12 / 134
12 体育祭について
しおりを挟む
「で、二期がね。今年の冬! に! 決定しました!」
「おーおめでとう」
「うん、おめでとう」
興奮してそう言った桜ちゃんに、私とマリアちゃんはパチパチパチ、と控えめに拍手をした。
場所はいつものコーヒーチェーン。三人で少しだべろうと、これまたいつものように集まった訳で。
「ね、みつみんもマリアちゃんもさ、また初回、1話だけで良いから観て! てか、一緒に観よ?!」
「え、私、ドラマは1話目しか観てないって……」
「大丈夫だよ!」
うわ勢いがすごい。
「あの終わり方なら! 二期からでも話が分かる筈だから!」
「観るのは良いが、一緒に観れるかは、分からないな。仕事の調節はしてみるが」
「ほらマリアちゃんもこう言ってくれてる!」
「う、うん、分かった。私もバイトとか、調節するよ」
「いえーい♪」
桜ちゃんは嬉しそうに言って、カフェオレを一気飲みした。
「ああ、それとそうだ。光海」
マリアちゃんがこっちを向いた。
「またあの二人が、店行って良いかって。光海にも会いたいと。どうする?」
「え、全然オッケーだよ。……あ、そうすると、私がいつシフト入ってるか、教えないといけないのか?」
「いや、そう細かくは。近い日程が良いけど、空いてて、ゆっくりできる時間帯が良いんだと」
空いてて、ゆっくり。
「うーん……今ははっきりしたことが、言えないなぁ」
「なんだ? なんかあったか」
「うん、なんかね。少しは落ち着いて来たんだけど。今、新規のお客さんがそれなりに来てて。それは嬉しいんだけど、前に来てもらったみたいな雰囲気とは、ちょっと違ってるから」
「ねえねえ二人とも。なんの話?」
桜ちゃんに聞かれ、最初はマリアちゃんが、途中から私が、ここまでのことを説明した。
「おおー。あのお店、今、そんなことに」
桜ちゃんにも、何度か店に来てもらったことがあるので、話をすぐに理解してくれた。
「で、ゆっくり、じゃなくても良いなら、もう来月のシフト決まったから、日程組めるけど」
「じゃ、その辺諸々、二人に伝えておく」
「分かった」
◇
「はい。では、ここまでですね」
「おう……」
次の日の、学校終わり。学習室にて。
日程の打ち合わせをし、勉強をし、突っ伏した橋本へ、聞いてみる。
「橋本さん。今年の体育祭には出るんですか?」
「……忘れてたわ……」
忘れるな。来月だぞ。5月の半ばだぞ。
「それで、出るんですか?」
荷物を片付けながら聞く。
「……まあ……一応……」
「そうですか」
なら、まあ、良かった。
「なんでそんなこと聞く」
橋本が顔を上げて、こっちを見る。
「そうですね。橋本さんは先生にも言われるくらい勉強の努力が実っていて、授業も真面目に受けてます。けど、特に同学年の人たちは、橋本さんを避けてる感じがあるので。これを機に、と、上手くいくかは分かりませんが、距離が縮まればな、と」
だから、なぜ、マシュマロに。
「なんでそんなこと、お前が気にするワケ?」
「一応、橋本さんの家庭教師もどきではありますので。それに、真面目に努力している人を避ける理由なんて、ないじゃないですか」
「じゃあなんだ? 学校でもお前に声かけて、問題ないってか?」
皮肉なカオとマシュマロが合体している。器用だな。
「ないんじゃないですかね」
「……あっそ」
言って、橋本は片付けを始めた。
「今日は本、借りんのか」
「いえ、このままカメリアにと」
橋本が立ったので、私もトートバッグを手に、立ち上がる。その間に橋本はリュックを背負った。
「では、行きますか」
「ああ」
図書館を出て、カメリアへ向かう。
「……カメリア、来月、終わり頃、新作出るらしいぞ」
「えっ、そうなんですか?」
「ああ」
「え、それ、どこ情報です? あ、秘密のルートとかですか」
「食いつき良いな」
「そりゃ、気になりますよ。好きなお店の美味しいお菓子の新作ですよ?」
「……そうか」
「どんな新作なんですか?」
「……季節モノ。生菓子」
ほう。
「ケーキとかタルトとかですか」
「その日まで楽しみにしてろや」
一理ある。
「では、そうします。で、橋本さん」
「なん」
「詳しい日程が分かったら、教えてもらえませんか?」
「……良いけど」
「ありがとうございます」
そこで会話は終わったけど、私はるんるん気分でカメリアのドアを開けた。
◇
「高いやつ選べとは言わねぇけど。わざわざ安いやつ選んだりしてるなら、それやめろ」
