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6章 幼年期のオワリ
60.オワリ(6/43)
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「わあ、荒井さん。大丈夫だから顔を上げて下さい。彼は、銀太郎と言いまして、ウチにしばらく泊まっているお客さんなんです」
パパは荒井さんを起こすと元の位置に座り直させて、その横に自分も座った。
私と銀太郎にも部屋に入るよう手招きする。
荒井さんはパパの後ろに隠れてしまっているけれど、大丈夫?
銀太郎も無表情の怖い宇宙人になっているけれど、大丈夫?
パパだけがニコニコと、まあまあなんて言ってのんきに笑っている。
「荒井さんのご用件をまだうかがっていませんが、やっぱりUFO関連ですよね? このタイミングってことは、銀太郎とご縁があったのでしょうね」
私もここにいて構わないのかな?
パパを見ると、もちろんという顔をしている。
以心伝心。さすが親子だね。
怖い銀太郎も、こっそり私の制服のすそをつまんでいる。
えーと……ハイ、ここにいるから。
静かに手が離れた。
こっちもちゃんと伝わっている。
「川上さん、本当に急にすみません。その……ご相談がありまして。でも、それ以前に私の話を信じてもらえるか不安だったのですが……。いやはや、川上さんは宇宙人とお知り合いだったんですか。銀太郎さんがいらっしゃるなら大丈夫そうですね。やっぱり宇宙人はなんでもお見通しだ!」
荒井さんは興奮気味に話し始めた。
UFO愛好会会長の荒井さんはパパと星空観察にも何度か行っていて、長いおつきあいらしい。
でも、パパが防衛省勤務なのも宇宙人とお仕事をしているのも知らない様子だから、本当に趣味だけのつながりみたいだ。
「実は私、宇宙人とこれまでに何度も会っているんです。宇宙人から大事な頼まれごとをしていて、でも、ちょっとそのことで悩んでしまって。極秘任務なので誰にも話すわけにはいかない。困っていたら、川上さんを尋ねろと啓示がありました。それでやって来たわけです」
確かに、いきなりこんな話をされたらUFO大好き人間でもとまどうかもしれない。
「啓示、ですか」
パパが確認した。
「はい。私が宇宙人に初めて会ったのはもう十年以上前です。星空観察をしていたら、いきなり目の前に現れたんです。それから何度か会って、頼まれごとをしまして。それっきり姿を見ることはないのですが、宇宙人に聞きたいことを考えていると時々返事が来るんですよ。頭の中で声が聞こえるのです。あの……信じてもらえますかね?」
「テレパシーですね。もちろん僕は信じますよ。荒井さんがおっしゃるのですから」
荒井さんの顔がぱあっと明るくなった。
安心したのか、何度も深呼吸をして、そのたびに笑顔になる。
「いやあ、信じてもらえただけでも気持ちが落ち着きました。来てよかった……え、と……」
銀太郎と目が合って、また緊張した顔に戻ってしまった。
もうっ、銀太郎はなんで笑ってあげないのよ?
パパは荒井さんを起こすと元の位置に座り直させて、その横に自分も座った。
私と銀太郎にも部屋に入るよう手招きする。
荒井さんはパパの後ろに隠れてしまっているけれど、大丈夫?
銀太郎も無表情の怖い宇宙人になっているけれど、大丈夫?
パパだけがニコニコと、まあまあなんて言ってのんきに笑っている。
「荒井さんのご用件をまだうかがっていませんが、やっぱりUFO関連ですよね? このタイミングってことは、銀太郎とご縁があったのでしょうね」
私もここにいて構わないのかな?
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もうっ、銀太郎はなんで笑ってあげないのよ?
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