1 / 2
前編
しおりを挟む「お姉さまのネックレス、いただきましたわよ!」
妹ミルフェナからいきなりそう言われたのは、ある晴れた日の朝だった。
「え。待って、それは母の形見よ。母が私に遺してくれたものなの」
「お姉さまには相応しくないでしょう」
そう、私たち姉妹の母は、私たちが幼かった頃に亡くなった。
今ミルフェナが奪った翡翠のネックレスは、母がこの世から去る直前に私に遺してくれたものだ。
母は言ってくれた、貴女にあげるわ、と。
だから、ずっと肌身離さず持って、どんなものよりも大切にしてきた。
これがあったから、どんな辛い時も乗り越えられたのだ。
ミルフェナと違ってあまり運が良くなかった私は、災難に多々見舞われて来たけれど、それでもいつも母の形見が私の心を支えてくれていた。
「こういう綺麗なアクセサリーは美しい娘にこそ相応しいんですわよ」
「ミルフェナ! 奪う気!?」
「あら、奪う、だなんて……人聞きが悪いですわね」
「貴女は貴女で貰ったでしょう? 確か、指輪とか……。どうして私のものにまで手を出すのよ!?」
「このネックレスはあたくしにこそ相応しい! だからいただくだけのことですわ。奪った、なんて、そんなのではありませんの」
勝手だ、勝手過ぎる。
677
あなたにおすすめの小説
寄付するお金を奪う婚約者、でもその寄付先は…。
coco
恋愛
「お前の金は、婚約者である俺の物だ!」
待って、それは大事な寄付金よ。
そんなことして、あなたはただじゃ済まないわ。
だって、その寄付先は…。
金に細かい婚約者は、もうすぐ自滅する─。
姉の代わりになど嫁ぎません!私は殿方との縁がなく地味で可哀相な女ではないのだから─。
coco
恋愛
殿方との縁がなく地味で可哀相な女。
お姉様は私の事をそう言うけど…あの、何か勘違いしてません?
私は、あなたの代わりになど嫁ぎませんので─。
姉が私の振りして婚約者に会ってたので、罠に嵌めました。
coco
恋愛
姉は私の振りをして、婚約者を奪うつもりらしい。
以前から、私の婚約者とデートを繰り返していた姉。
今まで色んな物をあなたに奪われた…もう我慢の限界だわ!
私は姉を罠に嵌め、陥れることにした。
闇から立ち上がった私の、復讐劇が始まる─。
貧乏令嬢の私は婚約破棄されたので、優雅な生活を送りたいと思います。
coco
恋愛
「お前みたいな貧乏人は、もういらない!」
私との婚約を破棄し、金持ちの女に走った婚約者。
貧乏だなんて、いつ私が言いました?
あなたに婚約破棄されたので、私は優雅な生活を送りたいと思います─。
婚約者と家族に裏切られたので小さな反撃をしたら、大変なことになったみたいです
柚木ゆず
恋愛
コストール子爵令嬢マドゥレーヌ。彼女はある日、実父、継母、腹違いの妹、そして婚約者に裏切られ、コストール家を追放されることとなってしまいました。
ですがその際にマドゥレーヌが咄嗟に口にした『ある言葉』によって、マドゥレーヌが去ったあとのコストール家では大変なことが起きるのでした――。
「お姉さまみたいな地味な人を愛する殿方なんてこの世にいなくってよ!」それが妹の口癖でした、が……
四季
恋愛
「お姉さまみたいな地味な人を愛する殿方なんてこの世にいなくってよ!」
それが妹の口癖でした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる