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4-6 脱落者達
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選定はあっと言う間に終わった。魔石を規定数の30個集められたのは4グループのみで、この段階で15名の令嬢達が脱落して残りは20名に減ってしまった。
アンリ王子が勝ち組の令嬢達と談笑している姿が前方に見える。私は脱落してしまった令嬢達を見渡すとポツリと言った。
「まさか、こんなに人数が減るなんて…」
するとユベールが言った。
「いや、俺はそうは思わない。よくもこれだけ残ったと思う」
「え?それは魔力があるから魔石の位置を感知できるのではないですか?」
しかし、私の問いにユベールが答えた。
「シルビア、お前本気でそう思っているのか?」
「え…?」
周囲では魔石を集めきれず、脱落してしまった令嬢達が涙ぐんでいる。一方、魔石を規定数集められた令嬢達は勝ち誇ったように彼女たちを見ていた。
「俺は…こんなやり方は認めない」
ユベールはギリギリと歯を喰いしばるように言う。
「ユベール様…?」
「シルビア…お前には良く分からないかもしれないが、魔石を集めきった令嬢達は全員が伯爵家以上の家柄だ。一方脱落した令嬢達は伯爵家か、もしくはそれ以下の爵位の令嬢達ばかりだ。」
「え?」
「つまり…あいつらは金と権力を使い、魔石を集めたのさ。金の力で大勢の人を雇い、人海戦術で魔石を手に入れ、そして弱い人間からは権力を行使して無理矢理魔石を奪って来た。汚いやり方だ。だが…そのやり方を決めたのはアンリ王子なんだからな」
「そ、そうだったのですか?」
「ああ。そうだ。恐らく本物の魔力を持つ人物はお前と…あの令嬢くらいかもな」
ユベールの視線の先にはイメルダがいた。
「え…?イメルダ様…?」
「あの女…噂によると、迷わず魔石の隠し場所をすぐに探し当てる事ができるそうだ。」
「そうなんですね…」
やはり、そうだったんだ…。過去12回のループの中で、必ず彼女は最後まで勝ち残っていたから…。
「どうした?驚かないんだな。それとも知っていたのか?」
ユベールが意外そうな顔で私を見た。
「い、いえ。そう言う訳ではありません。ただ…何となくそう思っただけですから」
「そうか…」
そこまで話した時、アンリ王子が大きな声で言った。
「それじゃ、魔石を集める事が出来なかった令嬢達は速やかに帰り支度をして午前中までにこの城を去ってくれるかい?」
『!』
その言葉に脱落してしまった令嬢達は皆顔色を変えた。アンリ王子は笑顔で情け容赦ない台詞を言う。
「…ッ!」
ユベールは悔し気に拳を握りしめてアンリ王子を睨み付けている。私にはそんな姿の彼が信じられなかった。そんな…ユベールにとってアンリ王子のする事は全て容認できるものでは無かったの?
令嬢達は中には悔し気に、中にはすすり泣きながら…部屋を出て行く。脱落令嬢たちが去るとアンリ王子はにこやかに言った。
「さて、おめでとう。次の選定日は来月。魔石の数を1000個に増やして隠すから、次は来月までに100個以上は見つけてもらうからね」
「ひゃ…100個?!」
その言葉に1人の令嬢が声を上げた。イメルダ以外は全員不安そうな顔を浮かべている。
「100個だと…?!無茶な事を‥!」
ユベールが小声で言う。そして私を心配そうな目で見つめてきた。
確かに…かなり無茶な数だと思う。第一、今日からユベールはいつ戻って来るとも分らないアンリ王子とジュリエッタ嬢の旅に護衛騎士として同行するのだ。頼みの綱のユベールがいなくなるのだから…。
するとアンリ王子が私の方を向き、遠くから声を掛けてきた。
「ああ、そうだ。シルビア、君は1人で魔石集めをするから70個に免除して置いてあげるよ」
「は、はい。ありがとうございます」
返事をしたが、到底無理なのは分り切っていた。もういい…私は別にアンリ王子の婚約者になりたくはないのだから。いくら次期国王になる人の妻になるのは名誉な事なのかもしれないが、私には一切興味が無かった。それにここにいればいる程に自分の死の危険がある。それならいっそ、次回で脱落して家に帰らせてもらうのが一番だ。
