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大誤算
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音芽を家に引き込んだ時点で持たせるしかないと覚悟はしてたんだけど……だんだん不安になってきた。
ちょっとのことで下半身、こんなになっちまうし。
コレ、音芽に見られたらマズ過ぎるだろ。
アイツ絶対そういう経験ないだろうし、気持ち悪がられる。
あ、でも――。
案外奏芽ので慣れてたりするんだろうか?
そこまで考えてちょっとイラッとしてしまった。
奏芽みたいに音芽と血が繋がっていなくて良かったと思う反面、俺より絶対彼女に近い幼なじみのことをうらやましくも思うわけで。
はぁ、と大きく溜め息を吐くと、俺は音芽の元へ戻ろう、と力なく決意した。
***
脱衣所の扉の前で一度深呼吸をして気持ちを落ち着かせると、俺は扉をノックした。
その音に、中からガタッという音と一緒に、「はひっ」という、音芽のちょっぴり上ずった声が聞こえてきて。
おい、バカ音芽。
お前、何してたんだよ。
必要以上に緊張するの、やめてくんねぇかな。こっちまでソワソワするだろーがっ。
俺は今、絶対に音芽の顔を見るべきじゃない。そう確信した。
見れば確実に抱きしめたくなる。
そうして、そうなったら最後。その先に進まずにいられる自信が、残念ながら今の俺には――ない。
俺はほんの少しだけ扉を開けると、服が通るギリギリの隙間から、今しがた引っ張り出したばかりのスウェットを差し出した。
さっき見た感じだと音芽のやつ、下手したらブラも濡れてると思う。
それを脱いで着るとなると、胸が透けて見えるようなのを渡すわけにはいかない。
ちょっと季節感ずれるかも知んねぇけど……厚手くらいのものでないと。
当然長袖だからあの白くて華奢な二の腕を見せつけられる心配もない。
ズボンを用意していないことを棚に上げて、俺は結構油断していたと思う。
コレさえ着てくれればアイツは俺より遥かに小柄だし、大丈夫に違いないって。
「とりあえずこれに着替えろ。膝の手当てが終わったら家、連れて帰ってやるから」
隙間越しにそう告げて、ついでのように付け加えた。
「着替えたらすぐ出てこいよ? あんまりちんたらすんな」
正直長居されればされるほど、更なるハプニングが起こりそうな気がする。
俺、マジで音芽を無事に返してやれる自信が段々なくなってきてるんだよ。
早く俺から離さねぇと。
「あ、ありがとう」
音芽の可愛い声が聞こえて、手にしたスウェットが引っ張られたのを感じた俺は、もう一度だけ「早くしろよ?」と念押しして、扉を閉ざした。
ちょっとのことで下半身、こんなになっちまうし。
コレ、音芽に見られたらマズ過ぎるだろ。
アイツ絶対そういう経験ないだろうし、気持ち悪がられる。
あ、でも――。
案外奏芽ので慣れてたりするんだろうか?
そこまで考えてちょっとイラッとしてしまった。
奏芽みたいに音芽と血が繋がっていなくて良かったと思う反面、俺より絶対彼女に近い幼なじみのことをうらやましくも思うわけで。
はぁ、と大きく溜め息を吐くと、俺は音芽の元へ戻ろう、と力なく決意した。
***
脱衣所の扉の前で一度深呼吸をして気持ちを落ち着かせると、俺は扉をノックした。
その音に、中からガタッという音と一緒に、「はひっ」という、音芽のちょっぴり上ずった声が聞こえてきて。
おい、バカ音芽。
お前、何してたんだよ。
必要以上に緊張するの、やめてくんねぇかな。こっちまでソワソワするだろーがっ。
俺は今、絶対に音芽の顔を見るべきじゃない。そう確信した。
見れば確実に抱きしめたくなる。
そうして、そうなったら最後。その先に進まずにいられる自信が、残念ながら今の俺には――ない。
俺はほんの少しだけ扉を開けると、服が通るギリギリの隙間から、今しがた引っ張り出したばかりのスウェットを差し出した。
さっき見た感じだと音芽のやつ、下手したらブラも濡れてると思う。
それを脱いで着るとなると、胸が透けて見えるようなのを渡すわけにはいかない。
ちょっと季節感ずれるかも知んねぇけど……厚手くらいのものでないと。
当然長袖だからあの白くて華奢な二の腕を見せつけられる心配もない。
ズボンを用意していないことを棚に上げて、俺は結構油断していたと思う。
コレさえ着てくれればアイツは俺より遥かに小柄だし、大丈夫に違いないって。
「とりあえずこれに着替えろ。膝の手当てが終わったら家、連れて帰ってやるから」
隙間越しにそう告げて、ついでのように付け加えた。
「着替えたらすぐ出てこいよ? あんまりちんたらすんな」
正直長居されればされるほど、更なるハプニングが起こりそうな気がする。
俺、マジで音芽を無事に返してやれる自信が段々なくなってきてるんだよ。
早く俺から離さねぇと。
「あ、ありがとう」
音芽の可愛い声が聞こえて、手にしたスウェットが引っ張られたのを感じた俺は、もう一度だけ「早くしろよ?」と念押しして、扉を閉ざした。
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