ざまぁにはざまぁでお返し致します ~ラスボス王子はヒロインたちと悪役令嬢にざまぁしたいと思います~

陸奥 霧風

文字の大きさ
95 / 148

第95話 秘匿兵器の威力

しおりを挟む
敵主力軍8000人の重装備歩兵は数の暴力で我が第1軍に襲いかかる。

「ついに主力のお出ましだ! これからが本番だ! 気を抜くなよ。チェスト―!」

「「「チェストーー!!」」」

『『『ドォーーン!!!!』』』

密集した隊列にアームストロング砲の砲弾の雨が降り注ぐ、

『『『ドォガァァーーン! ドォガァァーーン!!』』』

木端微塵こっぱみじんに吹き飛ぶ敵軍に哀れな気持ちになるが、いくら砲撃の雨を降らせようが敵軍は足を止める事は無かった。

「アイツら退却しませんねぇ」

カルイ副司令官が、憐れみの目で呟いた。

「しょうがないよ。それがヤツらの騎士道なのだろう。こちらもその騎士道精神とやらに答えるとしよう。秘匿兵器を使用する。すぐに準備は出来るか?」

僕は彼らの心意気に感銘を受け、こちらも全力の半分を出すことにした。

「すぐに準備されます」

参謀がそう告げると後方にはいる、秘匿兵器部隊に『トランシバー』を使って連絡を取った。前世、現代日本に言い換えれば、トランシーバーのような物である。こちらの商品も僕の錬成魔法で作り上げた至高の一品である。

「○〆▲%□@#$¥◆」

「了解! 10分ほど時間を頂ければ砲撃出来るそうです」

「わかった。準備出来しだい教えてくれ!」

「了解しました!」

急遽ではあるが、砲兵には頑張ってもらおう。



「敵軍も凄いね?」

僕が敵軍の突貫ぶりに驚嘆していると、カルイ副司令官は、

「あれは異常ですよ。上層部が何も考えて無いのでは無いでしょうか…… 兵士を消耗品としか見てないかも知れませんね」

敵軍の兵士が可哀想になってしまう。しかし、ここで敵に同情して手を緩めるわけには行かない。

「「司令官! 秘匿兵器の準備が出来ました。いつでもどうぞ」

「準備出来たか。アームストロング110ポンド砲 打てっーー!!」


『『『ドォーーン!!!!』』』


海軍に採用されているアームストロング砲110ポンドを陸軍でも攻城戦に使おうと30門程持って来ていたが、まさか使用することになるとは…… 予想通りである。
予想出来たからこそ配備していたのだ。

『『『ドゥオォォガァァーーン!!』』』

着弾の瞬間、辺り一面は爆風と黒煙に包まれた。暫しの間、静寂な時間が流れた。

あの黒煙の下はどうなっているのだろうと敵兵の心配をしていたが、徐々に黒煙が晴れるにつれ、その全貌が明らかとなる。大地にクレーターが出来、大量に散らばった死骸。その中でも、あの爆風の中を生き残った重装備歩兵達がいた。その勇敢にも生き残った重装備歩兵達は恐れも知らず前進していたのである。

我が軍から自然に拍手と歓声が沸き上がった。

そりゃそうだろう。あの爆風と黒煙の中を生き残っただけではなく、退却するどころか逆に前進しているのである。あの勇敢なる兵士達を称賛しない馬鹿はいないだろう。もし、いたとしたら彼らの名誉ために僕はソイツを容赦なくブッ殺す。

アームストロング110ポンド砲は次の砲弾を装填するまで魔法を使っているとは言え、多少の時間が掛かる。それをカバーするのが秀逸の品……

フロンガスター王国、みんな大好き憧れの武器ベスト10。スナイドル銃、スペンサー銃、ガトリング砲の出番である。

主にスナイドル銃主体で攻撃し、接近戦では連射可能なスペンサー銃に切り替える。スナイドル銃とスペンサー銃との繋ぎにガトリング砲で敵兵を薙ぎ払う。

射手が敵兵に狙いを定める。対する敵兵はアームストロング砲の攻撃で壊滅状態となり、前進するだけのゾンビと化していた。


――トドメを刺してさしあげるのも鎌倉武士団の狂喜魂を受け継ぐ者(自称)としての優しさなのだ!


