百姓貴族はお呼びじゃないと言われ婚約破棄をされて追放されたので隣国で農業しながら幸せになります!

ユウ

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50告白

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あの後、とにかく大変だった。
まず数名の侍女さん達に案内され豪華絢爛な湯殿に入れられた。


その後は念入りに肌の手入れに、髪も綺麗に現れて着替えもしてもらって至れり尽くせりだった。



「アンリ、気分はどうだ」

「ダメ人間になりそう」

「そうか」


湯殿を出た後に、バルコニーに案内されると、庭では従魔達がお昼寝モードだった。


「一応、従魔は庭にいてもらっている。皆に紹介していないからな」

「アレク…本当に王子様なの?」

私は知らず知らず失礼なことをしていたんじゃ。


「アンリ、かしこまらないでほしい」

「でも…」

「俺は元王子であるのは事実だが」

「元?」


今は王子じゃないってこと?


「王位継承権は返上している」

「何故?」

「俺には兄のような器はない。何より継承権をめぐって争いはしたくない」

アレクらしいと思った。
兄弟で争いたくないから自ら身を引くなんて。


「アレクはやっぱり優しいね」

「優しいのは君だ」

「え?」


「本当にありがとう」


そっと手を握りながら唇を寄せられた。


「君は俺にとって女神だった…今も」

「へ!」


何で私が女神?
こんなへんぽこな田舎娘が。


「初めて会った時に俺を救ってくれた」

「いや、成り行きというか」

当初私は巨大な桃を拾って食べようとしただけだし。
中には人がいたから助けただけだし。


「でも、その後私はアレクといって楽しかったし」

「君と過ごした時間は本当に幸福だった」


強く手を握られ、気恥ずかしくなる。


「君に救われたのは俺だったんだ。そのうえ国まで救ってくれて…本当にありがとう」


「アレク…」



今までちょっとした触れ合いはあった。

でもこれは…


「アレク」


近い。


ものすごく近すぎる。



「君に傍にいて欲しい」

「へ?」

「好きなんだ。君が好きで仕方ないんだ」


今度は強く抱きしめられた。


「君を好きになってもいいか。この先も君を好きていてもいいだろうか」


今までパパ以外に好きだと言われたことはない。

こんな風に触れ合うことも泣ければ、愛情を伝えてくれたことは。

「君がこの国を出たいならそれでもかまわない」

「アレク!」

「俺は君とこのまま旅を続けたい」


アレクはこの国に必要な人なのに?


「ダメだよ!アレクはこの国に必要とされて…」

「俺には君が必要だ。自惚れなければ君は俺を好いてくれていると思っている」


「うん…好きだよ」



私の好きはどういう意味の好きかは言わなかった。



「アレクが好きだよ。でも…」


「なら傍にいてくれ。君を愛しているんだ」


宙ぶらりんの私。
誰からも愛されない私がアレクに愛されていいのかと思う。

でも、私の言葉は続かなかった。


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