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【R15】番外編
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ジョンは宿舎の玄関に向かってずんずん歩いていく。
「ちょっとジョン!降ろして!」
大きな体は僕の言葉を無視して抵抗を物ともしない。
廊下の先のエントランスにガロ座長とルパートさんがいるのが見えた。
座長は高級ウイスキーの焼印が入った木箱を手にしている。
「いやぁ悪ぃですね、こんな立派なもん。」
「いえ、奥様のお迎えとはいえ突然お邪魔してしまいましたので。本当はもっと団欒をお楽しみいただければ良いのですが、旦那様は奥様がいないと半日すらちゃんとお留守番が出来ないもので。お恥ずかしい限りです。」
「いんですよ。ルネももう帰りてぇって言ってましたから。似た者夫婦ってやつですな。はっはっは!」
言ってないよ!高級ウイスキーであっさり僕を売るな!
「ざ、座長!助けて!」
「おー、ルネ。伯爵さんと仲良くな!」
助けを求める声も虚しく、僕は玄関先に停められた自動車の後部座席に担ぎ込まれた。
「もー!帰らないよ!!しばらく家出するって書き置きしたじゃん!」
降ろされて拘束がなくなったので、慌てて車から降りようとジョンが立つのと反対側のドアに向かって身を乗り出す。
「頼む。帰ってきてくれないか。」
座席に乗り込んできて僕を抱きすくめながらジョンが言った。
ドアノブにかけた僕の手にジョンの手が重なってゆっくりノブから手を外させられる。
「……少しして落ち着いたら帰るから。」
今帰ってもまた何も言えなくてモヤモヤしそう。
「今帰ってきて欲しい。気に入らないところがあるなら言ってくれ。俺はあまり気が利いた人間じゃないから。」
「でも、ジョンが聞きたくない話かもよ。」
「構わない。なんでも聞くから、帰ってきてくれ。」
「何言っても嫌いんなんない?」
「なれるわけ無い。大丈夫だから、ルネの話を聞かせてくれないか?」
握られた手が宥めるように優しく撫でられる。胸がじんわりした。
「……分かった。帰る。」
ジョンが安心したように息を一つ吐く。
開いていた扉を閉めて運転席に合図を送ると、車はエンジン音を立てて走り出した。
たった数時間離れただけのリリック家の屋敷にまた戻ってくると、いつの間に載せたのか荷台からルパートさんが運転席を降りて僕の荷物を下ろす。
「あ、ありがとうございます。あの、お手間かけました。」
「とんでもない。荷物はお部屋に運んでおきますから、奥様は旦那様と行かれて下さい。日々朴念仁の相手は疲れるでしょうが、奥様ならどう転がしても平気ですよ。」
ルパートさんが優しく笑う。
彼らしい気遣いを感じた。僕に対してだけ。
先を歩くジョンに黙ってついていくと、ジョンの寝室に入る。
室内のソファーに座るように促された。
僕が座ると、ジョンは床に膝をついて両手を組み、懺悔するみたいに僕の揃えた膝の上に拳を置いた。
「じ、ジョン!普通に座ろ?」
「いや、こうさせてくれ。俺は君が嫌になるようなことをしたのだろう?情けない事に、君と過ごせる事に浮かれすぎていて自分で全く気付いていなかったんだ。どうか君の気持ちを聞かせて欲しい。」
ジョンは頑としてその姿勢で話を聞く気のようだったので、諦めてこのまま話す事にする。
「じゃあ……この際だし、言うね。」
「ああ。頼む。」
「あのね、僕フリフリしたデザイン大して好きじゃないんだ。ぬいぐるみを部屋に置くのも趣味じゃない。」
「ぐ……そ、そうか…………とても似合っているのだが……いや、うむ。大丈夫……だ。直ぐにデザイナーを呼んでルネの好きなように模様替えしよう。」
「食事中にいつもじっと見られてるのも落ち着かないし。」
「すまない……つい見てしまうんだ。しかしもうしない。……ように努力する。」
「あと、夫婦なんだから寝室は一緒でいいじゃん。」
「む……それは……」
「嫌?」
「嫌なわけはない。」
「じゃあなんで一緒にしないの?」
「最初は恥ずかしかったんだ。最近は、君から部屋に来てくれるのが、嬉しくて……」
珍しく見下ろしているジョンの頭から覗いた耳が赤くなる。
意外な理由にこっちまで顔が熱くなった。
「僕は、一緒がいいな。……だめ?」
固く組まれたごつごつの手を撫でる。
ジョンは僕の手の下でさらにぎゅっと指が甲に食い込むくらい両手を握りしめた。
「駄目なわけはない!もちろん今日からルネもこの部屋を使ってくれ。今後改築してちゃんと設計した二人の寝室も作ろう。」
「うん。それと今日ジョンとセックスしたい。」
「うむ分かった。もちろんセックスもしよう。……むぅ!?」
「ちょっとジョン!降ろして!」
大きな体は僕の言葉を無視して抵抗を物ともしない。
廊下の先のエントランスにガロ座長とルパートさんがいるのが見えた。
座長は高級ウイスキーの焼印が入った木箱を手にしている。
「いやぁ悪ぃですね、こんな立派なもん。」
「いえ、奥様のお迎えとはいえ突然お邪魔してしまいましたので。本当はもっと団欒をお楽しみいただければ良いのですが、旦那様は奥様がいないと半日すらちゃんとお留守番が出来ないもので。お恥ずかしい限りです。」
「いんですよ。ルネももう帰りてぇって言ってましたから。似た者夫婦ってやつですな。はっはっは!」
言ってないよ!高級ウイスキーであっさり僕を売るな!
