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第八章 世界樹の精霊
彼女は一体、何者なんだ?【オリヴァー視点】
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ソフィア様に呼ばれて寝室に入ったら不思議な出来事に遭遇してしまった。
まさか『聖なる乙女』を見られる日が来るとは思わなかった。とはいっても、光だけだけど。容姿が見れないのは残念だ。
でも声ははっきり聞こえてた。
透き通るような声とは裏腹に、その喋り方は老人のようだった。
若い声だけど老人のような喋り方が特徴だと噂で聞いていたが。
俺としたことが聞いた瞬間、固まってしまった。
それにしても、ソフィア・デメトリアス公爵令嬢……。
彼女は一体何者なんだ?
『聖なる乙女』を聖域から連れ出すとは、聞いたことがない。
世界樹が存在していたことにも驚きだ。ただの作り話だと思っていたんだ。
ソフィア様がソファに座るのを確認した俺は口を開いた。
「精霊は、荒っぽいのだと以前話しましたよね。人の心が作り出した存在だから荒っぽいんです。人は、感情のコントロールがなかなか出来ない人が多いですから。不安定で、攻撃的になってしまうんです」
「人の心が作り出した……」
「そんな中、契約するとどうなると思いますか?」
ソフィア様は首を左右に振った。
契約もよくわかっていないから、その質問は意地悪しすぎたな。と、少し反省した。
俺は続けた。
「契約は一定の魔力が必要なんです。不安定な気持ちで魔力を使うと、暴走を起こす危険性が出てきます。だから命に関わるんです」
「ならどうすれば?」
「契約は契約者と使役する精霊の魔力を一定の感覚で使いますからね。俺たち竜騎士が契約するのはドラゴンです。あの子たちは、精霊よりも心に余裕がありますからね。……ですが、そうですね。『聖なる乙女』が精霊ならば魔力が一定の感覚からズレて具合を悪くされたとしか」
「暴走するんでしょ?」
「はい。暴走します。ですが、必ずではありません。何か起こるか分からないんですよ。精霊との契約は」
「そっか、たまたま暴走しないで済んだってことか」
「そうなりますね。運が良かったとしか言えませんが」
ソフィア様は不思議な人だ。ほかの貴族には無い優しさと強さがある。
そういえば、ソフィア様と初めてあった帰りにもアレン殿下は楽しそうに笑っていたっけ。
あの時、俺はソフィア様をよく知らなかったからなんて無礼な令嬢なのだろうと思っていた。
でもアレン殿下は「……理由があると思うんだ。そんなことで怒るなよ。俺は気にしていないんだから」
そう言っていた。優しすぎはしないだろうか?
ただ、アレン殿下はなんの理由も無しにそんなことを言う人ではないからきっと何かを企んでるんだろう。
キースも「悪い人じゃないですよぉ?」と言うので、敵意は向けないことにした。
それからしばらくしてソフィア様の護衛を任されるようになり、一緒に暮らすうちに何となく性格がわかってきた。
ソフィア様は、真っ直ぐでとても純粋な人だと思う。
不器用ながらも一生懸命になるのは彼女の良いところ。
だけど、たまにそれが空回りしてしまうが、それはそれで愛らしいから良しとしよう。
アレン殿下が彼女を気になる理由、今ならわかる気がする。
……なんて、アレン殿下に言ったら怒りそうだな。
だって、護衛につくときなんて、「惚れたらどうなるかわかる?」なんて、黒い笑顔を向けながら言うんだから、よっぽどソフィア様が気になって仕方ないんだろうな。
だけど、ソフィア様はアレン殿下のことをどう思ってるんだろうか?
そもそもなんで婚約していない相手に「婚約破棄」を申し込んだりしたのだろう?
ソフィア様も理由も無しにそんなことは言わない。
アレン殿下が自分に好意を持って婚約してくるに違いない!と思い込む令嬢は沢山見てきたが、ソフィア様は違う。
どことなく自分に自信なく、謙虚さがある。そんな子が自意識過剰な言葉を発するだろうか……?
ちょっと気になる。が、話を逸らしていいのだろうか?
「オリヴァーさん、どうしました?」
考え事していたら、ソフィア様に心配されてしまった。
「い、いいえ。考え事してまして」
「……考え事、ですか?」
「はい。でも大丈夫ですよ。私情ですから」
「それ、大丈夫なんですか? 私のことは良いので、そっちを優先してください」
「そうはいきませんよ」
「な、なら、私が相談のります!」
そうくるか。
話しても良いのだけど……。
どうするかと迷っていたら、ソフィア様は「……私じゃダメですか?」と、子犬のように落ち込むので、思わず頭を撫でたいのを必死に堪えた。
話すことにした。
「たいしたことではないのですが……、アレン殿下のことをどう思ってるのかなと」
ソフィア様の様子を伺いながら言うと、ソフィア様は一瞬、固まったかと思ったら次の瞬間、顔を赤くした。
「な!? ななななっ!!!? なぜそのような話を!?」
「気になりまして」
「…………」
いきなりのことで混乱していたみたいだが、しばらく黙ったあと、口を開いた。
「あの方は、素晴らしい人です(推しキャラだから、見る度に尊すぎて死にそう……その心を必死に隠すのは大変です……)」
「そうなんですか……では、尊敬していると?」
「そうですね。尊敬……、してますね(推しキャラは最高です)」
ソフィア様は恋愛感情は無いようだ。いや、無自覚なだけだ。
無自覚だと思った理由は、顔を赤く染めて殿下のことを考えてるソフィア様は女の顔をしていた。
本人は気付いてないのか。なんとも焦れったい。
まっ、可愛らしくて良いけど。
それから数分後に、『聖なる乙女』が目を覚ました。
まさか『聖なる乙女』を見られる日が来るとは思わなかった。とはいっても、光だけだけど。容姿が見れないのは残念だ。
でも声ははっきり聞こえてた。
透き通るような声とは裏腹に、その喋り方は老人のようだった。
若い声だけど老人のような喋り方が特徴だと噂で聞いていたが。
俺としたことが聞いた瞬間、固まってしまった。
それにしても、ソフィア・デメトリアス公爵令嬢……。
彼女は一体何者なんだ?
