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第二十三章 未来に戻る
簡単に隙をつかれるのは護衛としてはどうなのかと
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渡り廊下を進んでいると、アレン様がオリヴァーさん相手に庭で稽古しているのが見えた。
相手はオリヴァーさん。……それにしても、キースさんとオリヴァーさんが小さいけど、成長期前なのかな。
キースさんは私が歩きながらもアレン様を見ていることに気が付いて声をかけてきた。
「気になるの?」
「い、いや……そんなことないです」
「それなら早く行くよ」
キースさんは首輪の鎖を引っ張る。すると、オリヴァーさんが私とキースさんに気付いたのか、声を上げて走ってくる。
前髪を掻き分け、息を切らしていた。体を動かしていたから汗が出ている。
私の首元を見たオリヴァーさんが呆れてキースに言う。
「キース、もう少し丁寧にさぁ」
「これでも丁寧な方だけどなぁ」
「首輪に鎖はまるで奴隷だろう。そもそも、なんで言わな……いや、言えなかったのか」
キースさんと言い合っていたオリヴァーさんは私を見ると、ため息をつく。
オリヴァーさんの背後からアレン様が顔を出し、引きつった笑顔を作り、キースさんに命令した。
「今すぐ外してやれ」
アレン様の言葉に不満がありそうだが、キースさんは渋々と私の首輪を外してくれた。
首輪が外れて、首に直接風が触れたので首を確認するように触れる。
「痛むか?」
「あっ、い、いえ」
アレン様は心配そうに私の顔を覗き込む。私はたじろぎながらも後ろに下がる。
オリヴァーさんは、苦笑して口を開いた。
「今すぐ手当てを致します」
「いえ、大袈裟で……」
オリヴァーさんは有無を言わさずに歩くように促すので、抵抗しない方が良さそうだと判断して素直に歩く。
歩きながらも背後からアレン様とキースさんが話していたので二人も着いてきているんだろう。
オリヴァーさんは急いでいるのか、歩く速さが早い。その為、自然と私も早歩きになってしまう。
だって、見失っちゃうし。お城は広いから迷子になったら大変だからね。
連れてこられたのはサロンだった。
私は肩で息しているとオリヴァーさんが不安そうにしてるので大丈夫だと伝えた。
オリヴァーさんは私の言葉に納得したのか頷いて、私をソファーに座らされた。抱えているジョセフさんは私の膝の上に座らせる。
オリヴァーさんも私の横に座る。サロンに行く途中に会った侍女に用事させた液体の薬らしきものをコットンに湿らせる。
首筋にコットンを当てられる。いきなりひんやりしたものを当てられたから、変な声が出てしまった。
恥ずかしくて口を抑える。
だが、オリヴァーさんは険しい表情のままだ。
「あ、あの……?」
何かしてしまったのではと不安になり、オリヴァーさんの顔を覗き込む。
「ごめん。その……酷いこと言ってしまった。それなのに、俺の失態を庇ってくれて、嬉しかった」
「え、いえ。とんでもない……けれど」
これは言うべきだろうか、迷っているとオリヴァーさんは眉間に皺を寄せた。
「なんだ?」
「いえ、あの……護衛騎士ですよね? その……簡単に隙をつかれるのは護衛としてはどうなのかと……」
言いずらそうにしていると、オリヴァーさんは頭を抱えた。
「それは反省してる。女だからってなめてたんだ。人は見掛けで判断しちゃいけないのにな。まだまだ未熟だな」
オリヴァーさんはシュンっと落ち込む。そういえば、前にも似たようなことあったっけ。
前にカースさんに誘拐された時。オリヴァーさんは油断してたのか、誘拐を見過ごしてしまったあの時のことを思い出した。
あの時もかなり反省したんだろう。今ではすっかりと笑い話だ。
オリヴァーさんは昔から隙をつかれるのが苦手らしい。
クスクス笑っていると、オリヴァーさんは不貞腐れてしまった。
冷たく感じても、なんだかんだで優しい。私の知ってるオリヴァーさんだなって。
「手当はもう良いのか?」
テーブルの向かい側から声が聞こえて、声のする方へと顔を向けると、アレン様が二人がけソファの真ん中に座り、その背後にはキースさんが待機していた。
そういえば着いてきてたの忘れてた……。
オリヴァーさんは慌てて立ち上がり、会釈するとアレン様の背後でキースさん同様に待機する。
「聞きたい事があるんだ」
アレン様はニコッと笑った。
今、サロンにいるのは私とアレン様、それにオリヴァーさんとキースさんだけだ。
「な、なんでしょうか?」
「ソフィア、あんたの属性は珍しいだろう。不思議なんだ。この世に同じ属性を持つ者が二人も存在するなんて」
「め、珍しいけど、奇跡的になんてことあるかもですよ」
「それは有り得ない。だって、闇だよ。この世に二つも存在してはいけないんだ。それにね、名前も同じなんだよね。こんな偶然、あるのかな?」
「それはただの憶測では」
「憶測だからこそ、聞いてる。知ってると思うけど、嘘は通用しないから、そのつもりでね」
ダメだ。嘘を通せないし、誤魔化せない。もう素直に言ってしまおう。
私はゆっくりと重たい口を動かした。
相手はオリヴァーさん。……それにしても、キースさんとオリヴァーさんが小さいけど、成長期前なのかな。
キースさんは私が歩きながらもアレン様を見ていることに気が付いて声をかけてきた。
「気になるの?」
「い、いや……そんなことないです」
「それなら早く行くよ」
キースさんは首輪の鎖を引っ張る。すると、オリヴァーさんが私とキースさんに気付いたのか、声を上げて走ってくる。
前髪を掻き分け、息を切らしていた。体を動かしていたから汗が出ている。
私の首元を見たオリヴァーさんが呆れてキースに言う。
「キース、もう少し丁寧にさぁ」
「これでも丁寧な方だけどなぁ」
「首輪に鎖はまるで奴隷だろう。そもそも、なんで言わな……いや、言えなかったのか」
キースさんと言い合っていたオリヴァーさんは私を見ると、ため息をつく。
オリヴァーさんの背後からアレン様が顔を出し、引きつった笑顔を作り、キースさんに命令した。
「今すぐ外してやれ」
アレン様の言葉に不満がありそうだが、キースさんは渋々と私の首輪を外してくれた。
首輪が外れて、首に直接風が触れたので首を確認するように触れる。
「痛むか?」
「あっ、い、いえ」
アレン様は心配そうに私の顔を覗き込む。私はたじろぎながらも後ろに下がる。
オリヴァーさんは、苦笑して口を開いた。
「今すぐ手当てを致します」
「いえ、大袈裟で……」
オリヴァーさんは有無を言わさずに歩くように促すので、抵抗しない方が良さそうだと判断して素直に歩く。
歩きながらも背後からアレン様とキースさんが話していたので二人も着いてきているんだろう。
オリヴァーさんは急いでいるのか、歩く速さが早い。その為、自然と私も早歩きになってしまう。
だって、見失っちゃうし。お城は広いから迷子になったら大変だからね。
連れてこられたのはサロンだった。
私は肩で息しているとオリヴァーさんが不安そうにしてるので大丈夫だと伝えた。
オリヴァーさんは私の言葉に納得したのか頷いて、私をソファーに座らされた。抱えているジョセフさんは私の膝の上に座らせる。
オリヴァーさんも私の横に座る。サロンに行く途中に会った侍女に用事させた液体の薬らしきものをコットンに湿らせる。
首筋にコットンを当てられる。いきなりひんやりしたものを当てられたから、変な声が出てしまった。
恥ずかしくて口を抑える。
だが、オリヴァーさんは険しい表情のままだ。
「あ、あの……?」
何かしてしまったのではと不安になり、オリヴァーさんの顔を覗き込む。
「ごめん。その……酷いこと言ってしまった。それなのに、俺の失態を庇ってくれて、嬉しかった」
「え、いえ。とんでもない……けれど」
これは言うべきだろうか、迷っているとオリヴァーさんは眉間に皺を寄せた。
「なんだ?」
「いえ、あの……護衛騎士ですよね? その……簡単に隙をつかれるのは護衛としてはどうなのかと……」
言いずらそうにしていると、オリヴァーさんは頭を抱えた。
「それは反省してる。女だからってなめてたんだ。人は見掛けで判断しちゃいけないのにな。まだまだ未熟だな」
オリヴァーさんはシュンっと落ち込む。そういえば、前にも似たようなことあったっけ。
前にカースさんに誘拐された時。オリヴァーさんは油断してたのか、誘拐を見過ごしてしまったあの時のことを思い出した。
あの時もかなり反省したんだろう。今ではすっかりと笑い話だ。
オリヴァーさんは昔から隙をつかれるのが苦手らしい。
クスクス笑っていると、オリヴァーさんは不貞腐れてしまった。
冷たく感じても、なんだかんだで優しい。私の知ってるオリヴァーさんだなって。
「手当はもう良いのか?」
テーブルの向かい側から声が聞こえて、声のする方へと顔を向けると、アレン様が二人がけソファの真ん中に座り、その背後にはキースさんが待機していた。
そういえば着いてきてたの忘れてた……。
オリヴァーさんは慌てて立ち上がり、会釈するとアレン様の背後でキースさん同様に待機する。
「聞きたい事があるんだ」
アレン様はニコッと笑った。
今、サロンにいるのは私とアレン様、それにオリヴァーさんとキースさんだけだ。
「な、なんでしょうか?」
「ソフィア、あんたの属性は珍しいだろう。不思議なんだ。この世に同じ属性を持つ者が二人も存在するなんて」
「め、珍しいけど、奇跡的になんてことあるかもですよ」
「それは有り得ない。だって、闇だよ。この世に二つも存在してはいけないんだ。それにね、名前も同じなんだよね。こんな偶然、あるのかな?」
「それはただの憶測では」
「憶測だからこそ、聞いてる。知ってると思うけど、嘘は通用しないから、そのつもりでね」
ダメだ。嘘を通せないし、誤魔化せない。もう素直に言ってしまおう。
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