「ざ、座長!助けて!」
「おー、ルネ。伯爵さんと仲良くな!」
助けを求める声も虚しく、僕は玄関先に停められた自動車の後部座席に担ぎ込まれた。
「もー!帰らないよ!!しばらく家出するって書き置きしたじゃん!」
降ろされて拘束がなくなったので、慌てて車から降りようとジョンが立つのと反対側のドアに向かって身を乗り出す。
「頼む。帰ってきてくれないか。」
座席に乗り込んできて僕を抱きすくめながらジョンが言った。
ドアノブにかけた僕の手にジョンの手が重なってゆっくりノブから手を外させられる。
「……少しして落ち着いたら帰るから。」
今帰ってもまた何も言えなくてモヤモヤしそう。
「今帰ってきて欲しい。気に入らないところがあるなら言ってくれ。俺はあまり気が利いた人間じゃないから。」
「でも、ジョンが聞きたくない話かもよ。」
「構わない。なんでも聞くから、帰ってきてくれ。」
「何言っても嫌いんなんない?」
「なれるわけ無い。大丈夫だから、ルネの話を聞かせてくれないか?」
握られた手が宥めるように優しく撫でられる。胸がじんわりした。
「……分かった。帰る。」
ジョンが安心したように息を一つ吐く。
開いていた扉を閉めて運転席に合図を送ると、車はエンジン音を立てて走り出した。
たった数時間離れただけのリリック家の屋敷にまた戻ってくると、いつの間に載せたのか荷台からルパートさんが運転席を降りて僕の荷物を下ろす。
「あ、ありがとうございます。あの、お手間かけました。」
「とんでもない。荷物はお部屋に運んでおきますから、奥様は旦那様と行かれて下さい。日々朴念仁の相手は疲れるでしょうが、奥様ならどう転がしても平気ですよ。」
ルパートさんが優しく笑う。
彼らしい気遣いを感じた。僕に対してだけ。
先を歩くジョンに黙ってついていくと、ジョンの寝室に入る。
室内のソファーに座るように促された。
僕が座ると、ジョンは床に膝をついて両手を組み、懺悔するみたいに僕の揃えた膝の上に拳を置いた。
「じ、ジョン!普通に座ろ?」
「いや、こうさせてくれ。俺は君が嫌になるようなことをしたのだろう?情けない事に、君と過ごせる事に浮かれすぎていて自分で全く気付いていなかったんだ。どうか君の気持ちを聞かせて欲しい。」
ジョンは頑としてその姿勢で話を聞く気のようだったので、諦めてこのまま話す事にする。
「じゃあ……この際だし、言うね。」
「ああ。頼む。」
「あのね、僕フリフリしたデザイン大して好きじゃないんだ。ぬいぐるみを部屋に置くのも趣味じゃない。」
「ぐ……そ、そうか…………とても似合っているのだが……いや、うむ。大丈夫……だ。直ぐにデザイナーを呼んでルネの好きなように模様替えしよう。」
「食事中にいつもじっと見られてるのも落ち着かないし。」
「すまない……つい見てしまうんだ。しかしもうしない。……ように努力する。」
「あと、夫婦なんだから寝室は一緒でいいじゃん。」
「む……それは……」
「嫌?」
「嫌なわけはない。」
「じゃあなんで一緒にしないの?」
「最初は恥ずかしかったんだ。最近は、君から部屋に来てくれるのが、嬉しくて……」
珍しく見下ろしているジョンの頭から覗いた耳が赤くなる。
意外な理由にこっちまで顔が熱くなった。
「僕は、一緒がいいな。……だめ?」
固く組まれたごつごつの手を撫でる。
ジョンは僕の手の下でさらにぎゅっと指が甲に食い込むくらい両手を握りしめた。
「駄目なわけはない!もちろん今日からルネもこの部屋を使ってくれ。今後改築してちゃんと設計した二人の寝室も作ろう。」
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「うむ分かった。もちろんセックスもしよう。……むぅ!?」
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