理不尽に追放された神の加護を持つ娘、隣国で幸せになる

四季

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1話

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 この世界において、人々とこの世の安寧を守り続けるとされている神。その加護を持つ娘として、私フルレイヌ・アンドラは、一ヶ月ほど前に自国の王子と婚約させられた。

 国の平和のため、私の人生は決まった——かと思われたのだが。

「フルレイヌ! 酷いよ!」

 婚約者である王子から突然そんなことを言われた、昼下がり。

「待ってください、何のお話ですか」
「僕には愛する人がいた。僕は彼女と結ばれることを望んでいたし、彼女もまた僕と結ばれることを望んでいた。それなのに! 君は父に取り入って、無理矢理、僕の妻になろうとした。これは許されることではないよ!」

 何が何だか分からない。彼の発言の意味が掴めない。どうして私がこんな風に言われなくてはならないのか、どうして私が悪者扱いされているのか、まったくもって理解できない。

 私は彼の父親である王の手によって彼と婚約させられただけ。

 目の前の彼の妻になろうだなんて、欠片ほども考えてはいなかった。

「僕たちの愛を引き裂こうなんて! 酷い女だね!」
「意味が分かりません。私にはそんな気はありませんでした。私はただ……」
「言い訳は要らないよ! 僕が見たものがすべて、真実だから!」

 私は彼に愛する人がいることなんて知らなかった。そんなこと聞かされていなかった。だから私は二人の関係を壊そうとしたわけではない。二人を引き裂こう、なんて、少しも考えたことはないのだ。もし彼が本気でそう思っているなら、完全に勘違いである。
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