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2章 2 ヒルダの初挑戦
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ヒルダは今、アパートメントでクッキーを作っていた。1人でお菓子を作るのは初めてである。
(カミラには心配かけてしまったから・・・仕事で疲れて帰って来るカミラの為に甘いお菓子で元気づけてあげたいわ・・。)
ヒルダは学園の図書室から借りてきたお菓子作りの本のクッキーのページを開き、テーブルの上に置いて、レシピとにらめっこしていた。
ボールにバターを入れて泡だて器でかき混ぜ、砂糖を入れてさらに混ぜる。
「う~ん・・・これ位で良いかしら・・?」
ヒルダは首を傾げながら、次に卵黄をそっと手ですくい、ボールに入れてさらに混ぜた。
「あ、そうそう。バニラビーンズがいるのよね。」
ヒルダは買って来たバニラビーンズからナイフで慎重にシードを取り出すと、材料の中に混ぜた。するとキッチンに甘いバニラの香りが漂う。
「ふふ・・・いい香り・・。」
後はここに小麦粉を入れて、ヘラで良く混ぜる。そして出来上がった生地をのし棒で伸ばした。
「どれで型抜きしようかな・・。」
クッキー作りの為に買って来た抜型は星型とハート型、そしてジンジャーマンの抜型がある。
「お人形の抜型もいいけど・・・始めて作るクッキーだし・・・ハートにしましょう。」
ヒルダはハート形でクッキーを抜くと、天板に並べてオーブンに入れて、蓋を占めた。
「確か焼き上がりは15分位だったわね・・・。」
ヒルダは時間を確認すると、料理代の後片付けを始めた。
食器の洗い物を済ませた頃にはキッチンには甘いクッキーの焼ける臭いが漂っていた。
「焼けたかしら・・?」
ヒルダはガスを止めて蓋を開けてミトンをはめて天板を取り出すと、そこにはきつね色に焼けたクッキーが並んでいる。
「美味しそう・・・。1枚食べてみようかしら?」
ヒルダは火傷に注意しながらクッキーを1枚手に取り、フウフウと冷ますと口に入れてみた。
サクサクとした歯ごたえに程よい甘さとバニラの香りが鼻腔を擽る。
「・・美味しいっ!これならカミラ・・・喜んでくれるかしら・・。」
ヒルダは学園では決して見せる事の無い笑顔を浮かべるのだった―。
放課後―
「え?ヒルダさんの住所を教えて欲しい?」
ヒルダの担任の女性教師、ミシェルはステラの顔を見上げた。ここは職員室であり、ステラはミシェルを尋ねて彼女の元へやって来たのだった。
「はい、先生。私・・・ヒルダさんの為に学校で配られたプリントや授業内容のノートを届けたいのです。だからお願いです。どうかヒルダさんの住所を教えて下さい。」
ステラは頭を下げた。
「ステラさん・・・。」
ミシェルは頭を押さえながら言った。
「貴女とヒルダさんはそれ程親しかったのかしら?私は貴女方が一緒にいる姿を一度もみたことがないのいですけど?」
「・・・。」
ステラは俯いた。
「こんな言い方・・・貴女には酷かもしれませんが・・ヒルダさんが貴女が訪れるのを歓迎してくれるかどうかも分かりませんし・・・。」
確かにミシェルの言い分も当然だとステラは思っている。だが、ステラはヒルダの役に立ちたかったのだ。
「先生・・・私・・ヒルダさんとお友達になりたいんです・・。」
「分かりました。ステラさん。それでは一応・・・ヒルダさんの住所を教えますね・・。」
ミシェルはクラス名簿を取りだすと、メモ紙にスラスラとヒルダの住所を書いて渡しながら言った。
「ヒルダさんと・・・お友達になれるといいわね?」
「はい!」
ステラはメモ紙を握りしめると、嬉しそうに返事をした。
(ヒルダさん・・・私は貴女に歓迎されないかもしれないけど・・・いつも何処か寂しげな貴女とお友達になりたいの・・・。)
