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第4章 6 迎え
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スカーレットの後姿を見届けたアリオスは執務室に戻ると机の引き出しから封筒と便箋を取り出した。そしてスカーレットから預かったヴァイオレット皇女の手紙を見て溜息をつくとポツリと言った。
「全く、相変わらず身勝手で傲慢な人だ。昔はそんな処も子供っぽくて可愛らしいと思っていたが…」
アリオスは悔し気に歯を噛みしめると、ペンを取った。もう二度とスカーレットと自分に係わるのはやめにして欲しいとの内容を手紙にしたため、封をした。
「これでスカーレットは行かなくても大丈夫だ…」
アリオスは再び仕事を再開した―。
****
皇女からの手紙が届いた2日―
午前9時、スカーレットはカールに外国語の授業をしていた。
「ではカール様。この文章を読んでみて下さい」
「はい」
カールが本を読もうとしたその時―。
コンコン
扉のノックの音と共に、ブリジットの焦る声が聞こえた。
「大変でございます!スカーレット様!」
「どうしたの?!」
スカーレットは椅子から立ち上がると、慌てて扉へ向かい、ガチャリと開けた。するとそこにはハアハアと荒い息を吐きながらブリジットが立っていた。余程焦っていたのだろうか、髪も乱れている。
「どうしたの?ブリジット」
「そ、それが…王宮からスカーレット様を招く為、馬車がやってきたのです!」
「え?!な、何ですってっ?!」
(そ、そんな…アリオス様は断ってくれたのではなかったの?!)
すると背後でカールの声がした。
「ああ…やっぱりだ。」
「カール様、どういう意味でしょうか?」
するとカールが言った。
「皇女様は…人の言う事を聞くような方ではありません。いつもこちらの都合も考えないで行動する方なんです」
「そうなのですか?」
(それでは…今回も断りを入れたのに、ヴァイオレット皇女様は強引に…?!)
「スカーレット様!行ったら駄目です!」
カールはスカーレットの傍に行くとしがみついた。
「カール様、アリオス様に話をしてきます」
するとカールは首を振る。
「いないんです…」
「え?」
「アリオス兄様は昨日から領地へ行っています。戻るのは午後だって聞いていました」
「そ、そんな…!」
「スカーレット様、いかがいたしましょう!」
ブリジットも青ざめている。しかし、アリオスもいないのに皇女からの迎えを断ることは出来なかった。
「私行かなければ…迎えの方を困らせてしまうわ…」
「スカーレット様…」
カールは声を震わせてスカーレットを見た。
「大丈夫です。カール様。申し訳ありませんが、本日の授業は自習にさせて下さい」
「スカーレット様。本当に行かれるのですか?」
ブリジットは心配気にスカーレットを見つめている。
「ええ。行くわ。お待たせしてはいけないわね…。すぐに出ます」
そしてカールを見ると言った。
「カール様。行ってきますね」
そして頭を下げるとスカーレットはエントランスへ向かった―。
****
出入り口に行くと、扉の前には既に立派な馬車が止まっていた。そして馬車の前には年配の燕尾服を来た男性が立っている。
「お待ちしておりました、スカーレット様。ヴァイオレット皇女様がお待ちです。」
そして挨拶をしてきた。
「こ、こんにちは…」
(まさか、この男性と2人きりで馬車に乗らなければならないの…?!)
未だに男性恐怖症を克服できていないスカーレットはカールとアリオス以外は受け入れられなかった。いくら年配者だとしても男性を怖いと思う気持ちに変わりはない。
「では、どうぞお乗りください」
男性は手を差し伸べたが、スカーレットは咄嗟に自分の両手を背後に隠すと言った。
「だ、大丈夫です。エスコートは必要ありません。自分で乗れますから」
そしてスカーレットは手すりを掴むと、自ら馬車に乗り込んだ―。
「全く、相変わらず身勝手で傲慢な人だ。昔はそんな処も子供っぽくて可愛らしいと思っていたが…」
アリオスは悔し気に歯を噛みしめると、ペンを取った。もう二度とスカーレットと自分に係わるのはやめにして欲しいとの内容を手紙にしたため、封をした。
「これでスカーレットは行かなくても大丈夫だ…」
アリオスは再び仕事を再開した―。
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皇女からの手紙が届いた2日―
午前9時、スカーレットはカールに外国語の授業をしていた。
「ではカール様。この文章を読んでみて下さい」
「はい」
カールが本を読もうとしたその時―。
コンコン
扉のノックの音と共に、ブリジットの焦る声が聞こえた。
「大変でございます!スカーレット様!」
「どうしたの?!」
スカーレットは椅子から立ち上がると、慌てて扉へ向かい、ガチャリと開けた。するとそこにはハアハアと荒い息を吐きながらブリジットが立っていた。余程焦っていたのだろうか、髪も乱れている。
「どうしたの?ブリジット」
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(そ、そんな…アリオス様は断ってくれたのではなかったの?!)
すると背後でカールの声がした。
「ああ…やっぱりだ。」
「カール様、どういう意味でしょうか?」
するとカールが言った。
「皇女様は…人の言う事を聞くような方ではありません。いつもこちらの都合も考えないで行動する方なんです」
「そうなのですか?」
(それでは…今回も断りを入れたのに、ヴァイオレット皇女様は強引に…?!)
「スカーレット様!行ったら駄目です!」
カールはスカーレットの傍に行くとしがみついた。
「カール様、アリオス様に話をしてきます」
するとカールは首を振る。
「いないんです…」
「え?」
「アリオス兄様は昨日から領地へ行っています。戻るのは午後だって聞いていました」
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「スカーレット様、いかがいたしましょう!」
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「スカーレット様…」
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「スカーレット様。本当に行かれるのですか?」
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「ええ。行くわ。お待たせしてはいけないわね…。すぐに出ます」
そしてカールを見ると言った。
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「では、どうぞお乗りください」
男性は手を差し伸べたが、スカーレットは咄嗟に自分の両手を背後に隠すと言った。
「だ、大丈夫です。エスコートは必要ありません。自分で乗れますから」
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