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第2章 16 夏の装い
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カールの体調が回復した翌朝7時―
コンコン
ブリジットはスカーレットの部屋の扉をノックした。
「スカーレット様、お目覚めでいらっしゃいますか?」
「ええ、起きてるわ。中に入って?」
部屋の中からスカーレットの声が聞こえた。
「失礼致します」
カチャリとドアを開けて、スカーレットの部屋の中へ足を踏み入れたブリジットは驚いた。そこには夏用のワンピースドレスを着用したスカーレットがドレッサーの前で髪をとかしていたからだ。
「おはよう、ブリジット」
部屋に入ってきたブリジットを見てスカーレットは微笑んだ。
「ス、スカーレット様…そのお召し物は…?」
昨日迄のスカーレットは襟元迄ぴっちり覆われてた長袖のワンピースドレスで肌の露出を極端に抑えた格好をしていた。なのに今朝のドレスは淡いグリーンのワンピースを着用していた。首元は涼し気なVネック、パフスリーブの半そでに膝下までのドレスは色合い的にも涼し気に見え、色白でほっそりしたスカーレットによく似合っていた。
「ええ…私、反省したの。私が暑い日中にまるで真冬の装いのようなドレスを着ていたものだからカール様に気を使わせてしまったの。私を涼しい緑道に案内して下さったせいでカール様は風邪を引いてしまったのよ?しかも誰も看病もしてくれず…。もうあんな辛い目に遭わせたくないの。だからこそ私は変わらないといけないのよ」
スカーレットは神妙な顔つきで言う。
「そうだったのですね…その考えはご立派です。でも本当に大丈夫ですか?いきなりそのような格好をされたりして…ご無理をなさっているのではありませんか?」
ブリジットは若干スカーレットの顔色が青ざめている事が気がかりだった。そこでいい事を考え付いた。
「そうだわ、私に良い考えがあります。薄手のスカーフを首元に巻いて胸元を隠せば多少なりとも気持ち的に安心できるのではありませんか?」
「まあ…それは確かに良い考えね。今何かスカーフが無いか探してみるわ」
スカーレットはアクセサリーの類が入った引き出しを開けて探していると探してみると淡いブルーのシルク素材のスカーフが見つかった。
「どうかしら…?このスカーフ」
スカーレットは首元に合わせてブリジットに尋ねてみた。
「ええ、とてもよくお似合いです。では本日はそちらを巻いてお過ごしになるとよいと思います。私が巻いて差し上げますね?」
ブリジットは嬉しそうにいそいそとスカーレットの背後に回るとスカーフを巻き、銀色に輝くバラの花モチーフにしたブローチで止めた。
「どうでしょうか?スカーレット様」
スカーレットはドレッサーの前に立つと満足気に頷いた。
「ありがとう、ブリジット。とても素敵だわ…これなら首元も胸元も隠せるから安心ね?」
ニッコリ笑みを浮かべると言った。
「カール様がお待ちになってるわ。早くダイニングルームへ行きましょう?」
そして2人はカールの待つダイニングルームへと向かった―。
****
「あ、おはようございます!スカーレット様、ブリジットさん」
ダイニングルームへ到着すると、やはりすでにそこにはカールの姿があった。
「おはようございます。カール様」
「おはようございます」
スカーレットとブリジットは交互に挨拶した。するとカールがスカーレットをじっと見つめると言った。
「スカーレット様、今日のお洋服‥とっても素敵ですね。良くお似合いです!」
そして笑みを浮かべる。
「ま、まあ…本当ですか?嬉しいです。ありがとうございます」
スカーレットはまだたった10歳の少年だが、自分の着ているワンピースを褒められて嬉しくなった。
(そうよ…いつまでも怯えてその場にふさわしくない洋服を着ることが出来ないわ。私は名門『チェスター』侯爵家に雇われた家庭教師なのだから…)
スカーレットは思うのだった―。
コンコン
ブリジットはスカーレットの部屋の扉をノックした。
「スカーレット様、お目覚めでいらっしゃいますか?」
「ええ、起きてるわ。中に入って?」
部屋の中からスカーレットの声が聞こえた。
「失礼致します」
カチャリとドアを開けて、スカーレットの部屋の中へ足を踏み入れたブリジットは驚いた。そこには夏用のワンピースドレスを着用したスカーレットがドレッサーの前で髪をとかしていたからだ。
「おはよう、ブリジット」
部屋に入ってきたブリジットを見てスカーレットは微笑んだ。
「ス、スカーレット様…そのお召し物は…?」
昨日迄のスカーレットは襟元迄ぴっちり覆われてた長袖のワンピースドレスで肌の露出を極端に抑えた格好をしていた。なのに今朝のドレスは淡いグリーンのワンピースを着用していた。首元は涼し気なVネック、パフスリーブの半そでに膝下までのドレスは色合い的にも涼し気に見え、色白でほっそりしたスカーレットによく似合っていた。
「ええ…私、反省したの。私が暑い日中にまるで真冬の装いのようなドレスを着ていたものだからカール様に気を使わせてしまったの。私を涼しい緑道に案内して下さったせいでカール様は風邪を引いてしまったのよ?しかも誰も看病もしてくれず…。もうあんな辛い目に遭わせたくないの。だからこそ私は変わらないといけないのよ」
スカーレットは神妙な顔つきで言う。
「そうだったのですね…その考えはご立派です。でも本当に大丈夫ですか?いきなりそのような格好をされたりして…ご無理をなさっているのではありませんか?」
ブリジットは若干スカーレットの顔色が青ざめている事が気がかりだった。そこでいい事を考え付いた。
「そうだわ、私に良い考えがあります。薄手のスカーフを首元に巻いて胸元を隠せば多少なりとも気持ち的に安心できるのではありませんか?」
「まあ…それは確かに良い考えね。今何かスカーフが無いか探してみるわ」
スカーレットはアクセサリーの類が入った引き出しを開けて探していると探してみると淡いブルーのシルク素材のスカーフが見つかった。
「どうかしら…?このスカーフ」
スカーレットは首元に合わせてブリジットに尋ねてみた。
「ええ、とてもよくお似合いです。では本日はそちらを巻いてお過ごしになるとよいと思います。私が巻いて差し上げますね?」
ブリジットは嬉しそうにいそいそとスカーレットの背後に回るとスカーフを巻き、銀色に輝くバラの花モチーフにしたブローチで止めた。
「どうでしょうか?スカーレット様」
スカーレットはドレッサーの前に立つと満足気に頷いた。
「ありがとう、ブリジット。とても素敵だわ…これなら首元も胸元も隠せるから安心ね?」
ニッコリ笑みを浮かべると言った。
「カール様がお待ちになってるわ。早くダイニングルームへ行きましょう?」
そして2人はカールの待つダイニングルームへと向かった―。
****
「あ、おはようございます!スカーレット様、ブリジットさん」
ダイニングルームへ到着すると、やはりすでにそこにはカールの姿があった。
「おはようございます。カール様」
「おはようございます」
スカーレットとブリジットは交互に挨拶した。するとカールがスカーレットをじっと見つめると言った。
「スカーレット様、今日のお洋服‥とっても素敵ですね。良くお似合いです!」
そして笑みを浮かべる。
「ま、まあ…本当ですか?嬉しいです。ありがとうございます」
スカーレットはまだたった10歳の少年だが、自分の着ているワンピースを褒められて嬉しくなった。
(そうよ…いつまでも怯えてその場にふさわしくない洋服を着ることが出来ないわ。私は名門『チェスター』侯爵家に雇われた家庭教師なのだから…)
スカーレットは思うのだった―。
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