますからね、それに加えて実技試験2割ともなるとほぼ7割が才能と言っと良いのではないですか?加えて戦闘試験があまり成績良くなくても才能さえあれば2割はもらえる、結構な優遇ですよ』
「そーいうこと、だから結局は才能の部分が大きい」
『そっかー』
そうか、まあそうだよな。
魔法は結局才能。
この世界に来て、周りが才能ある人間しかいなかったから当たり前のようにみんな魔法が上手かったけれど、そりゃ不得意な人だっているよな。
もちろん、本当に不得意な生徒は入試の段階で落とされるから、ここにいる人たちはそれでも恵まれてる方だとは思うけれど、厳しい世界だ。
「まあ、もし才能がなくても戦闘試験さえなんとかなれば十分一番上のクラスを狙える点数配分だね」
「逆に言えばそういうことだな、俺たちにとってはありがたいか」
--バチバチバチッ!
親友でありライバルであるノアと火花を散らしながら、戦闘試験を楽しみにするのだった。
-----------------------------
「これから魔法の総合的な実力についてこれからクラス分けテストを行う」
ざっくりとした説明の後、担任のカーティス先生がはじめの授業を行うことになった。
どうやら、魔法の授業については平民、貴族、王族関係なく実力で行うらしい。
ここで上のクラスになれば、平民にとっては将来の進路で有利になりやすくなる、貴族にとっては優秀な友達ができれば後々自分にとって働く試験と言えるだろう。
……まあ、所詮は初等部の授業なのでそこまでは関係ないし才能の部分も大きい内容になっているが、それでも重要な試験にとっては変わりないだろう。
「リアム、おそらく僕たち二人で最終決戦だと思うけど、よろしく」
「随分な自信だな。そもそも、ノア、お前戦えるのか?」
「多分、王宮での評判はなかなかだったよ」
「うわっ……、結構だな、それは」
「なんでちょっと及び腰になるのさ、それで」
だって、王宮の人たち結構な猛者ばかりだったからな。強いのは間違いないのだろう。
そーいえば、長い付き合いになるけどいまだにノアの実力って知らないんだよな。
ルーカスの鑑定で知ることもできないし、本人も血気盛んというよりは大人しめな性格だ。脳筋よりは圧倒的に頭脳派だし、そもそも戦っているところを見たことがない。
……まあ、そもそも王族が戦うところを見るということ自体が結構やばめな状況なのだろうけれど。
「そーいえばさ、ノアって普段護衛とかつけてなかったの?王族って普通護衛がいるもんんだと思っていたけれど」
「あっ、それはね……」
「こら!そこ!私語しない!」
「……!!?」
コソコソと話しているのがバレてびっくりする。今せっかく、良い話を聞けるところだったのに……。
言い訳しようと思ったら、--キッ!!と睨まれたので、とりあえず、黙って聞いておこう。
カーティス先生によると、魔法の総合試験は以下の3つの観点から評価されるみたいだ。
1.実技試験:受験者は与えられた魔法器具を使って、魔力、魔法属性を図ります。また、指定された魔法を正確に詠唱し、効果的に展開する必要があります。才能の部分。
2.戦術試験:複数の魔法使いでチームを構成し、与えられたシミュレーションされた戦闘シナリオで戦術を駆使して勝利する必要があります。実力の部分。
3.創造力の試験:与えられた課題に対して、創造的な魔法の使用方法を考え出し、実際に実践する能力を評価します。応用の部分。
「1、2はともかく3の創造力の試験は面白いな。応用力というところも見ているのか」
「どちらかというと、適応力じゃない?戦闘に応じて適切な魔法を作れるかどうかの」
なるほど……、もし相手が自分の情報を事前に手に入れてメタって来た時に、それに応じで適切な対応をできるかの試験らしい。
なかなか考えられている。
『まあ、比重的には戦闘試験が圧倒的に大きいだろうな!結局は実力が全てだしな!』
「そうとも言えないよ、初等部はまだ基礎を勉強する段階だから、才能がある人間が先頭で強いとは限らないからな、そこのところも加味されているとみた」
「意見がわれたね、どうだろう」
気になっていると、点数配分の割合も発表された。実技試験2割、戦闘試験5割、創造試験3割だ。
『よっし!』
「ルーカスが正解かー」
「そうとも限らないよ」
「『へっ……!?』」
『戦闘試験も結局は魔力量に応じて勝敗が決まりやすくなりますからね、それに加えて実技試験2割ともなるとほぼ7割が才能と言っと良いのではないですか?加えて戦闘試験があまり成績良くなくても才能さえあれば2割はもらえる、結構な優遇ですよ』
「そーいうこと、だから結局は才能の部分が大きい」
『そっかー』
そうか、まあそうだよな。
魔法は結局才能。
この世界に来て、周りが才能ある人間しかいなかったから当たり前のようにみんな魔法が上手かったけれど、そりゃ不得意な人だっているよな。
もちろん、本当に不得意な生徒は入試の段階で落とされるから、ここにいる人たちはそれでも恵まれてる方だとは思うけれど、厳しい世界だ。
「まあ、もし才能がなくても戦闘試験さえなんとかなれば十分一番上のクラスを狙える点数配分だね」
「逆に言えばそういうことだな、俺たちにとってはありがたいか」
--バチバチバチッ!
親友でありライバルであるノアと火花を散らしながら、戦闘試験を楽しみにするのだった。
-----------------------------
58
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。
日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。
両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日――
「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」
女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。
目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。
作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。
けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。
――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。
誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。
そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。
ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。
癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!
異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
農家の四男に転生したルイ。
そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。
農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。
十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。
家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。
ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる!
見切り発車。不定期更新。
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる