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第204話 運命の卒業式 ※話の内容を改稿しました
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あれから少しの時が流れ、アドルフ様からもブラッドリー様からも婚約についての話は出ることもなく卒業式を迎えることになってしまった。
「お父様、お母様……に、似合っていますか……?」
大好きな水色カラーのパーティードレスを着た私はリビングにいる父と母に尋ねてみた。
「おお!何処のお姫様かと思ったぞ?エディット、とても綺麗だよ?」
「流石は私の娘ね。本当に素敵よ」
父も母もとても褒めてくれた。
アドルフ様も……褒めてくれるといいのだけど。
「それでは、お父様、お母様。卒業式に行ってきますね」
「ああ、行っておいで。我々も後から行くから」
「行ってらっしゃい」
2人に見送られながら、私はリビングを後にした――。
****
「まぁ……すごいわ……」
卒業パーティーの会場に到着した私は目を見開いてしまった。いつもの講堂がすっかり見違え、綺羅びやかな会場に様変わりしていたからだ。
同級生たちは色鮮やかなドレスやスーツ姿でいつもよりもずっと大人びて見える。
両脇に並べられた細長いテーブルには豪華な食事が並べられ、スーツ姿の大人たちが忙しそうに働いている。
「アドルフ様はどこかしら……?」
人だかりのパーティー会場を私は探し回った。本当はアドルフ様と一緒に会場に来たかった。けれどもブラッドリー様の手前、誘うことが出来なかった。多分、アドルフ様も同じ理由で私を誘わなかったに違いない……そう、私は思いたかった。
「アドルフ様……」
そして……ようやくアドルフ様を探し当てた私は見てしまった。
アドルフ様が大勢の女の子達に囲まれている姿を――。
女の子達は頬を赤く染めて、アドルフ様に一生懸命話しかけている。その姿を遠くから見ていると、何故かアドルフ様の姿が、前世校時代の氷室先輩と重なってしまった。
あの頃から先輩は女子生徒たちから絶大の人気があって……よく取り囲まれていた光景が脳裏に浮かぶ。
胸がズキズキと痛い。気付けば……私はアドルフ様に近付き、声をかけていた。
「アドルフ様、こちらにいらしたのですか?」
「エディット……」
振り向いたアドルフ様はぽかんと口を開けて、黙って私を見つめている。
「あの……アドルフ様?」
「あ、ご・ごめん。あまりにもドレスが似合っていて、まるで妖精のように見えちゃったから」
「そ、そんな……妖精だなんて……」
アドルフ様の言葉に思わず顔が赤面してしまった。すると、1人の女の子が何しに来たのだと私に敵意をぶつけてきた。
私は普段から学校でアドルフ様と一緒にいることが多かった。その為、一部の女の子達からよく思われていなかったのは知っていた。
でもまさか、その子たちがアドルフ様の元に集まってきていたなんて……。
すると困っていた私をアドルフ様が庇ってくれた。
「皆、エディットは僕とブラッドリーを探しに来ただけなんだよ。そこでたまたま僕の姿を見かけたから声を掛けて来たんだよ。そうだよね、エディット」
「え?え、ええ。そうです。でも私は……」
探していたのはアドルフ様だけです……とは、とても言えなかった。
「エディット、ブラッドリーが君を探しに行ったんだけど……会わなかった?」
「いいえ?会っていませんけど?」
その言葉に嫌な予感を覚える。何故、ブラッドリー様が私を探しているのだろう?まさか、婚約の件で……?
「ねぇ、そんなことよりもアドルフ様、私達の誰かとダンスを踊ってくれませんか?」
不意に、アドルフ様の正面に立っていた女子生徒が代表でアドルフ様にダンスパートナーの申込みをしてきた。
やっぱり、彼女たちはアドルフ様とダンスが踊りたくて集まって来ていたんだ。
だけど私とアドルフ様は婚約をしたのだから……すんなりと断ってくるに違いないと私は思っていた。
けれど、アドルフ様は私の予想とは違う反応を示した――。
「お父様、お母様……に、似合っていますか……?」
大好きな水色カラーのパーティードレスを着た私はリビングにいる父と母に尋ねてみた。
「おお!何処のお姫様かと思ったぞ?エディット、とても綺麗だよ?」
「流石は私の娘ね。本当に素敵よ」
父も母もとても褒めてくれた。
アドルフ様も……褒めてくれるといいのだけど。
「それでは、お父様、お母様。卒業式に行ってきますね」
「ああ、行っておいで。我々も後から行くから」
「行ってらっしゃい」
2人に見送られながら、私はリビングを後にした――。
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「まぁ……すごいわ……」
卒業パーティーの会場に到着した私は目を見開いてしまった。いつもの講堂がすっかり見違え、綺羅びやかな会場に様変わりしていたからだ。
同級生たちは色鮮やかなドレスやスーツ姿でいつもよりもずっと大人びて見える。
両脇に並べられた細長いテーブルには豪華な食事が並べられ、スーツ姿の大人たちが忙しそうに働いている。
「アドルフ様はどこかしら……?」
人だかりのパーティー会場を私は探し回った。本当はアドルフ様と一緒に会場に来たかった。けれどもブラッドリー様の手前、誘うことが出来なかった。多分、アドルフ様も同じ理由で私を誘わなかったに違いない……そう、私は思いたかった。
「アドルフ様……」
そして……ようやくアドルフ様を探し当てた私は見てしまった。
アドルフ様が大勢の女の子達に囲まれている姿を――。
女の子達は頬を赤く染めて、アドルフ様に一生懸命話しかけている。その姿を遠くから見ていると、何故かアドルフ様の姿が、前世校時代の氷室先輩と重なってしまった。
あの頃から先輩は女子生徒たちから絶大の人気があって……よく取り囲まれていた光景が脳裏に浮かぶ。
胸がズキズキと痛い。気付けば……私はアドルフ様に近付き、声をかけていた。
「アドルフ様、こちらにいらしたのですか?」
「エディット……」
振り向いたアドルフ様はぽかんと口を開けて、黙って私を見つめている。
「あの……アドルフ様?」
「あ、ご・ごめん。あまりにもドレスが似合っていて、まるで妖精のように見えちゃったから」
「そ、そんな……妖精だなんて……」
アドルフ様の言葉に思わず顔が赤面してしまった。すると、1人の女の子が何しに来たのだと私に敵意をぶつけてきた。
私は普段から学校でアドルフ様と一緒にいることが多かった。その為、一部の女の子達からよく思われていなかったのは知っていた。
でもまさか、その子たちがアドルフ様の元に集まってきていたなんて……。
すると困っていた私をアドルフ様が庇ってくれた。
「皆、エディットは僕とブラッドリーを探しに来ただけなんだよ。そこでたまたま僕の姿を見かけたから声を掛けて来たんだよ。そうだよね、エディット」
「え?え、ええ。そうです。でも私は……」
探していたのはアドルフ様だけです……とは、とても言えなかった。
「エディット、ブラッドリーが君を探しに行ったんだけど……会わなかった?」
「いいえ?会っていませんけど?」
その言葉に嫌な予感を覚える。何故、ブラッドリー様が私を探しているのだろう?まさか、婚約の件で……?
「ねぇ、そんなことよりもアドルフ様、私達の誰かとダンスを踊ってくれませんか?」
不意に、アドルフ様の正面に立っていた女子生徒が代表でアドルフ様にダンスパートナーの申込みをしてきた。
やっぱり、彼女たちはアドルフ様とダンスが踊りたくて集まって来ていたんだ。
だけど私とアドルフ様は婚約をしたのだから……すんなりと断ってくるに違いないと私は思っていた。
けれど、アドルフ様は私の予想とは違う反応を示した――。
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