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3話
しおりを挟む「慰謝料は支払っていただきますので。では……さようなら」
こうして私はエドワードとの関係を終わらせることとした。
その後も色々手続きがあった。
それらはとても忙しかったけれど、でも、慰謝料をしっかりと取るために時間をかけて頑張った。
そして私は欲しかった慰謝料を手に入れた。
多少抵抗はされたけれど、それも乗り越え、支払ってもらうことに何とか成功したのだった。
それによって少しはすっきりした。
常に胸の内に存在していたもやもやは若干晴れたような気がする。
さぁ、ここからまた、前を向いて歩き出そう。
◆
あれから数年、私は結婚して幸せになれた。
夫となった彼はちょっぴり怖がりな人。ねずみを見かけたとか、虫に遭遇したとか、そういった些細なことでもびくっとしてしまうような人だ。ある意味乙女のような人なのである。
しかし、そこは、欠点ではない。
いろんなことに怖さを感じる繊細な人、だからこそ、彼は他人の痛みにも敏感――それゆえ妻である私に対してでも気を遣ってくれるし大切にしてくれる。
男性は結婚してしまえばその女性には優しくしないものだと聞く。
でも彼はそうではない。
むしろ彼は近づけば近づくほどにその優しさをより強めていって――そして今に至っている。
ちなみにエドワードはというと、私と離れた後あの巻髪の女性と結婚しようとしたそうだが結婚式の一ヶ月前に浮気がばれてしまったために婚約破棄となってしまったそうだ。
しかも彼は病を貰ってしまっていたことが発覚。
それにより彼は結婚は不可能となってしまったようだ。
エドワードはもう、結婚はできない。
彼が幸せな家庭を築くという未来は完全に失われてしまった。
◆終わり◆
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