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第8章 8 怒りのリヒャルト
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ガチャリ…
扉が開かれ、アンドレアはフラリと部屋の中へ入って来た。が…彼らはアンドレアの姿を見た時に絶句してしまった。
(な、何だ…彼のこの異様なほどの変貌ぶりは…)
扉を開けたグスタフでさえ驚いてしまった。先程はドアアイ越しにアンドレを見た為に、あまりはっきりその姿を確認する事が出来なかったからだ。
アンドレアはすっかり変わってしまっていた。無精髭にやつれた顔…目は爛々と鋭い光を放っているし、着ている服もとても貴族の身なりとは思えなかった。
「ア、アンドレア…君は本当に…アンドレアなのか…?」
リヒャルトは震えながらアンドレアに近付いた。すると…。
「へぇ~…これは驚きましたよ。リヒャルト様、貴方はベルンヘルで死亡したのでは無かったですか?それともまさかあの世から蘇って来た亡者でしょうか?」
口を歪めながら言うアンドレアにヴィクトールが鋭い声で言った。
「アンドレア様!いくら貴方でもリヒャルト様にそのような口の利き方…聞き捨てなりません!」
「アンドレア…一体君のその姿はどうしたんだ?それに…たった今聞いたのだが君はスカーレットでは無く…エーリカと結婚したそうじゃないか?」
リヒャルトの言葉にアンドレアはやさぐれた様子で言う。
「何ですって?今頃その話を知ったと言う訳ですか?呆れたものですね?第一、僕はもうエーリカとは別れましたよ。そして家族からは縁を切られ…今ではこの有様です。」
「な、何…それは一体…」
状況が飲みこめず言葉に詰まるリヒャルトにアンドレアは吐き捨てるように言った。
「僕がこんな惨めな事になったのも…全てはリヒャルト様、貴方のせいだ!」
そして指を突きつける。
これには流石にグスタフも黙ってはいられなかった。
「何を言っているのですかっ?!全てはご自分で蒔いた種ではありませんか!エーリカの誘惑に負けて…婚前交渉を持ったからでしょう?!」
「な、何だってっ?!」
リヒャルトは目を見開いた。そしてその事実を初めて知ったヴィクトールも同様に唖然としていた。
「…」
ただ一人、リカルドだけはこの様子を静観していた。
「…僕がそうなったのも仕方ないでしょう…?あの夜は媚薬を盛られていたのですから…」
ポツリと言うアンドレア。
「何?媚薬…それだって違法の薬品だ…」
ポツリとリカルドが言う。
「そうか…君は媚薬によってエーリカの誘惑に乗ってしまったと言う訳なのだね?」
リヒャルトの言葉にアンドレアは恐ろしい形相で睨み付けると叫んだ。
「確かに僕は誘惑に負けてしまったけれども…そうなったのは全てリヒャルト様!貴方のせいだ!」
「何だって!」
「何故リヒャルト様のせいになるのだ!」
ヴィクトールに続き、グスタフも声を上げた。するとアンドレアは不敵な笑みを浮かべると言った。
「そうです、全てリヒャルト様のスカーレットに対する教育がいけないのですよ。変に貞操観念を彼女に押し付けるから…」
「…何だって?」
リヒャルトがその言葉に反応した。
「僕達は婚約者だと言うのに、スカーレットはキスしか許してくれなかった。しかも唇が触れるだけの…まるで子供のようなキスだ。身体なんか当然許してくれるはずもない。…知っていましたか?僕がスカーレットを会うたびに、どれ程彼女を抱きたいと思っていたか…あの白い肌に顔をうずめて、その身体を滅茶苦茶にしてやりたいと思う気持ちをどれ程我慢していたか…あなた方には分らないでしょうね?目の前で御預けを食らっている男の気持ちなんて…!」
ドスッ!
「う…」
言葉の途中でアンドレアが呻いた。何故なら我慢できずにリヒャルトがアンドレを殴りつけたからだ。
リヒャルトは拳を握りしめてアンドレアを睨み付けている。
その身体は怒りの為に激しく震えていた―。
扉が開かれ、アンドレアはフラリと部屋の中へ入って来た。が…彼らはアンドレアの姿を見た時に絶句してしまった。
(な、何だ…彼のこの異様なほどの変貌ぶりは…)
扉を開けたグスタフでさえ驚いてしまった。先程はドアアイ越しにアンドレを見た為に、あまりはっきりその姿を確認する事が出来なかったからだ。
アンドレアはすっかり変わってしまっていた。無精髭にやつれた顔…目は爛々と鋭い光を放っているし、着ている服もとても貴族の身なりとは思えなかった。
「ア、アンドレア…君は本当に…アンドレアなのか…?」
リヒャルトは震えながらアンドレアに近付いた。すると…。
「へぇ~…これは驚きましたよ。リヒャルト様、貴方はベルンヘルで死亡したのでは無かったですか?それともまさかあの世から蘇って来た亡者でしょうか?」
口を歪めながら言うアンドレアにヴィクトールが鋭い声で言った。
「アンドレア様!いくら貴方でもリヒャルト様にそのような口の利き方…聞き捨てなりません!」
「アンドレア…一体君のその姿はどうしたんだ?それに…たった今聞いたのだが君はスカーレットでは無く…エーリカと結婚したそうじゃないか?」
リヒャルトの言葉にアンドレアはやさぐれた様子で言う。
「何ですって?今頃その話を知ったと言う訳ですか?呆れたものですね?第一、僕はもうエーリカとは別れましたよ。そして家族からは縁を切られ…今ではこの有様です。」
「な、何…それは一体…」
状況が飲みこめず言葉に詰まるリヒャルトにアンドレアは吐き捨てるように言った。
「僕がこんな惨めな事になったのも…全てはリヒャルト様、貴方のせいだ!」
そして指を突きつける。
これには流石にグスタフも黙ってはいられなかった。
「何を言っているのですかっ?!全てはご自分で蒔いた種ではありませんか!エーリカの誘惑に負けて…婚前交渉を持ったからでしょう?!」
「な、何だってっ?!」
リヒャルトは目を見開いた。そしてその事実を初めて知ったヴィクトールも同様に唖然としていた。
「…」
ただ一人、リカルドだけはこの様子を静観していた。
「…僕がそうなったのも仕方ないでしょう…?あの夜は媚薬を盛られていたのですから…」
ポツリと言うアンドレア。
「何?媚薬…それだって違法の薬品だ…」
ポツリとリカルドが言う。
「そうか…君は媚薬によってエーリカの誘惑に乗ってしまったと言う訳なのだね?」
リヒャルトの言葉にアンドレアは恐ろしい形相で睨み付けると叫んだ。
「確かに僕は誘惑に負けてしまったけれども…そうなったのは全てリヒャルト様!貴方のせいだ!」
「何だって!」
「何故リヒャルト様のせいになるのだ!」
ヴィクトールに続き、グスタフも声を上げた。するとアンドレアは不敵な笑みを浮かべると言った。
「そうです、全てリヒャルト様のスカーレットに対する教育がいけないのですよ。変に貞操観念を彼女に押し付けるから…」
「…何だって?」
リヒャルトがその言葉に反応した。
「僕達は婚約者だと言うのに、スカーレットはキスしか許してくれなかった。しかも唇が触れるだけの…まるで子供のようなキスだ。身体なんか当然許してくれるはずもない。…知っていましたか?僕がスカーレットを会うたびに、どれ程彼女を抱きたいと思っていたか…あの白い肌に顔をうずめて、その身体を滅茶苦茶にしてやりたいと思う気持ちをどれ程我慢していたか…あなた方には分らないでしょうね?目の前で御預けを食らっている男の気持ちなんて…!」
ドスッ!
「う…」
言葉の途中でアンドレアが呻いた。何故なら我慢できずにリヒャルトがアンドレを殴りつけたからだ。
リヒャルトは拳を握りしめてアンドレアを睨み付けている。
その身体は怒りの為に激しく震えていた―。
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