ただ…欲を言えば…。
私はチラリとユベールを見た。すると驚くことに彼は私をじっと見つめていた―。
アンリ王子が勝ち組の令嬢達と談笑している姿が前方に見える。私は脱落してしまった令嬢達を見渡すとポツリと言った。
「まさか、こんなに人数が減るなんて…」
するとユベールが言った。
「いや、俺はそうは思わない。よくもこれだけ残ったと思う」
「え?それは魔力があるから魔石の位置を感知できるのではないですか?」
しかし、私の問いにユベールが答えた。
「シルビア、お前本気でそう思っているのか?」
「え…?」
周囲では魔石を集めきれず、脱落してしまった令嬢達が涙ぐんでいる。一方、魔石を規定数集められた令嬢達は勝ち誇ったように彼女たちを見ていた。
「俺は…こんなやり方は認めない」
ユベールはギリギリと歯を喰いしばるように言う。
「ユベール様…?」
「シルビア…お前には良く分からないかもしれないが、魔石を集めきった令嬢達は全員が伯爵家以上の家柄だ。一方脱落した令嬢達は伯爵家か、もしくはそれ以下の爵位の令嬢達ばかりだ。」
「え?」
「つまり…あいつらは金と権力を使い、魔石を集めたのさ。金の力で大勢の人を雇い、人海戦術で魔石を手に入れ、そして弱い人間からは権力を行使して無理矢理魔石を奪って来た。汚いやり方だ。だが…そのやり方を決めたのはアンリ王子なんだからな」
「そ、そうだったのですか?」
「ああ。そうだ。恐らく本物の魔力を持つ人物はお前と…あの令嬢くらいかもな」
ユベールの視線の先にはイメルダがいた。
「え…?イメルダ様…?」
「あの女…噂によると、迷わず魔石の隠し場所をすぐに探し当てる事ができるそうだ。」
「そうなんですね…」
やはり、そうだったんだ…。過去12回のループの中で、必ず彼女は最後まで勝ち残っていたから…。
「どうした?驚かないんだな。それとも知っていたのか?」
ユベールが意外そうな顔で私を見た。
「い、いえ。そう言う訳ではありません。ただ…何となくそう思っただけですから」
「そうか…」
そこまで話した時、アンリ王子が大きな声で言った。
「それじゃ、魔石を集める事が出来なかった令嬢達は速やかに帰り支度をして午前中までにこの城を去ってくれるかい?」
『!』
その言葉に脱落してしまった令嬢達は皆顔色を変えた。アンリ王子は笑顔で情け容赦ない台詞を言う。
「…ッ!」
ユベールは悔し気に拳を握りしめてアンリ王子を睨み付けている。私にはそんな姿の彼が信じられなかった。そんな…ユベールにとってアンリ王子のする事は全て容認できるものでは無かったの?
令嬢達は中には悔し気に、中にはすすり泣きながら…部屋を出て行く。脱落令嬢たちが去るとアンリ王子はにこやかに言った。
「さて、おめでとう。次の選定日は来月。魔石の数を1000個に増やして隠すから、次は来月までに100個以上は見つけてもらうからね」
「ひゃ…100個?!」
その言葉に1人の令嬢が声を上げた。イメルダ以外は全員不安そうな顔を浮かべている。
「100個だと…?!無茶な事を‥!」
ユベールが小声で言う。そして私を心配そうな目で見つめてきた。
確かに…かなり無茶な数だと思う。第一、今日からユベールはいつ戻って来るとも分らないアンリ王子とジュリエッタ嬢の旅に護衛騎士として同行するのだ。頼みの綱のユベールがいなくなるのだから…。
するとアンリ王子が私の方を向き、遠くから声を掛けてきた。
「ああ、そうだ。シルビア、君は1人で魔石集めをするから70個に免除して置いてあげるよ」
「は、はい。ありがとうございます」
返事をしたが、到底無理なのは分り切っていた。もういい…私は別にアンリ王子の婚約者になりたくはないのだから。いくら次期国王になる人の妻になるのは名誉な事なのかもしれないが、私には一切興味が無かった。それにここにいればいる程に自分の死の危険がある。それならいっそ、次回で脱落して家に帰らせてもらうのが一番だ。
ただ…欲を言えば…。
私はチラリとユベールを見た。すると驚くことに彼は私をじっと見つめていた―。
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