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第1章 19 媚薬の罠
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夕方6時―
アンドレアは仕事から帰宅すると出迎えに現れたフットマンからすぐにダイニングルームへ来てくださいと言われ、上着とかばんを預けるとそのまま呼ばれた部屋へと向かった。
扉を開けると、そこには既に料理が並べられたテーブルの前にアグネスとエーリカが座ってアンドレを待っていた。
「お帰りなさい、アンドレア様。」
アグネスは言う。
「お待ちしておりましたわ、アンドレア様!」
エーリカは甘えた声で椅子から立ち上るとアンドレアの元へ駆け寄り、腕を絡めとった。
「え、ええ・・・ただいま帰りました・・・。」
エーリカの着ているドレスは胸の谷間がはっきり分かるほどに深く切れ込みが入っている。アンドレアは思わず凝視してしまったが、すぐにエーリカとアグネスの視線を感じ、慌てて目をそらすとごまかすように言った。
「あの・・ところでスカーレットはどちらにいるのですか?姿が見えないようなのですが・・。」
「ええ、スカーレットは熱を出して寝込んでいるのよ。」
アグネスの言葉にアンドレアは驚いた。
「え?ならすぐにでも顔を見に行かなければ・・。」
しかし、それを止めたのはエーリカだった。
「あら、駄目よ。アンドレア様。お義姉様は体調が悪いから、誰も部屋に来ないでくれと言っていたのよ。部屋を訪ねれば逆に迷惑になるわ。」
「そう・・・なのかい・・・?なら・・訪ねない方がよさそうだね・・・。」
アンドレアは仕方なく溜息をついた―。
****
「どうかしら?アンドレア様。こちらのワインは?」
アグネスはワイングラスに自らワインを注ぎこみ、アンドレアに渡した。もう既に飲み始めて3杯目になる。この部屋にはフットマンは誰もいない。
「ええ・・・とても美味しいですが・・少しアルコールがきついようですね・・。だからもうこれ以上ワインは・・。」
アンドレアは荒い息を吐きながら顔を赤らめ、勧められたワインを断ろうとした。
「あら、そんな事言わずに・・後1杯だけ飲んでくださいな。」
言いながらエーリカは隠し持っていた錠剤をさりげなくワイングラスにポトリと入れたが、酔いがかなり回っているアンドレアは気づいていない。
「さあ、どうぞ。」
エーリカは立ち上がり、アンドレアの傍に行くとワインを勧めた。
「早く飲んでください。」
アンドレアの耳元で囁くように言う。
「あ・・ああ・・。」
まるで呪文にでもかかったかのようにうアンドレアはグラスを手に持ち、煽るように一気に飲む。すると今まで以上にないくらい身体がカッと熱くなるのを感じた。
「え・・・?」
思わずテーブルに突っ伏しそうになるところをエーリカが支えた。そして再び耳元で囁く。
「大丈夫ですか・・?アンドレア様?」
「あ、ああ・・・だいじょう・・ぶ・・。」
しかし、もはやアンドレアは意識を保っているのもやっとだった。
(何だ・・・一体、この感覚は・・・?)
