子どものようなわがままを言う王子が婚約者だったのですが、どうやら彼とは離れられることとなりそうです。

四季

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3話

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 ◆


 婚約破棄後、私は、あの時録音したビトログリオッツの声を世に流した。

 それによってビトログリオッツの危うさが露呈。
 国民の中に「こんな人が王子で大丈夫なのだろうか」という不安が広がり、それはやがて大きなうねりへと変化してゆく。

 そして王家は倒された。

 民一人一人の力は小さい。
 けれどもそれらが集まった時、その力は強大なものへと変貌を遂げる。

 その強大な力の前では支配者の力といえども小さなものでしかない。

 王家は倒された。
 そしてもちろんビトログリオッツもこの世から去らされることとなった。

 ビトログリオッツの最期は、十字架にはりつけられ散々国民から罵倒された果てに処刑されるというものだったようだ。

「王家が滅んですっきりしたわね」
「それな」
「あんな人たち、いない方が良いわよ。だって税を増やすことしかしないんだもの。それに馬鹿だし」

 王家がなくなった後、民は皆笑顔だった。


 ◆


 あれから数年、私は幸せな家庭を築くことに成功した。

 今は愛する人と楽しく暮らせている。

 ビトログリオッツとの道を選んでいたら、きっと今でも、あれこれ文句を言われたり怒鳴られたりといったことばかりだっただろう――自由を得られる道を選んだ過去の自分を褒めてあげたい。


◆終わり◆
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