ショーケースを眺めている光海に、そう言った。言えた。
「え、ですけど」
「お前、またプリンの個数確認しただろ。それも一番安いやつ。それが好きなら、別にいいけど」
伯母は何も言わない。今日は逆に、その態度が気を楽にさせてくれる。
「……では、お言葉に甘えさせていただきます」
自分を見ていた光海は、ショーケースへ向き直り、そこに並ぶものたちに真剣な眼差しを向ける。
橋本涼はそれを見て、やってやったと思った。
最終的に光海は、ケーキとタルトとプリンを3種類ずつ選んだ。
会計を済ませ、店を出る。
「ありがとうございました。では、失礼します」
「ああ」
光海が歩いていくのを、少しだけ眺め、
「……」
橋本涼も、店の裏にある自宅へと向かった。
◇
「じゃ、最低1個は、出たい種目へ名前書いて下さい」
体育祭実行委員の一人が、ホワイトボードから向き直る。
何に出ようか。体育苦手だし、やっぱ、無難に玉入れかな。
ぞろぞろホワイトボードへ集まっていくクラスメイトに混じり、玉入れの所に名前を書いて、席に戻る。
橋本も書いてるけど、……1個じゃないな。
で、戻ってきた。私にちらっと視線を寄越して、そのまま通り過ぎていく。
「えー……はい。じゃあ……」
偏りを見ていたらしい委員は、手元の紙と、それを見比べ、
「走り幅跳び、誰か、やれそうな人、います? 誰も記入が無いので」
「じゃ、俺」
クラスから一瞬、音が消えた。橋本の声だった。
「やりたい奴がいるんなら、辞退する」
特に声は上がらず。
「……じゃあ、それで、決定で」
委員の人はそう言って、走り幅跳びの所に橋本、と書いた。
「で、次はリレーの順番ですけど……毎年出席番号順なので、それで良いですか?」
異論の声は、上がらず。
「じゃ、決定で。これから体育の時間は、体育祭に向けての練習時間になります」
委員の人が、担任へ顔を向ける。
「はい。すんなり決まりましたし。委員の二人はまだ仕事ありますけど、他の人は自習で」
言って、先生は出ていった。クラス内の空気は弛緩して、ざわつき出す。私はホワイトボードに目を移す。
50m走、100m走、400m走。そして、走り幅跳び。
……橋本、走る系に名前を書いたんだな。
あー、けど、リレーが今から気が重い。私、遅いほうだし。
まあ、自習しよ。
◇
父に尋ね、橋本涼は、卒園アルバムを引っ張り出した。
「……」
全体をぱらぱら見て、集合写真を見る。
自分は、すぐに分かる。けれど光海がどれだかは、さっぱりで。
ラインで聞いた。保育園、集合写真のどこに居る、と。
30分くらいしてから、返事があった。
『ここです』
アルバムの集合写真の画像の、その中の一人に矢印があった。
「こんな顔してたんか」
今より長い髪が編み込まれ、はにかんでピースをしている。年相応に可愛らしい顔をしているな。
と、思っていたところで、
『橋本さんはどこですか?』
「……」
橋本涼は、その画像をコピーし、自分の所に矢印を置き、送信した。
『母の記憶の通りですね。橋本さん、成長しましたね』
知ってんなら聞くなよ。成長ってなんだ。
それらを飲み込んで、『10年経てばデカくもなるわ』と返信した。
「おーおめでとう」
「うん、おめでとう」
興奮してそう言った桜ちゃんに、私とマリアちゃんはパチパチパチ、と控えめに拍手をした。
場所はいつものコーヒーチェーン。三人で少しだべろうと、これまたいつものように集まった訳で。
「ね、みつみんもマリアちゃんもさ、また初回、1話だけで良いから観て! てか、一緒に観よ?!」
「え、私、ドラマは1話目しか観てないって……」
「大丈夫だよ!」
うわ勢いがすごい。
「あの終わり方なら! 二期からでも話が分かる筈だから!」
「観るのは良いが、一緒に観れるかは、分からないな。仕事の調節はしてみるが」
「ほらマリアちゃんもこう言ってくれてる!」
「う、うん、分かった。私もバイトとか、調節するよ」
「いえーい♪」
桜ちゃんは嬉しそうに言って、カフェオレを一気飲みした。
「ああ、それとそうだ。光海」
マリアちゃんがこっちを向いた。
「またあの二人が、店行って良いかって。光海にも会いたいと。どうする?」
「え、全然オッケーだよ。……あ、そうすると、私がいつシフト入ってるか、教えないといけないのか?」
「いや、そう細かくは。近い日程が良いけど、空いてて、ゆっくりできる時間帯が良いんだと」
空いてて、ゆっくり。
「うーん……今ははっきりしたことが、言えないなぁ」
「なんだ? なんかあったか」
「うん、なんかね。少しは落ち着いて来たんだけど。今、新規のお客さんがそれなりに来てて。それは嬉しいんだけど、前に来てもらったみたいな雰囲気とは、ちょっと違ってるから」
「ねえねえ二人とも。なんの話?」
桜ちゃんに聞かれ、最初はマリアちゃんが、途中から私が、ここまでのことを説明した。
「おおー。あのお店、今、そんなことに」
桜ちゃんにも、何度か店に来てもらったことがあるので、話をすぐに理解してくれた。
「で、ゆっくり、じゃなくても良いなら、もう来月のシフト決まったから、日程組めるけど」
「じゃ、その辺諸々、二人に伝えておく」
「分かった」
◇
「はい。では、ここまでですね」
「おう……」
次の日の、学校終わり。学習室にて。
日程の打ち合わせをし、勉強をし、突っ伏した橋本へ、聞いてみる。
「橋本さん。今年の体育祭には出るんですか?」
「……忘れてたわ……」
忘れるな。来月だぞ。5月の半ばだぞ。
「それで、出るんですか?」
荷物を片付けながら聞く。
「……まあ……一応……」
「そうですか」
なら、まあ、良かった。
「なんでそんなこと聞く」
橋本が顔を上げて、こっちを見る。
「そうですね。橋本さんは先生にも言われるくらい勉強の努力が実っていて、授業も真面目に受けてます。けど、特に同学年の人たちは、橋本さんを避けてる感じがあるので。これを機に、と、上手くいくかは分かりませんが、距離が縮まればな、と」
だから、なぜ、マシュマロに。
「なんでそんなこと、お前が気にするワケ?」
「一応、橋本さんの家庭教師もどきではありますので。それに、真面目に努力している人を避ける理由なんて、ないじゃないですか」
「じゃあなんだ? 学校でもお前に声かけて、問題ないってか?」
皮肉なカオとマシュマロが合体している。器用だな。
「ないんじゃないですかね」
「……あっそ」
言って、橋本は片付けを始めた。
「今日は本、借りんのか」
「いえ、このままカメリアにと」
橋本が立ったので、私もトートバッグを手に、立ち上がる。その間に橋本はリュックを背負った。
「では、行きますか」
「ああ」
図書館を出て、カメリアへ向かう。
「……カメリア、来月、終わり頃、新作出るらしいぞ」
「えっ、そうなんですか?」
「ああ」
「え、それ、どこ情報です? あ、秘密のルートとかですか」
「食いつき良いな」
「そりゃ、気になりますよ。好きなお店の美味しいお菓子の新作ですよ?」
「……そうか」
「どんな新作なんですか?」
「……季節モノ。生菓子」
ほう。
「ケーキとかタルトとかですか」
「その日まで楽しみにしてろや」
一理ある。
「では、そうします。で、橋本さん」
「なん」
「詳しい日程が分かったら、教えてもらえませんか?」
「……良いけど」
「ありがとうございます」
そこで会話は終わったけど、私はるんるん気分でカメリアのドアを開けた。
◇
「高いやつ選べとは言わねぇけど。わざわざ安いやつ選んだりしてるなら、それやめろ」
ショーケースを眺めている光海に、そう言った。言えた。
「え、ですけど」
「お前、またプリンの個数確認しただろ。それも一番安いやつ。それが好きなら、別にいいけど」
伯母は何も言わない。今日は逆に、その態度が気を楽にさせてくれる。
「……では、お言葉に甘えさせていただきます」
自分を見ていた光海は、ショーケースへ向き直り、そこに並ぶものたちに真剣な眼差しを向ける。
橋本涼はそれを見て、やってやったと思った。
最終的に光海は、ケーキとタルトとプリンを3種類ずつ選んだ。
会計を済ませ、店を出る。
「ありがとうございました。では、失礼します」
「ああ」
光海が歩いていくのを、少しだけ眺め、
「……」
橋本涼も、店の裏にある自宅へと向かった。
◇
「じゃ、最低1個は、出たい種目へ名前書いて下さい」
体育祭実行委員の一人が、ホワイトボードから向き直る。
何に出ようか。体育苦手だし、やっぱ、無難に玉入れかな。
ぞろぞろホワイトボードへ集まっていくクラスメイトに混じり、玉入れの所に名前を書いて、席に戻る。
橋本も書いてるけど、……1個じゃないな。
で、戻ってきた。私にちらっと視線を寄越して、そのまま通り過ぎていく。
「えー……はい。じゃあ……」
偏りを見ていたらしい委員は、手元の紙と、それを見比べ、
「走り幅跳び、誰か、やれそうな人、います? 誰も記入が無いので」
