母と妹が出来て婚約者が義理の家族になった伯爵令嬢は・・

結城芙由奈@コミカライズ連載中

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第2章 7 新しい部屋

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 スカーレットの部屋は彼女自身のたっての願いでカールの隣の空き部屋にしてもらう事にした。この部屋ならすぐに何かあった時、カールの部屋に駆けつける事が出来るし、何より部屋が隣同士と言う事はスカーレット自身が男性達とすれ違う機会をそれだけ減らせるという利点もあったからだ。
そしてブリジットの部屋はスカーレットの隣の部屋に決まった。



「スカーレット様。授業は明日からですよね?」

スカーレットの部屋にブリジットと共に一緒について来たカールが尋ねてきた。

「ええ、そうですね。でも最初からいきなり授業というのはやめにしましょう。明日はお互いの自己紹介をしあって・・色々なお話をしましょう。後・・少しカール様に御庭を案内して頂けると嬉しいわ。」

スカーレットの言葉にカールは嬉しそうに笑みを浮かべると言った。

「はい!スカーレット様。明日は僕が好きな場所へ案内させて頂きますね?今夜の夕食楽しみにしています。それでは失礼します。」

カールは可愛らしい笑みを浮かべると、お辞儀をして部屋から去って行った。

「ふふ・・・とても可愛らしい男の子だわ・・。」

スカーレットは笑みを浮かべると言った。

「ええ、本当に素直で愛らしい男の子ですね。それにとても利発そうですが・・・何故カール様は学校へ通っていないのでしょうね?」

ブリジットはスカーレットの荷物整理を手伝いながら言った。

「ええ、そうね。私もそれは気になっていたの。でも名門の貴族の家系では学校へ通わずに家庭で教育を受ける場合もあるし・・・確かチェスター家は皇族とも縁のある家系だから・・カール様も学校へ通っていない可能性もあるわよね?」

しかし、よくよく考えてみればスカーレットは依頼主の当主代理を務めているアリオスから家庭教師の仕事について一切の説明を受けていない。本当なら彼自身から色々カールについての予備知識を聞いて学習の目安をたてておきたいところだが・・・肝心のスカーレットが男性恐怖症に陥っている為、とてもではないがアンドレアとほぼ同年代のアリオスとは怖くて話が出来そうに無かった。

(いずれ、色々分って来るでしょう・・今はカール様と親密になり、私がこの環境に慣れていけば・・・徐々にカール様の情報が入って来るでしょう。)

スカーレットはそう、割り切ることにした。

「それじゃ、夕食までに間に合うように部屋を片付けないとね。」

スカーレットはブリジットに言う。

「ええ、そうですね。」

そしてブリジットは新しくあてがわれた部屋を見渡しながら言う。

「それにしても本当に立派なお屋敷ですね・・・。こちらのお部屋も、私に与えられたお部屋も、元々は単なる空き部屋だったのですよね?それでもこのように立派なお部屋なのですから・・・。」

「ええ、そうね・・本当に驚きだわ。」

スカーレットも頷く。2人が驚くのは無理も無かった。与えられた部屋は今までよりも2倍近い広さがあり、運びこまれてきたベッドは豪華なキングサイズであったし、クローゼットも十分すぎる大きさで、スカーレットが運び入れてきた服を全て入れても有り余るくらいの広さがあったからだ。

「こんなに見事な部屋を1人で使用なんて・・・もったいない位だわ。本当に・・私を紹介して下さった弁護士の先生には感謝しないと。」

そしてその反面、自分たちに今まで仕えて来てくれた使用人たちを・・自分が守ることが出来なかった事について・・スカーレットは胸を痛めるのだった―。
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