「アンドレア様。私が部屋までお連れしますわ。さ、私につかまって下さい。」
「あ、ありがとう・・・。」
アンドレアはエーリカに手を貸してもらい、立ち上がった。エーリカは素早くアグネスと目配せをすると、アンドレアと一緒にダイニングルームを出て行った。
「ふふふ・・・うまくやるのよ、エーリカ。」
アグネスは優雅に微笑むと・・ワインを煽るように飲み干した―。
****
薄暗いアルコールランプが灯されたアンドレアの部屋―。
ドサリとアンドレアをベッドに寝かせると、エーリカはアンドレアを覗き込んだ。
「大丈夫ですか・・・アンドレア様・・・。」
すると、それまで目を閉じていたアンドレアがパチリと目を開け、エーリカの頭の後ろに手を置き、突然深い口づけをしてくるとそのままベッドの上に押し倒し、乱暴な手つきでエーリカのドレスを脱がし始めた。
(ふふふ・・・媚薬がとてもよく聞いているようね・・・。)
エーリカは満足げに笑みを浮かべ・・・自分の身体の上に覆いかぶさって来た男の首に腕を巻き付けると再びアンドレアは深く口づけて来た。
そして・・アンドレアとエーリカはその夜、何度も身体を重ねた―。
アンドレアは仕事から帰宅すると出迎えに現れたフットマンからすぐにダイニングルームへ来てくださいと言われ、上着とかばんを預けるとそのまま呼ばれた部屋へと向かった。
扉を開けると、そこには既に料理が並べられたテーブルの前にアグネスとエーリカが座ってアンドレを待っていた。
「お帰りなさい、アンドレア様。」
アグネスは言う。
「お待ちしておりましたわ、アンドレア様!」
エーリカは甘えた声で椅子から立ち上るとアンドレアの元へ駆け寄り、腕を絡めとった。
「え、ええ・・・ただいま帰りました・・・。」
エーリカの着ているドレスは胸の谷間がはっきり分かるほどに深く切れ込みが入っている。アンドレアは思わず凝視してしまったが、すぐにエーリカとアグネスの視線を感じ、慌てて目をそらすとごまかすように言った。
「あの・・ところでスカーレットはどちらにいるのですか?姿が見えないようなのですが・・。」
「ええ、スカーレットは熱を出して寝込んでいるのよ。」
アグネスの言葉にアンドレアは驚いた。
「え?ならすぐにでも顔を見に行かなければ・・。」
しかし、それを止めたのはエーリカだった。
「あら、駄目よ。アンドレア様。お義姉様は体調が悪いから、誰も部屋に来ないでくれと言っていたのよ。部屋を訪ねれば逆に迷惑になるわ。」
「そう・・・なのかい・・・?なら・・訪ねない方がよさそうだね・・・。」
アンドレアは仕方なく溜息をついた―。
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「どうかしら?アンドレア様。こちらのワインは?」
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「ええ・・・とても美味しいですが・・少しアルコールがきついようですね・・。だからもうこれ以上ワインは・・。」
アンドレアは荒い息を吐きながら顔を赤らめ、勧められたワインを断ろうとした。
「あら、そんな事言わずに・・後1杯だけ飲んでくださいな。」
言いながらエーリカは隠し持っていた錠剤をさりげなくワイングラスにポトリと入れたが、酔いがかなり回っているアンドレアは気づいていない。
「さあ、どうぞ。」
エーリカは立ち上がり、アンドレアの傍に行くとワインを勧めた。
「早く飲んでください。」
アンドレアの耳元で囁くように言う。
「あ・・ああ・・。」
まるで呪文にでもかかったかのようにうアンドレアはグラスを手に持ち、煽るように一気に飲む。すると今まで以上にないくらい身体がカッと熱くなるのを感じた。
「え・・・?」
思わずテーブルに突っ伏しそうになるところをエーリカが支えた。そして再び耳元で囁く。
「大丈夫ですか・・?アンドレア様?」
「あ、ああ・・・だいじょう・・ぶ・・。」
しかし、もはやアンドレアは意識を保っているのもやっとだった。
(何だ・・・一体、この感覚は・・・?)
「アンドレア様。私が部屋までお連れしますわ。さ、私につかまって下さい。」
「あ、ありがとう・・・。」
アンドレアはエーリカに手を貸してもらい、立ち上がった。エーリカは素早くアグネスと目配せをすると、アンドレアと一緒にダイニングルームを出て行った。
「ふふふ・・・うまくやるのよ、エーリカ。」
アグネスは優雅に微笑むと・・ワインを煽るように飲み干した―。
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薄暗いアルコールランプが灯されたアンドレアの部屋―。
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「大丈夫ですか・・・アンドレア様・・・。」
すると、それまで目を閉じていたアンドレアがパチリと目を開け、エーリカの頭の後ろに手を置き、突然深い口づけをしてくるとそのままベッドの上に押し倒し、乱暴な手つきでエーリカのドレスを脱がし始めた。
(ふふふ・・・媚薬がとてもよく聞いているようね・・・。)
エーリカは満足げに笑みを浮かべ・・・自分の身体の上に覆いかぶさって来た男の首に腕を巻き付けると再びアンドレアは深く口づけて来た。
そして・・アンドレアとエーリカはその夜、何度も身体を重ねた―。
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