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第3章 19 アリオスの悪友
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「アリオスじゃないか?」
聞き覚えのある声にアリオスは振り返った。そこには黒髪に紺色のスーツを着こなした男性が立っていた。その傍らには亜麻色の髪を緩やかにアップした女性が立っている。女性はオレンジ色の鮮やかなドレスが際立っていた。
「あ…スティーブ」
アリオスは焦った。
(まずい男に会ったな…。スティーブは女に手が早い。スカーレットに手を出して来なければいいが…)
しかし、それよりもアリオスは傍らに立っている女性の方が気がかりだった。
「珍しいじゃないか。お前がこういう社交の場に出席するなんて…いつも大体欠席しているはずなのに。嫌いだっただろう?こういうパーティーに出席するのは?」」
「アイザック皇子の招待状だったから…断るわけにはいかなかったのさ。それに丁度紹介したい女性がいたから出席したんだ」
アリオスは自分の斜め後ろに控えているスカーレットをチラリと見ると言った。
「ああ、そうだ。さっきからずっときになっていたんだよ。そちらの女性は誰なんだい?物凄い美人じゃないか?俺に紹介してくれないか?」
アリオスは心の中で舌打ちした。
(まずいな…スカーレットは男性恐怖症なのに…こんな女癖の悪い男を紹介しなくてはならないなんて…)
そこでアリオスはスカーレットの方に振り向くと耳元で素早くささやいた。
「すまないが少しだけ許してくれ」
「え?」
次の瞬間、アリオスはスカーレットの肩に手を置き、自分の方に抱き寄せると言った。
「彼女はスカーレット・シュバルツ。俺の大切な婚約者だ。だから絶対に手を出さないで貰えるか?」
スカーレットは突然の事に一瞬固まり、心臓が早鐘を打ち始めた。しかしアリオスから漂うムスク系の香りがスカーレットの心を落ち着かせた。
「まあ…」
スティーブの連れの女性はアリオスがいきなりスカーレットを抱き寄せた様を見て、感嘆のため息を漏らした。
一方のスティーブは口笛を吹くと肩をすくめた。
「何だ?アリオス。お前…女が苦手だと思っていたがそうじゃなかったのか?随分婚約者に対して積極的なんだな?」
「当然だ。俺の愛する女性だからな」
愛する女性…。
いくら演技でもアリオスのその言葉を聞き、知らず知らずに再びスカーレットは自分の胸が高鳴ってくるのを感じた。
「分かったよ。お前の大切な婚約者にちょっかいは出さないさ。それより俺にも自己紹介させてくれないか?」
アリオスは迷った。出来るだけスカーレットには心身的な負担は掛けたくなかったからだ。しかし、スカーレットは言った。
「はじめまして、スカーレット・シュバルツと申します。お2人のお名前を教えていただけますか?」
スカーレットは自ら自己紹介を始めた。確かにまだ男性の前に出るのは恐怖があったが、アリオスが側にいてくれるので、安心感があった。
「私はスティーブ・ヴァレンタインと申します。こちらは私の遠縁の親戚に当たる女性です」
すると亜麻色の髪の女性は一歩前に進み出ると自己紹介をした。
「はじめまて、私はヘイゼル・サリバンと申します」
するとスティーブが言った。
「どうだ?ダンスが始まるまでまだ時間がある。少しここで皆で話をしないか?」
しかし、アリオスは正直に言うとスティーブが苦手だった。出来ればスカーレットも近づけたくは無かった。
「いや、すまないが話なら後にしてくれ。俺はまずこのパーティーに招待してくれたアイザック皇子に挨拶にいかなければならないんだ。悪いがここで失礼する。さあ、行こう。スカーレット」
そしてアリオスはスカーレットの右手を取ると人混みをかき分けるように足早にその場を後にした―。
聞き覚えのある声にアリオスは振り返った。そこには黒髪に紺色のスーツを着こなした男性が立っていた。その傍らには亜麻色の髪を緩やかにアップした女性が立っている。女性はオレンジ色の鮮やかなドレスが際立っていた。
「あ…スティーブ」
アリオスは焦った。
(まずい男に会ったな…。スティーブは女に手が早い。スカーレットに手を出して来なければいいが…)
しかし、それよりもアリオスは傍らに立っている女性の方が気がかりだった。
「珍しいじゃないか。お前がこういう社交の場に出席するなんて…いつも大体欠席しているはずなのに。嫌いだっただろう?こういうパーティーに出席するのは?」」
「アイザック皇子の招待状だったから…断るわけにはいかなかったのさ。それに丁度紹介したい女性がいたから出席したんだ」
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「ああ、そうだ。さっきからずっときになっていたんだよ。そちらの女性は誰なんだい?物凄い美人じゃないか?俺に紹介してくれないか?」
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(まずいな…スカーレットは男性恐怖症なのに…こんな女癖の悪い男を紹介しなくてはならないなんて…)
そこでアリオスはスカーレットの方に振り向くと耳元で素早くささやいた。
「すまないが少しだけ許してくれ」
「え?」
次の瞬間、アリオスはスカーレットの肩に手を置き、自分の方に抱き寄せると言った。
「彼女はスカーレット・シュバルツ。俺の大切な婚約者だ。だから絶対に手を出さないで貰えるか?」
スカーレットは突然の事に一瞬固まり、心臓が早鐘を打ち始めた。しかしアリオスから漂うムスク系の香りがスカーレットの心を落ち着かせた。
「まあ…」
スティーブの連れの女性はアリオスがいきなりスカーレットを抱き寄せた様を見て、感嘆のため息を漏らした。
一方のスティーブは口笛を吹くと肩をすくめた。
「何だ?アリオス。お前…女が苦手だと思っていたがそうじゃなかったのか?随分婚約者に対して積極的なんだな?」
「当然だ。俺の愛する女性だからな」
愛する女性…。
いくら演技でもアリオスのその言葉を聞き、知らず知らずに再びスカーレットは自分の胸が高鳴ってくるのを感じた。
「分かったよ。お前の大切な婚約者にちょっかいは出さないさ。それより俺にも自己紹介させてくれないか?」
アリオスは迷った。出来るだけスカーレットには心身的な負担は掛けたくなかったからだ。しかし、スカーレットは言った。
「はじめまして、スカーレット・シュバルツと申します。お2人のお名前を教えていただけますか?」
スカーレットは自ら自己紹介を始めた。確かにまだ男性の前に出るのは恐怖があったが、アリオスが側にいてくれるので、安心感があった。
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「はじめまて、私はヘイゼル・サリバンと申します」
するとスティーブが言った。
「どうだ?ダンスが始まるまでまだ時間がある。少しここで皆で話をしないか?」
しかし、アリオスは正直に言うとスティーブが苦手だった。出来ればスカーレットも近づけたくは無かった。
「いや、すまないが話なら後にしてくれ。俺はまずこのパーティーに招待してくれたアイザック皇子に挨拶にいかなければならないんだ。悪いがここで失礼する。さあ、行こう。スカーレット」
そしてアリオスはスカーレットの右手を取ると人混みをかき分けるように足早にその場を後にした―。
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