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3章1 ついに到着
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言葉通り、私たちの旅はゆっくり続いた。
宿場村に着くたびに必ず1泊し、ロードにたっぷりの餌と水、それに休息を与えた。
その間にビリーに勉強を教えてあげたり、時が巻き戻る前の記憶を頼りに日記帳に書き留めたりと……自分の出来る限りのことをした。
そして旅を続けて一か月後……とうとう私たちは『ルーズ』の村に辿り着いた――
****
木の葉が赤く色づく頃、それまで遠くに見えていた山脈がすぐそこまで近づいて見えるようになってきた。
「お姉ちゃん! あの山すごいね~上の方はまるで雪が積もっているみたいだよ」
ビリーが山脈を指さし、興奮している。
「あの山脈のふもとに『ルーズ』の村があるの。ついに来たのよ」
馬車が進む先には林が広がっている。
「それじゃ、あの森の先に『ルーズ』があるの?」
「ええ、そうよ。長かった私たちの旅もあの村で終わりね」
前回は半月ほどで『ルーズ』の村に到着した。その事を考えると、今回はとてもゆっくりした旅だったと言えるだろう。
「どんな村なんだろうな~皆いい人達だといいけど」
「それなら心配しなくていいわ。『ルーズ』に住む村人たちは皆良い人達ばかりだから。まず到着したら、最初に村長さんの所へ挨拶に行きましょう」
「本当? それなら安心だね」
ビリーは、ほっとした表情を浮かべる。
とうとう私は『ルーズ』に戻ってきたのだ。
気持ちを新たに、手綱を握りしめた――
****
ガラガラガラガラ……
林の木々はすっかり秋の色に染まっている。落ち葉を踏みしめながら進む荷馬車。
そこを抜けると、集落が見えてきた。まず最初に見えたのは広々とした柵の中で馬や牛、豚や鶏などの家畜が飼育されている光景だった。
「うわぁ~こんなに動物が沢山いるなんて……僕、初めてだよ」
ビリーは興奮した様子で周囲を見渡している。
「確かにそうかもしれないわね」
何しろ、ここ『ルーズ』は人の数と同じくらいの家畜が放牧されている。それでもこの村の付近には、あまり危険生物は生息していないので家畜が被害に遭った経験は私の知る限りない。
そのまま荷馬車で進んでいくと、集落が見えてきた。
畑仕事をしている男性達が私たちの荷馬車を見て不思議そうな顔を向けくてくる。
ここで再び60年前、初めてこの村へ着いた時の記憶が蘇る。
村の人達がにこやかに挨拶してくるのを私は徹底的に無視した。追放されたとはいえ、元侯爵令嬢の自分のプライドが許さなかったのだ。
そんな私の代わりに、村人たちに挨拶したのが婆や達だった。
恐らく私の頑なな態度は、相当3人を困らせたに違いない。あの頃の私は本当に愚かだった。
でも、今は違う。
私は自分の意思で、ここに戻って来たような物なのだから。
手綱をグッと握りしめると、村人たちに視線を向ける。
「皆さん、初めまして! 今日かこの村で暮らすことになりました! どうぞよろしくお願いします!」
私は大きな声で挨拶をした――
宿場村に着くたびに必ず1泊し、ロードにたっぷりの餌と水、それに休息を与えた。
その間にビリーに勉強を教えてあげたり、時が巻き戻る前の記憶を頼りに日記帳に書き留めたりと……自分の出来る限りのことをした。
そして旅を続けて一か月後……とうとう私たちは『ルーズ』の村に辿り着いた――
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木の葉が赤く色づく頃、それまで遠くに見えていた山脈がすぐそこまで近づいて見えるようになってきた。
「お姉ちゃん! あの山すごいね~上の方はまるで雪が積もっているみたいだよ」
ビリーが山脈を指さし、興奮している。
「あの山脈のふもとに『ルーズ』の村があるの。ついに来たのよ」
馬車が進む先には林が広がっている。
「それじゃ、あの森の先に『ルーズ』があるの?」
「ええ、そうよ。長かった私たちの旅もあの村で終わりね」
前回は半月ほどで『ルーズ』の村に到着した。その事を考えると、今回はとてもゆっくりした旅だったと言えるだろう。
「どんな村なんだろうな~皆いい人達だといいけど」
「それなら心配しなくていいわ。『ルーズ』に住む村人たちは皆良い人達ばかりだから。まず到着したら、最初に村長さんの所へ挨拶に行きましょう」
「本当? それなら安心だね」
ビリーは、ほっとした表情を浮かべる。
とうとう私は『ルーズ』に戻ってきたのだ。
気持ちを新たに、手綱を握りしめた――
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ガラガラガラガラ……
林の木々はすっかり秋の色に染まっている。落ち葉を踏みしめながら進む荷馬車。
そこを抜けると、集落が見えてきた。まず最初に見えたのは広々とした柵の中で馬や牛、豚や鶏などの家畜が飼育されている光景だった。
「うわぁ~こんなに動物が沢山いるなんて……僕、初めてだよ」
ビリーは興奮した様子で周囲を見渡している。
「確かにそうかもしれないわね」
何しろ、ここ『ルーズ』は人の数と同じくらいの家畜が放牧されている。それでもこの村の付近には、あまり危険生物は生息していないので家畜が被害に遭った経験は私の知る限りない。
そのまま荷馬車で進んでいくと、集落が見えてきた。
畑仕事をしている男性達が私たちの荷馬車を見て不思議そうな顔を向けくてくる。
ここで再び60年前、初めてこの村へ着いた時の記憶が蘇る。
村の人達がにこやかに挨拶してくるのを私は徹底的に無視した。追放されたとはいえ、元侯爵令嬢の自分のプライドが許さなかったのだ。
そんな私の代わりに、村人たちに挨拶したのが婆や達だった。
恐らく私の頑なな態度は、相当3人を困らせたに違いない。あの頃の私は本当に愚かだった。
でも、今は違う。
私は自分の意思で、ここに戻って来たような物なのだから。
手綱をグッと握りしめると、村人たちに視線を向ける。
「皆さん、初めまして! 今日かこの村で暮らすことになりました! どうぞよろしくお願いします!」
私は大きな声で挨拶をした――
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