百姓貴族はお呼びじゃないと言われ婚約破棄をされて追放されたので隣国で農業しながら幸せになります!

ユウ

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コルセットの装着が終わった後の事はあまり覚えていない。
あまりに辛さにお花畑と川が見えたのだから。


「準備は整ったようだが…大丈夫か」

「アレク。貴族って大変なんだね」

「君の場合は…まぁ色々と」


社交界に出ることもなく畑と生きて来た私。
前世もおしゃれや流行はそっちのけだったから、コルセットの苦しみやおしゃれの大変さを知らない。


本当に大変だ。


「着飾った君も美しいが…俺は普段の君が一番好きだ」


「アレク様、そのようなことをおっしゃらないでくださいませ」

「ナディア」


私を一生懸命着飾ってくれた皆が少し怒った表情をしていた。


「さぁ行こうか」

「うん」


アレクにエスコートされる形で謁見の間に向かう。

今日はアレクもすごくかっこいいな。
まるで王子様みたいだ。

「アレク、王子様だね」

「アンリ様、元ではありますが王子です」


「ナディア、いい加減にしてくれ。俺は別にお前達の仕事を侮辱していったんじゃない」


廊下を歩きながらさっきのことをまだ言っているのか?

ナディアさんは何やらブツブツ言っている。



謁見の間に立ち止まるとなナディアさんは扉を開けてくれた。


「お二方、お連れいたしました」


「ご苦労だったなナディア」


「ハッ!」



玉座に座る陛下にその傍には王妃陛下とお兄様。


…ともう一人。



「嬢ちゃん」


「ドワーフのお爺ちゃん!」



私は思わず声を上げてしまった。


「アンリ様!このお方は!」

「待てアンリ…君は」



私の言葉に二人は真っ青になり止めようとしたが。


「良い。できれば無礼講にしてくれ…良いか陛下」

「はい、貴方様さえよろしいのでしたら」


ゆっくりと歩いてくるその人は。


「セージ陛下」

「え?」


ドワーフのお爺さんが陛下?


「お爺さん、王様だったんですか」


「一応役職はな」

「ドワーフの王様…」


「とはいえ、そんな堅苦しい肩書ではないぞ…他のドワーフより少し長生きをしておる故な」

「長生き…」

「二千年程…」


いやいや!
おかしくないか?


パパが生前教えてくれたけど長命種族のエルフでも平均寿命は千年だ。
ハイエルフでも二千年も生きるなんてまずないだろ!


そんな種族は竜ぐらいだと。
ちなみにドワーフの平均寿命は良くて五百年ぐらうだと聞いたけど。


「通常より長く生きたわ。だが人類史上主義派同盟国に領土を焼かれ国を奪われる身の上、隠れて同胞と暮らしていたが、人間達により仲間は散らばってしもうてな」


「そうだったんですか」


「だが、なんとか仲間を見つけ再び国を再興したはいいが…我が国に入り込んだ人間達に田畑を荒らされ、呪いをまき散らされてしまった」


聞くに堪えない。
人類至上主義を貫くとしても自分達はどれだけ非道な真似をしているか理解していない。


沸々と怒りが湧いた。

「そんな時だ。お嬢ちゃんと出会ったのは」

「はい?」


怒り心頭だった最中、聞かれたのは驚くべきことだった。


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