「司令官! 射程距離に入りました」

参謀が僕に告げる。

「もっと引き寄せてから攻撃だ。ここで退却でもされたら一網打尽に出来ない。もう少しの我慢だ」

それこれここで、主力部隊を全滅させないとあとが大変だ。ケーリンネガー軍の残りの兵力を考えたら一気にケリをつけたい……

「そろそろ攻撃しますか?」

「まだまだ……」

参謀はゆっくりと前進してくる敵兵に恐怖を覚えたのか、まだ射つのは早すぎる。

「そろそろ良いのでは……」

敵までの距離約100m。

「まだまだ、あともう少しだ。我慢しろ!」

慌てるな。もっともっと敵を引き付けるんだ! 二度とフロンガスター王国と戦いたくないと思うくらいに、恐怖トラウマを植え付けるんだ!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】勇者に折られた魔王のツノは、幼児の庇護者になりました

綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
ファンタジー
旧タイトル:膨大な魔力と知識ありのチートだけど、転生先がツノはないよね? 異世界転生、胸躍らせる夢の展開のはず。しかし目の前で繰り広げられる勇者vs魔王の激戦に、僕は飽きていた。だって王の頭上で、魔力を供給するだけのツノが僕だ。魔王が強いからツノがあるのではなく、ツノである僕がいるから彼が最強だった。 ずっと動けない。声は誰にも聞こえない。膨大な魔力も知識チートも披露できぬまま、魔王の頭上で朽ちるのか。諦めかけていた。 勇者の聖剣が僕を折るまでは……!  動けなかったツノは、折れたことで新たな仲間と出会う。チート無双はできないが、ツノなりに幸せを掴めるのか!? いつか自力で動ける日を夢見て、僕は彼と手を組んだ。 ※基本ほのぼの、時々残酷表現あり(予告なし) 【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2021/11/17 完結

悪役令息に転生したけど、静かな老後を送りたい!

えながゆうき
ファンタジー
 妹がやっていた乙女ゲームの世界に転生し、自分がゲームの中の悪役令息であり、魔王フラグ持ちであることに気がついたシリウス。しかし、乙女ゲームに興味がなかった事が仇となり、断片的にしかゲームの内容が分からない!わずかな記憶を頼りに魔王フラグをへし折って、静かな老後を送りたい!  剣と魔法のファンタジー世界で、精一杯、悪足搔きさせていただきます!

【完結】奪われたものを取り戻せ!〜転生王子の奪還〜

伽羅
ファンタジー
 事故で死んだはずの僕は、気がついたら異世界に転生していた。  しかも王子だって!?  けれど5歳になる頃、宰相の謀反にあい、両親は殺され、僕自身も傷を負い、命からがら逃げ出した。  助けてくれた騎士団長達と共に生き延びて奪還の機会をうかがうが…。  以前、投稿していた作品を加筆修正しています。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

リヴァイヴ・ヒーロー ~異世界転生に侵略された世界に、英雄は再び現れる~

灰色キャット
ファンタジー
「君に今の時代に生まれ変わって欲しいんだ」 魔物の王を討伐した古き英雄グレリア・ファルトは死後、突然白い世界に呼び出され、神にそう言われてしまった。 彼は生まれ変わるという言葉に孫の言葉を思い出し、新しい人生を生きることを決意した。 遥か昔に生きていた世界がどう変わっているか、発展しているか期待をしながら700年後の時代に転生した彼を待ち受けていたのは……『英雄召喚』と呼ばれる魔法でやってきた異世界人の手によって破壊され発展した――変貌した世界だった。 歴史すら捻じ曲げられた世界で、グレリアは何を求め、知り……世界を生きるのだろうか? 己の心のままに生き、今を知るために、彼は再び歴史を紡ぐ。 そして……主人公はもう一人――『勇者』、『英雄』の定義すら薄くなった世界でそれらに憧れ、近づきたいと願う少年、セイル・シルドニアは学園での入学試験で一人の男と出会う。 そのことをきっかけにしてセイルは本当の意味で『勇者』というものを考え、『英雄』と呼ばれる存在になるためにもがき、苦しむことになるだろう。 例えどんな困難な道であっても、光が照らす道へと……己の力で進むと誓った、その限りを尽くして。 過去の英雄と現代の英雄(の卵)が交差し、歴史を作る! 異世界転生型アンチ異世界転生ファンタジー、ここに開幕! ――なろう・カクヨムでも連載中――

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

プロローグでケリをつけた乙女ゲームに、悪役令嬢は必要ない(と思いたい)

犬野きらり
恋愛
私、ミルフィーナ・ダルンは侯爵令嬢で二年前にこの世界が乙女ゲームと気づき本当にヒロインがいるか確認して、私は覚悟を決めた。 『ヒロインをゲーム本編に出さない。プロローグでケリをつける』 ヒロインは、お父様の再婚相手の連れ子な義妹、特に何もされていないが、今後が大変そうだからひとまず、ごめんなさい。プロローグは肩慣らし程度の攻略対象者の義兄。わかっていれば対応はできます。 まず乙女ゲームって一人の女の子が何人も男性を攻略出来ること自体、あり得ないのよ。ヒロインは天然だから気づかない、嘘、嘘。わかってて敢えてやってるからね、男落とし、それで成り上がってますから。 みんなに現実見せて、納得してもらう。揚げ足、ご都合に変換発言なんて上等!ヒロインと一緒の生活は、少しの発言でも悪役令嬢発言多々ありらしく、私も危ない。ごめんね、ヒロインさん、そんな理由で強制退去です。 でもこのゲーム退屈で途中でやめたから、その続き知りません。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

処理中です...