百姓貴族だから嫌われていいますが、婚約者には愛されているのでお気になさらず!

ユウ

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3不幸の手紙

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匿名希望で届いた手紙。
真っ黒な封筒と一緒に黒いユリの花が添えられていた。


「痛っ…」

「姫!」


便箋の中にはカミソリが仕込まれていた。
悪意しか感じない私は手紙に書かれた内容を読むと。


「侯爵家を汚す悪魔…」


「誰じゃ”!」

「悪魔だと!」


職人気質な頑固な人達であるが、私が赤ちゃんの頃から可愛がってくれている。
現在王都で私の事をあることないこと噂をされているのは知っている。


「こうなったらギルドに命じてやるか」

「犯人を捜させた後に首を切り落としてくれる」

「こちらが情けをかければ調子に乗るとは」

「ストライキだ!」



ドワーフは人間世界にとって重要な立ち位置にいる。
現在、王国内に建てられている王宮だけに限らず貴族の邸や神殿等はドワーフの技術で建てられた。


勇者の聖剣や大魔法使いの杖などもドワーフが作ったと言われている。
万一、ドワーフがストライキを起こせば国は沈んでしまうともいえるのだから。


「だっ…大丈夫だし」

「大丈夫じゃない!」

「絶対許せん!」

「いやじゃ!」



どっちが子供か分からない。
ドワーフは私達人間よりもずっと長生きだ。

私の祖父も軽く五百年は生きていると聞いた。
エルフや竜程ではないが、人間よりもずっと長い間生きている。


なので国の弱みもそれなりに握っているわけで…

「先々代の王の黒歴史をバラしてやる」

「いや、元老院の性癖を暴露してやる。あいつらはエルフに嫌われているからな!」

「そうだ天敵であるが、あいつ等に嫌がらせをすると言えば協力するぞ!」



ここまで来たら最悪だ。
ドワーフは縄張り意識が強いとされている。

仲間意識が強い。
同族を侮辱されれば仕返しに行くほど情に厚いのだけど。


「何よりドワーフの指を傷つけるなど!」

「あっ…」


「姫、とにかく止血じゃ!誰か薬を持ってこい!それからギルドに連絡してすぐに治癒師を来させろ!傷跡を一ミリでも残せば契約破棄だと脅せ!」

「いや、本当に大丈夫…」

「そうじゃ!ノームにも連絡しろ!ドワーフの姫が傷物にされたと」

「本当に止めてぇぇぇ!」


そんなことを言ったら地震が起きるから。
ノームは体は小さいけど地の加護を持つ精霊様だ。


大地を揺らし、地震を起こすことなど動作もなく。


本当に恐ろしいことになるのだから。




この後死ぬ気で止めたけど、不幸の手紙はエリオットに黙っておいた。


けれど、不幸の手紙はこの日から頻繁に届くようになるのだった。
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