「じゃ、俺」
クラスから一瞬、音が消えた。橋本の声だった。
「やりたい奴がいるんなら、辞退する」
特に声は上がらず。
「……じゃあ、それで、決定で」
委員の人はそう言って、走り幅跳びの所に橋本、と書いた。
「で、次はリレーの順番ですけど……毎年出席番号順なので、それで良いですか?」
異論の声は、上がらず。
「じゃ、決定で。これから体育の時間は、体育祭に向けての練習時間になります」
委員の人が、担任へ顔を向ける。
「はい。すんなり決まりましたし。委員の二人はまだ仕事ありますけど、他の人は自習で」
言って、先生は出ていった。クラス内の空気は弛緩して、ざわつき出す。私はホワイトボードに目を移す。
50m走、100m走、400m走。そして、走り幅跳び。
……橋本、走る系に名前を書いたんだな。
あー、けど、リレーが今から気が重い。私、遅いほうだし。
まあ、自習しよ。
◇
父に尋ね、橋本涼は、卒園アルバムを引っ張り出した。
「……」
全体をぱらぱら見て、集合写真を見る。
自分は、すぐに分かる。けれど光海がどれだかは、さっぱりで。
ラインで聞いた。保育園、集合写真のどこに居る、と。
30分くらいしてから、返事があった。
『ここです』
アルバムの集合写真の画像の、その中の一人に矢印があった。
「こんな顔してたんか」
今より長い髪が編み込まれ、はにかんでピースをしている。年相応に可愛らしい顔をしているな。
と、思っていたところで、
『橋本さんはどこですか?』
「……」
橋本涼は、その画像をコピーし、自分の所に矢印を置き、送信した。
『母の記憶の通りですね。橋本さん、成長しましたね』
知ってんなら聞くなよ。成長ってなんだ。
それらを飲み込んで、『10年経てばデカくもなるわ』と返信した。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが
akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。
毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。
そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。
数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。
平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、
幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。
笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。
気づけば心を奪われる――
幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
家から出ない女優の幼馴染を連れ出したら、いつの間にか伝説になっていた件。
Memu(メム)
恋愛
学校に行かない引きこもりの国民的女優――水宮小鞠。
女の子に間違われる地味男子――白雲凪。
俺に与えられた役目はひとつ。
彼女を、学校へ連れて行くこと。
騒動になれば退学。
体育祭までに通わせられなくても退学。
成功率ほぼゼロの無理ゲーだ。
距離は近い。
でも、心は遠い。
甘えてくるくせに、本音は隠す幼馴染。
それでも――
俺は彼女の手を引く。
退学リミット付き登校ミッションから始まる、
国民的スター幼馴染とのドタバタ青春ラブコメ、ここに開幕。
俺にだけツンツンする学園一の美少女が、最近ちょっとデレてきた件。
甘酢ニノ
恋愛
彼女いない歴=年齢の高校生・相沢蓮。
平凡な日々を送る彼の前に立ちはだかるのは──
学園一の美少女・黒瀬葵。
なぜか彼女は、俺にだけやたらとツンツンしてくる。
冷たくて、意地っ張りで、でも時々見せるその“素”が、どうしようもなく気になる。
最初はただの勘違いだったはずの関係。
けれど、小さな出来事の積み重ねが、少しずつ2人の距離を変えていく。
ツンデレな彼女と、不器用な俺がすれ違いながら少しずつ近づく、
焦れったくて甘酸っぱい、青春ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる