執着はありません。婚約者の座、譲りますよ

四季

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4話

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 が、数ヶ月後、ルーネは青い顔になった。

 身ごもっていたのだ。

 それを聞いた時、父親は衝撃を受けて失神した。ルーネ自身も驚きに満ちているようだったが、私だけは違っていて。私は一人冷静だった。予想できる範囲内だったから。とはいえ、さすがに進展が早過ぎる、とは思ったけれど。


 ◆


「ニーナ。すまないが、カインの婚約者の座を妹に譲ってやってほしい」

 結局こういうことになってしまった。

 普通なら悲しいところだろうが、正直なことを言うと嬉しい。

 私はカインのことを好きではない。何となく婚約者になっただけ。でもルーネは違う。ルーネはカインのことを好いている。それならば、カインの婚約者という席はルーネに渡した方が良いというものではないか。

 ……もっとも、ルーネはカインの嫌なところを知らないのだろうが。

「ルーネに?」
「あぁ。ルーネと腹には命が宿っているが、ニーナの腹にはまだいないだろう」

 こんなことを言われる日が来るとは思わなかった。

「そうですね。確かに、私の腹に命はいません。自己管理はできていますので」

 ちくりと棘を吐き出してやる。

「あ、あぁ。そうだな。とにかく、そういうことで話を進める」
「分かりました」

 こうして、私とカインの婚約は解消され、ルーネとカインが改めて婚約することとなった。

 あぁ、すっきりした。
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