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第4章 14 セオドアからの報告
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午後4時―
「な、何だってっ?!」
アリオスの執務室に怒りに満ちた声が響き渡った。声の主は勿論アリオスである。
「ま、まさかヴァイオレット皇女が強引に連れ去るなんて…!」
アリオスは執事のセオドアから事の成り行きを聞かされ、憤った。
「はい、申し訳ございません。どうしても…お止めする事が出来なかったそうです」
セオドアもアリオスに同行していた。一緒にチェスター家に戻ってきた際に、メイド長から知らせを受け、アリオスに報告にやってきたのだ。
「そ、それでカールとブリジットがすぐに後を追ったと言うのだな?」
「は、はい。さようでございます…」
「な、なんて卑怯な手を…すぐに王宮へ向かうぞ!」
「はい、承知致しました」
セオドアが頭を下げたその時、扉をノックする音が聞こえた。
コンコンコン
それは酷く切羽詰まったようなノックだった。
「誰だ?」
アリオスが声をかけると、メイドの声が聞こえた。
「恐れ入ります。カール様たちがお戻りになられました」
「何だって?!」
すると素早くセオドアは扉にむかい、ドアを開けるとそこには慌てた様子のメイドがいる。
「たった今、カール様とスカーレット様、そしてブリジット様が戻られました。今、カール様のお部屋に皆様お揃いです!」
「そうか、良かった…すぐに行こう」
アリオスの言葉にメイドが顔を曇らせた。
「あ、あの…それがカール様が喘息の発作を起こしているようなのですぐにお医者様をお呼びしなければならない状態なのです」
「カールが…っ?!セオドアッ!」
「は、アリオス様」
「すぐに医者を呼べ!俺はカールの元へ行く!」
「承知致しました」
セオドアは頭を下げると、すぐに連絡をしに行った。アリオスもすぐにカールの部屋へと向かった―。
「ゴホッ!ゴホッ!」
メイドが準備した吸入器を当てながら、カールは苦しげに咳をしていた。
「カール様…」
スカーレットはカールのベッドの傍らに椅子を寄せて付き添っていた。ブリジットも心配そうに少し離れたところで見つめている。
「ゴホンッ!ゴホンッ!」
小さな身体で激しくむせこむ姿はいたたまれなかった。
「カール様…」
スカーレットはずっとカールの背中をそっとさすっていた。するとそこへ突然扉が開かれ、アリオスが部屋の中へ入ってきた。
「カールッ!!」
そして幼い弟の元へ駆け寄る。
「アリオス様…!」
スカーレットはアリオスに席を譲った。
「どうぞ」
「ああ、すまない」
アリオスは椅子に座るとカールの背中をさすりながら言う。
「カール、もう少しだけ待っていてくれ。今セオドアが医者を呼んでいるからな」
カールは苦しげに頷く。喘息が酷くて言葉を話せないからだ。
「カール、吸入器は俺があててやるからお前は楽にしていろ」
アリオスは自分の肩にカールを寄りかからせると吸入器をカールの口にあてた。
吸入器からシュウシュウと蒸気の漏れる音とカールの咳だけが響き渡っていたが、やがてドアがノックされてセオドアの声が聞こえた。
「アリオス様、カール様の主治医の先生がおみえになりました」
「ああ、入ってくれ」
すると…。
カチャリ
ドアが開かれ、カールの主治医が現れた。
「失礼致します。カール様が喘息の発作を起こされたと連絡を頂き、参りました」
「ああ、頼む。カールを見てやってくれ」
そしてアリオスは立ち上がるとスカーレットを見た。
「スカーレット…話がしたい。執務室へ来てくれるか?」
「はい…分かりました」
「では行こう」
そしてアリオスはブリジットに声を掛けた。
「カールを頼んでもいいか?」
「はい、勿論でございます」
「ありがとう。では行こう、スカーレット」
こうしてアリオスはスカーレットを伴ってカールの部屋を出た―。
「な、何だってっ?!」
アリオスの執務室に怒りに満ちた声が響き渡った。声の主は勿論アリオスである。
「ま、まさかヴァイオレット皇女が強引に連れ去るなんて…!」
アリオスは執事のセオドアから事の成り行きを聞かされ、憤った。
「はい、申し訳ございません。どうしても…お止めする事が出来なかったそうです」
セオドアもアリオスに同行していた。一緒にチェスター家に戻ってきた際に、メイド長から知らせを受け、アリオスに報告にやってきたのだ。
「そ、それでカールとブリジットがすぐに後を追ったと言うのだな?」
「は、はい。さようでございます…」
「な、なんて卑怯な手を…すぐに王宮へ向かうぞ!」
「はい、承知致しました」
セオドアが頭を下げたその時、扉をノックする音が聞こえた。
コンコンコン
それは酷く切羽詰まったようなノックだった。
「誰だ?」
アリオスが声をかけると、メイドの声が聞こえた。
「恐れ入ります。カール様たちがお戻りになられました」
「何だって?!」
すると素早くセオドアは扉にむかい、ドアを開けるとそこには慌てた様子のメイドがいる。
「たった今、カール様とスカーレット様、そしてブリジット様が戻られました。今、カール様のお部屋に皆様お揃いです!」
「そうか、良かった…すぐに行こう」
アリオスの言葉にメイドが顔を曇らせた。
「あ、あの…それがカール様が喘息の発作を起こしているようなのですぐにお医者様をお呼びしなければならない状態なのです」
「カールが…っ?!セオドアッ!」
「は、アリオス様」
「すぐに医者を呼べ!俺はカールの元へ行く!」
「承知致しました」
セオドアは頭を下げると、すぐに連絡をしに行った。アリオスもすぐにカールの部屋へと向かった―。
「ゴホッ!ゴホッ!」
メイドが準備した吸入器を当てながら、カールは苦しげに咳をしていた。
「カール様…」
スカーレットはカールのベッドの傍らに椅子を寄せて付き添っていた。ブリジットも心配そうに少し離れたところで見つめている。
「ゴホンッ!ゴホンッ!」
小さな身体で激しくむせこむ姿はいたたまれなかった。
「カール様…」
スカーレットはずっとカールの背中をそっとさすっていた。するとそこへ突然扉が開かれ、アリオスが部屋の中へ入ってきた。
「カールッ!!」
そして幼い弟の元へ駆け寄る。
「アリオス様…!」
スカーレットはアリオスに席を譲った。
「どうぞ」
「ああ、すまない」
アリオスは椅子に座るとカールの背中をさすりながら言う。
「カール、もう少しだけ待っていてくれ。今セオドアが医者を呼んでいるからな」
カールは苦しげに頷く。喘息が酷くて言葉を話せないからだ。
「カール、吸入器は俺があててやるからお前は楽にしていろ」
アリオスは自分の肩にカールを寄りかからせると吸入器をカールの口にあてた。
吸入器からシュウシュウと蒸気の漏れる音とカールの咳だけが響き渡っていたが、やがてドアがノックされてセオドアの声が聞こえた。
「アリオス様、カール様の主治医の先生がおみえになりました」
「ああ、入ってくれ」
すると…。
カチャリ
ドアが開かれ、カールの主治医が現れた。
「失礼致します。カール様が喘息の発作を起こされたと連絡を頂き、参りました」
「ああ、頼む。カールを見てやってくれ」
そしてアリオスは立ち上がるとスカーレットを見た。
「スカーレット…話がしたい。執務室へ来てくれるか?」
「はい…分かりました」
「では行こう」
そしてアリオスはブリジットに声を掛けた。
「カールを頼んでもいいか?」
「はい、勿論でございます」
「ありがとう。では行こう、スカーレット」
こうしてアリオスはスカーレットを伴ってカールの部屋を出た―。
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