『聖なる乙女』を聖域から連れ出すとは、聞いたことがない。
世界樹が存在していたことにも驚きだ。ただの作り話だと思っていたんだ。
ソフィア様がソファに座るのを確認した俺は口を開いた。
「精霊は、荒っぽいのだと以前話しましたよね。人の心が作り出した存在だから荒っぽいんです。人は、感情のコントロールがなかなか出来ない人が多いですから。不安定で、攻撃的になってしまうんです」
「人の心が作り出した……」
「そんな中、契約するとどうなると思いますか?」
ソフィア様は首を左右に振った。
契約もよくわかっていないから、その質問は意地悪しすぎたな。と、少し反省した。
俺は続けた。
「契約は一定の魔力が必要なんです。不安定な気持ちで魔力を使うと、暴走を起こす危険性が出てきます。だから命に関わるんです」
「ならどうすれば?」
「契約は契約者と使役する精霊の魔力を一定の感覚で使いますからね。俺たち竜騎士が契約するのはドラゴンです。あの子たちは、精霊よりも心に余裕がありますからね。……ですが、そうですね。『聖なる乙女』が精霊ならば魔力が一定の感覚からズレて具合を悪くされたとしか」
「暴走するんでしょ?」
「はい。暴走します。ですが、必ずではありません。何か起こるか分からないんですよ。精霊との契約は」
「そっか、たまたま暴走しないで済んだってことか」
「そうなりますね。運が良かったとしか言えませんが」
ソフィア様は不思議な人だ。ほかの貴族には無い優しさと強さがある。
そういえば、ソフィア様と初めてあった帰りにもアレン殿下は楽しそうに笑っていたっけ。
あの時、俺はソフィア様をよく知らなかったからなんて無礼な令嬢なのだろうと思っていた。
でもアレン殿下は「……理由があると思うんだ。そんなことで怒るなよ。俺は気にしていないんだから」
そう言っていた。優しすぎはしないだろうか?
ただ、アレン殿下はなんの理由も無しにそんなことを言う人ではないからきっと何かを企んでるんだろう。
キースも「悪い人じゃないですよぉ?」と言うので、敵意は向けないことにした。
それからしばらくしてソフィア様の護衛を任されるようになり、一緒に暮らすうちに何となく性格がわかってきた。
ソフィア様は、真っ直ぐでとても純粋な人だと思う。
不器用ながらも一生懸命になるのは彼女の良いところ。
だけど、たまにそれが空回りしてしまうが、それはそれで愛らしいから良しとしよう。
アレン殿下が彼女を気になる理由、今ならわかる気がする。
……なんて、アレン殿下に言ったら怒りそうだな。
だって、護衛につくときなんて、「惚れたらどうなるかわかる?」なんて、黒い笑顔を向けながら言うんだから、よっぽどソフィア様が気になって仕方ないんだろうな。
だけど、ソフィア様はアレン殿下のことをどう思ってるんだろうか?
そもそもなんで婚約していない相手に「婚約破棄」を申し込んだりしたのだろう?
ソフィア様も理由も無しにそんなことは言わない。
アレン殿下が自分に好意を持って婚約してくるに違いない!と思い込む令嬢は沢山見てきたが、ソフィア様は違う。
どことなく自分に自信なく、謙虚さがある。そんな子が自意識過剰な言葉を発するだろうか……?
ちょっと気になる。が、話を逸らしていいのだろうか?
「オリヴァーさん、どうしました?」
考え事していたら、ソフィア様に心配されてしまった。
「い、いいえ。考え事してまして」
「……考え事、ですか?」
「はい。でも大丈夫ですよ。私情ですから」
「それ、大丈夫なんですか? 私のことは良いので、そっちを優先してください」
「そうはいきませんよ」
「な、なら、私が相談のります!」
そうくるか。
話しても良いのだけど……。
どうするかと迷っていたら、ソフィア様は「……私じゃダメですか?」と、子犬のように落ち込むので、思わず頭を撫でたいのを必死に堪えた。
話すことにした。
「たいしたことではないのですが……、アレン殿下のことをどう思ってるのかなと」
ソフィア様の様子を伺いながら言うと、ソフィア様は一瞬、固まったかと思ったら次の瞬間、顔を赤くした。
「な!? ななななっ!!!? なぜそのような話を!?」
「気になりまして」
「…………」
いきなりのことで混乱していたみたいだが、しばらく黙ったあと、口を開いた。
「あの方は、素晴らしい人です(推しキャラだから、見る度に尊すぎて死にそう……その心を必死に隠すのは大変です……)」
「そうなんですか……では、尊敬していると?」
「そうですね。尊敬……、してますね(推しキャラは最高です)」
ソフィア様は恋愛感情は無いようだ。いや、無自覚なだけだ。
無自覚だと思った理由は、顔を赤く染めて殿下のことを考えてるソフィア様は女の顔をしていた。
本人は気付いてないのか。なんとも焦れったい。
まっ、可愛らしくて良いけど。
それから数分後に、『聖なる乙女』が目を覚ました。
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