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第十章⠀深紅の魔術士
悪役令嬢が推しってどういうことですか!?
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魔力測定が終わる時間まで医務室で休んでいると扉が開いて誰かが入ってくる。
起きてたら何か言われるかと思って寝ているフリをしていると、頭を撫でられた。
「……実物の悪役令嬢って、思ってたよりも優しめな瞳をするのな」
ボソッと小さく呟かれた。
え、悪役令嬢って言った?
もしかして私と同じ転生者!?
声からして男性だろう。今すぐ目を開けて確かめたい!
そう思ったのだが、次の言葉を聞いて目を開けるか迷ってしまった。
「不思議だな。推・し・が目の前にいて、触れられるのに……、こんなに遠く感じるものなんだな」
彼は、私を推しだと言ったのだ。
余計に混乱した。悪役令嬢のことを推し!?
嘘でしょ。いや、私が知らなかっただけで悪役令嬢が好きな子がいるのかもしれないけど……。
こんな優しくて暖かな声でそんなこと言わないで。
ものすごくドキドキするから!!
こういうのに慣れてないのよ。緊張しながらも寝ているフリを続けていたら、遠ざかる足音が聞こえた。
扉を開け、閉める。
足音が完全に聞こえなくなったら目を開け、上半身をおこした。
ビ、ビックリしたぁ。
今の人は誰!?
緊張と動揺からなのか、未だにドキドキしていたら、外が騒がしくなった。
きっと魔力測定が終わって解散になったのだろう。
「あっ、急がないと」
そんなことで動揺してる場合じゃなかった。
目指すは空中庭園!!
医務室から出ると、声をかけられた。
「ソフィア様!!」
どことなく安心感があるその声は、イアン様だった。
白くて長い髪を一つに結んであり、切れ長で金色の瞳。
一見、騎士には思えないほどの華奢な見た目をしているが、よく見ると、腕も足も……筋肉がついてるのでがっしりしている。
だけど顔つきはとても綺麗。絵になるとはこういう人を言うんだろうな。
「どーした?」
「い、いえ」
不思議そうに顔を覗き込むイアン様にたじろぐ。
この世界の人達は高スペックばかり。外見は綺麗系が多くて、内面も素敵な人ばかり。
そんな人にいきなり近寄られたらひるむし、動けなくなってしまう。
男性慣れしてない、というのもあるのかもしれないけど。
「イアン様はどうしてここに?」
「ああ、なんつーか」
前髪をクシャッと掻くイアン様は視線を後ろに向けている。
不思議に思い、後ろを覗く。
後ろに隠れている人物を見て、思わず息を呑んだ。
白くてフワッとした長い髪。金色の瞳は丸目なのもあり、とても可愛らしい。
女である私よりも華奢で小柄だった。イアン様と似ている顔だけど、女性らしい。
女の私でさえも庇護欲を掻き立てられるぐらい、その人はとても魅力的だった。
「おい、リア。いつまでも隠れてねぇで挨拶しろよ。話したかったんだろ?」
リア……?
リアってイリア・クリスタ!?
確か、イアン様はイリア様をそんな愛称で呼んでいた。
イアン様の双子の妹。この子がーー!?
ちょこっと顔を出したと思ったら恥ずかしそうに私を見た。
イアン様から離れて私に近寄ると、お辞儀をした。
「お初にお目にかかれて光栄ですわ。イリア・クリスタと申します。以後、お見知り置きを」
声が透き通っていて、鈴の音のように凛としている。
「……ソ、ソフィア・デメトリアスと申します」
「ずっとお会いしたかったです。あなたがお兄様のお慕いしている方!」
イリア様はギュッと私の手を握ると目をキラキラさせていた。
「リア!?⠀それは言わない約束」
「まぁ、お兄様。気持ちは言葉にしなくては伝わりませんわ」
押したい?
何を押すんだろう……。
「そんなことよりイアン様。ノエルはどこにいますか?」
「そんなこと!?⠀……はぁ。もうそろそろ来ると思う。あいつはお・義・姉・様・が大好きだからな」
イアン様は何故かショックを受けたような表情をした後、ため息をついた。
イリア様がイアン様の肩を優しく叩いている。慰めているように……。
「そうですか。では、ノエルに伝えてください。行くところがあるから先に寮に向かってくださいと」
学園生活は、寮生活だ。遠くから来る貴族も多いから。
数分ぐらいで帰れる貴族は直行で自分の屋敷に帰れる。
私は、寮生活。遠いからね。
ノエルとは久しぶりに会えたから、いろいろ話したいところだけど空中庭園に向かわなくちゃ。
イアン様に会えて良かったかも。
ノエルは待ってても来る。という確信はなかったから。
「……わかった」
イアン様はそっと私の額を触る。
「あんま、無茶はすんなよ。お前は危なっかしいからな」
「はい」
心配性だな。私なら大丈夫なのに。
まぁでも、ゲームよりは仲良くなれたことを喜ぶべきだよね。
起きてたら何か言われるかと思って寝ているフリをしていると、頭を撫でられた。
「……実物の悪役令嬢って、思ってたよりも優しめな瞳をするのな」
ボソッと小さく呟かれた。
え、悪役令嬢って言った?