どうかヒルダが自分を受け入れてくれますように・・・。
ステラは祈るのだった―。
(カミラには心配かけてしまったから・・・仕事で疲れて帰って来るカミラの為に甘いお菓子で元気づけてあげたいわ・・。)
ヒルダは学園の図書室から借りてきたお菓子作りの本のクッキーのページを開き、テーブルの上に置いて、レシピとにらめっこしていた。
ボールにバターを入れて泡だて器でかき混ぜ、砂糖を入れてさらに混ぜる。
「う~ん・・・これ位で良いかしら・・?」
ヒルダは首を傾げながら、次に卵黄をそっと手ですくい、ボールに入れてさらに混ぜた。
「あ、そうそう。バニラビーンズがいるのよね。」
ヒルダは買って来たバニラビーンズからナイフで慎重にシードを取り出すと、材料の中に混ぜた。するとキッチンに甘いバニラの香りが漂う。
「ふふ・・・いい香り・・。」
後はここに小麦粉を入れて、ヘラで良く混ぜる。そして出来上がった生地をのし棒で伸ばした。
「どれで型抜きしようかな・・。」
クッキー作りの為に買って来た抜型は星型とハート型、そしてジンジャーマンの抜型がある。
「お人形の抜型もいいけど・・・始めて作るクッキーだし・・・ハートにしましょう。」
ヒルダはハート形でクッキーを抜くと、天板に並べてオーブンに入れて、蓋を占めた。
「確か焼き上がりは15分位だったわね・・・。」
ヒルダは時間を確認すると、料理代の後片付けを始めた。
食器の洗い物を済ませた頃にはキッチンには甘いクッキーの焼ける臭いが漂っていた。
「焼けたかしら・・?」
ヒルダはガスを止めて蓋を開けてミトンをはめて天板を取り出すと、そこにはきつね色に焼けたクッキーが並んでいる。
「美味しそう・・・。1枚食べてみようかしら?」
ヒルダは火傷に注意しながらクッキーを1枚手に取り、フウフウと冷ますと口に入れてみた。
サクサクとした歯ごたえに程よい甘さとバニラの香りが鼻腔を擽る。
「・・美味しいっ!これならカミラ・・・喜んでくれるかしら・・。」
ヒルダは学園では決して見せる事の無い笑顔を浮かべるのだった―。
放課後―
「え?ヒルダさんの住所を教えて欲しい?」
ヒルダの担任の女性教師、ミシェルはステラの顔を見上げた。ここは職員室であり、ステラはミシェルを尋ねて彼女の元へやって来たのだった。
「はい、先生。私・・・ヒルダさんの為に学校で配られたプリントや授業内容のノートを届けたいのです。だからお願いです。どうかヒルダさんの住所を教えて下さい。」
ステラは頭を下げた。
「ステラさん・・・。」
ミシェルは頭を押さえながら言った。
「貴女とヒルダさんはそれ程親しかったのかしら?私は貴女方が一緒にいる姿を一度もみたことがないのいですけど?」
「・・・。」
ステラは俯いた。
「こんな言い方・・・貴女には酷かもしれませんが・・ヒルダさんが貴女が訪れるのを歓迎してくれるかどうかも分かりませんし・・・。」
確かにミシェルの言い分も当然だとステラは思っている。だが、ステラはヒルダの役に立ちたかったのだ。
「先生・・・私・・ヒルダさんとお友達になりたいんです・・。」
「分かりました。ステラさん。それでは一応・・・ヒルダさんの住所を教えますね・・。」
ミシェルはクラス名簿を取りだすと、メモ紙にスラスラとヒルダの住所を書いて渡しながら言った。
「ヒルダさんと・・・お友達になれるといいわね?」
「はい!」
ステラはメモ紙を握りしめると、嬉しそうに返事をした。
(ヒルダさん・・・私は貴女に歓迎されないかもしれないけど・・・いつも何処か寂しげな貴女とお友達になりたいの・・・。)
どうかヒルダが自分を受け入れてくれますように・・・。
ステラは祈るのだった―。
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