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後編
しおりを挟む「どうなっているのですか? ウィルクスさん!」
「悪いな、婚約は破棄する」
「え」
「俺は妹さんに惚れたんだ。だから妹さんと生きる。君はもう要らない」
こうして私は婚約破棄された。
「残念でしたわね! 姉さま、選ばれなくて」
その日の晩、私はこっそり家を出た。
そして次の朝。
新聞を読んで知る――私たちが暮らしていたあの村に隕石が落ち村人がほぼ全員亡くなったことを。
「聞いた? あのニュース。村一つ消し飛んだんですって! 怖いわね」
「聞いた聞いた。あー、良かったぁ、あたしの地元じゃなくて」
「隕石が落ちるなんて珍しいわよねぇ」
「それな!」
「正直かなり驚きましたよ」
ウィルクスも妹ニナも死んだのだろう、恐らく。
家出していた私だけが助かった。
ただ一人、私だけが――。
その後私は屋敷で掃除婦として働きつつ自由を謳歌。
やがて良家の子息に見初められて。
家に入ることに心理的な抵抗も多少はあったけれど、最終的には彼と結ばれる道を選んだ。
けれども後悔はしていない。
むしろ結婚して良かったとさえ思っているくらい。
なぜなら彼は私にある程度自由を与えてくれているからだ。
家に入る、と聞けば、自由がなくなるような気がしていた。
でも違った。
私の場合はある程度好きなことをさせてもらえた。
だから結婚によるデメリットはあまりなかった。
◆終わり◆
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