もしかして私と同じ転生者!?
声からして男性だろう。今すぐ目を開けて確かめたい!
そう思ったのだが、次の言葉を聞いて目を開けるか迷ってしまった。
「不思議だな。推・し・が目の前にいて、触れられるのに……、こんなに遠く感じるものなんだな」
彼は、私を推しだと言ったのだ。
余計に混乱した。悪役令嬢のことを推し!?
嘘でしょ。いや、私が知らなかっただけで悪役令嬢が好きな子がいるのかもしれないけど……。
こんな優しくて暖かな声でそんなこと言わないで。
ものすごくドキドキするから!!
こういうのに慣れてないのよ。緊張しながらも寝ているフリを続けていたら、遠ざかる足音が聞こえた。
扉を開け、閉める。
足音が完全に聞こえなくなったら目を開け、上半身をおこした。
ビ、ビックリしたぁ。
今の人は誰!?
緊張と動揺からなのか、未だにドキドキしていたら、外が騒がしくなった。
きっと魔力測定が終わって解散になったのだろう。
「あっ、急がないと」
そんなことで動揺してる場合じゃなかった。
目指すは空中庭園!!
医務室から出ると、声をかけられた。
「ソフィア様!!」
どことなく安心感があるその声は、イアン様だった。
白くて長い髪を一つに結んであり、切れ長で金色の瞳。
一見、騎士には思えないほどの華奢な見た目をしているが、よく見ると、腕も足も……筋肉がついてるのでがっしりしている。
だけど顔つきはとても綺麗。絵になるとはこういう人を言うんだろうな。
「どーした?」
「い、いえ」
不思議そうに顔を覗き込むイアン様にたじろぐ。
この世界の人達は高スペックばかり。外見は綺麗系が多くて、内面も素敵な人ばかり。
そんな人にいきなり近寄られたらひるむし、動けなくなってしまう。
男性慣れしてない、というのもあるのかもしれないけど。
「イアン様はどうしてここに?」
「ああ、なんつーか」
前髪をクシャッと掻くイアン様は視線を後ろに向けている。
不思議に思い、後ろを覗く。
後ろに隠れている人物を見て、思わず息を呑んだ。
白くてフワッとした長い髪。金色の瞳は丸目なのもあり、とても可愛らしい。
女である私よりも華奢で小柄だった。イアン様と似ている顔だけど、女性らしい。
女の私でさえも庇護欲を掻き立てられるぐらい、その人はとても魅力的だった。
「おい、リア。いつまでも隠れてねぇで挨拶しろよ。話したかったんだろ?」
リア……?
リアってイリア・クリスタ!?
確か、イアン様はイリア様をそんな愛称で呼んでいた。
イアン様の双子の妹。この子がーー!?
ちょこっと顔を出したと思ったら恥ずかしそうに私を見た。
イアン様から離れて私に近寄ると、お辞儀をした。
「お初にお目にかかれて光栄ですわ。イリア・クリスタと申します。以後、お見知り置きを」
声が透き通っていて、鈴の音のように凛としている。
「……ソ、ソフィア・デメトリアスと申します」
「ずっとお会いしたかったです。あなたがお兄様のお慕いしている方!」
イリア様はギュッと私の手を握ると目をキラキラさせていた。
「リア!?⠀それは言わない約束」
「まぁ、お兄様。気持ちは言葉にしなくては伝わりませんわ」
押したい?
何を押すんだろう……。
「そんなことよりイアン様。ノエルはどこにいますか?」
「そんなこと!?⠀……はぁ。もうそろそろ来ると思う。あいつはお・義・姉・様・が大好きだからな」
イアン様は何故かショックを受けたような表情をした後、ため息をついた。
イリア様がイアン様の肩を優しく叩いている。慰めているように……。
「そうですか。では、ノエルに伝えてください。行くところがあるから先に寮に向かってくださいと」
学園生活は、寮生活だ。遠くから来る貴族も多いから。
数分ぐらいで帰れる貴族は直行で自分の屋敷に帰れる。
私は、寮生活。遠いからね。
ノエルとは久しぶりに会えたから、いろいろ話したいところだけど空中庭園に向かわなくちゃ。
イアン様に会えて良かったかも。
ノエルは待ってても来る。という確信はなかったから。
「……わかった」
イアン様はそっと私の額を触る。
「あんま、無茶はすんなよ。お前は危なっかしいからな」
「はい」
心配性だな。私なら大丈夫なのに。
まぁでも、ゲームよりは仲良くなれたことを喜ぶべきだよね。
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